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Z-KEN's Waste Dump

きかんしゃトーマスのレビューとかやってます

きかんしゃトーマス 第18シーズンレビュー 8

※この記事でもネタバレが含まれています。

 

 

 

 

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S18 E08 「Duck and the Slip Coaches」 (ダックとスリップコーチ)

脚本:マーク・ハッカービィ&ニック・オストラー

内容:ダックは停止せず駅で切り離しができる、大西部鉄道で使用されたスリップコーチについてみんなに話す。

 

【高評価点】

・序盤のシーン、忙しさがとても伝わる。

・ティッドマス機関庫で休むダック、大西部鉄道流主張などの初期要素や、かつて実際にイギリスやアイルランドの鉄道で使用されたスリップコーチの活用などのマニアックな鉄道要素を盛り込んでいる。

・フラッシュバックシーンの再現度が高い。フレームが少なく、ぬるぬるではない感じがまた昔(1940年代)っぽい。また、ソドー島に来る前の話のため、そのシーンではダックに8の番号がついていない。凝ってるなぁ。

 

【低評価点】

・フラッシュバックシーンの駅舎がどう見てもウェルズワース。

・ダックの連結器はスリップコーチと同じものではないはずだけど…

 

【面白かった点、小ネタ】

・ダック主役回と見せかけてジェームス主役回?と見せかけてダック主役回。

・トーマスの汽笛を鳴らすエドワード(SEミス)。

・ブラフズコーヴ、アークCGシリーズ初登場。

・ビーチボールの動きが不自然。

・女の子が持っていた白馬浮き輪がハット卿の帽子の上に乗っかる。

・それを見て笑うトーマス、ジェームス、女の子、女性、付き人(茶髪)。

・久しぶりにティッドマス機関庫で休むダック。

・相変わらずダック嫌いなジェームス。

・大西部鉄道で働いていた時代の話をするダック。

・ダック、2度目のフラッシュバック。

・フラッシュバックシーン、フレームