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喋りたがりの きかんしゃトーマスオタクによる雑記

きかんしゃトーマス 第18シーズンレビュー 4

※この記事にはネタバレが含まれています。

 

 

 

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S18 E04 「Disappearing Diesels」 (きえたディーゼルきかんしゃたち)

脚本:アンドリュー・ブレナー

内容:意地悪なディーゼルは、仲良くなろうとするパクストンから隠れる。

 

【高評価点】

・パクストンの若くて騙されやすいけど親切な性格とディーゼルの意地悪だけど不器用な性格がとてもよく表されている。また、デンとダート、シドニーなどの脇役も含める。

・初めて燃料を切らすディーゼル、連結器をひっかけるアレでポイントを切り替えるエンジニア、タンク運搬車や燃料タンクからオイルを補給するシーン。全てにおいて新鮮。

 

【低評価点】

特になし

 

【面白かった点、小ネタ】

・パクストン主役回。

ディーゼルがパーシーを脅かすシーンは、S03「かえってきたディーゼル」を彷彿とさせられる。

・鼻歌を歌うパクストンの顔ドアップで始まる物語。

・あのクランキーまでパクストンと仲が良いと判明。

・パクストンの挨拶を無視するディーゼル

ディーゼルの悪戯に気の進まなそうなシドニー。(結局やる)

・簡単に見つかりそうな場所に隠れている仲間を見つけられないパクストン。

・騙されやすく、仲間が消えたと信じ込んだパクストンが心配になるデン、ダート、シドニー

・ラスティーの声に気付かないパクストン。

・トーマス「え…君なら見えるけど」

・ソルティーがいたことによりひとまず安心するパクストン。

・ポーターの運んできたタンク車で燃料を補給するパクストン。

ディーゼル「しーっ、クランキー。誰が俺を呼べと言った」

・バックで逃走するディーゼルをバックで追いかけるパクストン。

・自分を意地悪と自覚しているディーゼル

・エドワードの支線のスクラップ置き場、S03以来久々に登場。

・レッジ、TVシリーズ初登場。(TOTBがリリースされる前に登場)。声優はティム・ウィットナル。

・レッジの声真似をするディーゼル。これはUS版の方が似ている。

ディーゼル「僕らは貨車に積まれたソーセージさ!」

・レッジ「なぜ彼を追いかけてるんだい?」

・パクストン「(↑に対して)僕の友達なんです!」

・燃料を切らすディーゼル

ディーゼルが自分から隠れていたと話しても、まったく傷つかず、寧ろ楽しもうとするパクストン。

・連結器をひっかけるアレでポイントを切り替えるパクストンのエンジニア。

・自分に意地悪したディーゼルを燃料タンクまで連れて行き、補給させる優しいパクストン。まさに聖人。

・パクストンに「ありがとう」が言えない不器用なディーゼル

ディーゼル「なぜ俺を助けた?」

・パクストン「それが友達ってものです」

・なぜかダートがいるはずのところにノーマンがいる。

シドニーの車輪が消えているシーンがある。

・不器用なディーゼルは、最後まで「ありがとう」が言えず、とりあえず微笑む。

・それだけでも満足なパクストン。

・パクストンとディーゼルが仲直りしたのを見届けてから会話するノーマンとシドニー。彼らもやさしい。

 

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 「Tale of the Brave」で初登場し(まったく出番がなかっ)たレッジがTVシリーズに初登場。スクラップ置き場で働く、生意気なクレーン車で、いつも皮肉交じりの冗談を言っている。UK,US版のアクターはティム・ウィットナルさん。

 

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パーシーのおかげで自由に走れるようになったシドニー。今期でも登場します。役に立つ仕事ができるといったものの、現時点ではまだ働く姿が見られないという。

ディーゼルの悪戯を気が進まなそうに実行する彼。性格が優しいというのが一目でわかります。

 

 

【流れと感想】

 今期もあります、パクストン主役! 彼は個性豊かですからねぇ、いっぱい活用できると思います。

 

 ソドー島の幾つかの機関車は、ディーゼル機関車を悪いやつだと思っている。主に黒ディーゼルのせいですねわかります。でもパクストンは心優しいディーゼル機関車の一台。彼はディーゼル機関車だけでなく、蒸気機関車とも好意的で、優しいのでたくさん友達がいる。まずはトーマス、いつも働いているブルーマウンテン採石場の鉱山鉄道の仲間たち、そしてブレンダム港で働くソルティーとポーターとも友達。更にあの気難しいクランキーでさえ、冗談を言い合えるほどの仲良し。パクストンすげぇ!! これはきっとディーゼル嫌いのダックやドナルドとダグラスとも友達なのかな。不真面目なジェームスとダンカンはわからないけど。

でも、彼がディーゼルと仲良くなる為には努力が必要だった。捻くれ者だから、挨拶をしても返してくれない。彼みたいな機関車と仲良くするのは難しいことだった。これはBMMでの因果も関係があるのかな。捻くれ者ってだけじゃなくて、ディーゼルが一方的に裏切られた気持ちでいるのもあるかもしれない。それだけじゃなくて蒸気機関車と仲良くする彼の行動が許せないとか、そういうのもあるかもしれない。

ある日、ディーゼル整備工場(以下DW)に到着したディーゼルは、鈍感なパクストンから隠れて見つからないようにする遊びを提案。うわぁ、これ完璧にいじめじゃないか。面白い冗談や悪戯が好きなデンとダートは賛成。でもシドニーディーゼルの言われるままに行動するけど、気が進まなそう。こうして4台のディーゼル機関車は機関庫の中に隠れ、シャッターを閉じる。僕、こういうときって大体パクストンかシドニーの立場なんですよねぇ…。

やがてパクストンが帰ってくる。いつもはそこでディーゼル機関車たちが働いたりおしゃべりして賑わってるはずだが、辺りは静まり返り、彼らの気配はない。

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パクストンはDW中を走り回る。ディーゼルたちはこっそり背後に回ったり、見つかりそうで見つからなそうな場所に隠れたり、ぶら下がってみたり。シュールな絵面がたくさん。特にシドニーやデンとダートのシーンは、視聴者側だとどんだけ視野が狭いのかと思ってしまうほどですが、恐らくパクストン視点からだと、スクラップにまぎれているシドニーは色も目立たないから見つけづらいのでしょう。でかいデンについてはよくわからないですが。

何処を探しても見つからない、そんな光景を見て、何か大変なことが島で起きたのだと勘違いし、ディーゼル機関車が消えてしまったと思い込んでしまう。まあまだ若いですからね。それを見たディーゼルは気持ちよさそうに大笑い。でもパクストンを心配に思ったシドニーは「やりすぎじゃないかな」と主張。デンとダートもシドニーに同意。なんだかんだでデンとダートもやさしい性格ですからね。意地悪なディーゼルは「単なるジョークじゃないか。いたずらは面白いものさ」と、反省する心もなく走り去っていく。ま、まあ確かにそうだけど…。

 

いたずらだなんて全く思っていないパクストンは、島中のディーゼル機関車を探し回る。まずは仕事場であるブルーマウンテンの採石場。ここではラスティーがいるけど、焦っていた彼はそれに気づかない。お次はナップフォード駅。ここにもディーゼル機関車は見当たらない。そしてブレンダム港に到着した彼は、そこでようやくディーゼル機関車の一台であるソルティーを発見。彼はようやくほっと一息。賢いソルティーは、「他のディーゼル機関車もじき見つかるさ、一日が終わるまでには必ずDWに帰ってくるだろう」と、彼を安心させる。走り回ったせいで燃料を浪費したパクストンに燃料を補給させるポーター。給油するシーンってなかなかないけど、タンク車からするのはもっと珍しいですね。そこにタンクがあるのかぁ。そこへディーゼルがやってきたことに気付いたクランキーは、それをパクストンに伝える。ディーゼルは自分をばらしたクランキーを睨むと、全速力でバックでパクストンから逃走。給油途中だが、パクストンは今それどころではない。せっかく見つけたディーゼルを逃がすまいと、彼もバックで追いかける。

ディーゼルは彼を諦めさせようと、再び隠れる。今度はスクラップ置き場で止まっている貨車の陰に。でもその隠れ場所は間違いだった。事情を知らないレッジ(「Tale of the Brave」より登場した新キャラ)に見つかり、パクストンにも気づかれてしまった。ディーゼルはレッジのまねをして「ここにはいないよ」と答えるも、そんな簡単な罠にパクストンは騙されない。更にレッジの追い打ちも食らい、もう隠れられない。彼は咄嗟に思い付いた"貨車いっぱいのソーセージ"でごまかし、再び逃走。(このソーセージに意味はないと思います)。パクストンもまた追いかける。そんなパクストンに、何故ディーゼルを追いかけているのかと尋ねるレッジ。パクストンは「彼は友達なんです!」と答えます。ここでパクストンがどれだけ聖者かがもうお分かりいただけるかと思います。だって誰が見ても友達には到底見えないのだもの。

すっかり楽しんでいるディーゼル。今度は採石場へ隠れようと本線に出る。ところが、彼の燃料は底をつき、遂に立ち往生してしまった。パクストンも到着。皆が消えてしまったから心配してたんですよ、とパクストン。そんな彼に「お前から隠れていた」と告白するディーゼル。でもパクストンに怒る様子はない。寧ろもっといい場所がある筈でしょ、と楽しんでいる。能天気なパクストンに呆れるディーゼル

P「機関庫の裏は隠れるのにピッタリですよ。茂みや、採石場もいいでしょう」

D「わかってる、わかってるさ。こんなところに隠れるつもりはなかった。でも燃料が切れて…」

P「ああ、何故それを言わなかったんです?」

パクストンはそう言うと、彼のエンジニアがポイントを切り替える。なんと、そんなディーゼルを補給所まで押していくというのだ。なんて優しいやつなんだ。ディーゼルはパクストンに優しくしたことなんてないのに、パクストンは自分にとても優しい。お礼を言うのが嫌いなディーゼルは言葉が思いつかない。ここでも「ありがとう」を言う事の難しさが伝わってきますね。

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D「なぜ俺を助けた?」

P「それが友達ってものです」

聖人すぎる。ディーゼルは自分に優しくしたことはないし、さっきもいじめたというのに、それでも友達だと思っている。彼はディーゼルに会えてうれしかったようだ。

DWで他のディーゼル機関車たちを見つけた彼はもっと嬉しかった。ダートではなく何故ノーマンがいるのかは謎ですが、パクストンが怒ってないか、悲しんでないか心配そうに見つめる機関車たち。でもパクストンは怒るどころか全く気にしていない。ずっと探してたという言葉を聞いて、嬉しそうに警笛を鳴らすデンたち。暫くして、ディーゼルも帰ってきた。パクストンの隣の機関庫に入る。相変わらず不器用で捻くれ者のディーゼルはお礼を言う気はなかったが、親しげな笑顔を見せた。パクストンはそれだけでも充分笑顔になれた。

 

パクストン、なんていい奴なんだろう。聖者中の聖者。エドワードより聖者にしてるあたり、ブレナーはパクストンのことが好きなんじゃないかな。ディーゼルとは対照的な性格であることをとことん表現されている回でした。初期のディーゼルが好きな方にはまだ向いてないかもしれないが、素晴らしいエピソードだったと僕は思います。

この回を見て、パクストンがますます大好きになりました。

 

 

【日本語版について】

タイトルは「きえたディーゼルきかんしゃたち」。10月12日にBパートとして「きょうふのかしゃのおと」と同時放送。

 

 [面白かった点、小ネタ]

・ナレーター曰く、ディーゼル機関車はあまり人気がないらしい。

・やはりディーゼルなど目上の機関車にはさんづけのパクストン。

・こうざんきかんしゃ。

・"ぶっきらぼうなクランキー"

・パクストン「もしも~し?」

シドニーの声優・声質が変更されている。キャスト欄に樫井笙人が載っていないので、恐らくケン・サンダースだと思われる。

シドニー「ネーネー、ボクタチチョットヤリスギタンジャナイノカナァ?」

・ダート「こういうことでやんしょ? パクストンが本気で心配しちゃった」

ディーゼル「誰かをだますってのは、ホント、面白いよな~!」

・パクストン「んっん~↑ ふぅ(警笛を鳴らすときの声)」

ディーゼル「しー、クランキー! なんで教えるんだ。お前には関係ないだろ」

・若干ガラガラ声気味なパクストン。

ディーゼル「俺が意地悪ディーゼルって呼ばれる理由を教えてやる。へへへ」

・レッジの声優は三宅健太

ディーゼル「俺様は貨車に積まれたソーセージだ!」

・パクストン「(なぜ助けたか聞かれて) 友達なら当然です!」

 

やっぱりこのお話は好きです。ディーゼルは以前よりも油っぽい声で嬉しかった。パクストンの叫び声がちょっとガラガラ気味だったので、お話を見ながら河本さんを心配してしまった。あの声で大声出すのは難しいですからね。

レッジの声はゴードンと同じ三宅さんでしたね。気だるくやんわりとした口調が彼らしくて好きです。それから、シドニーの声がツボ(笑)

今回は意訳とちょっと乱暴な言い回しが多くて好感を持てました。

 

 

総合評価:9/10

 

 

次回は、前期でほとんど出番がなかったトビーが主役!

「Signals Crossed」です。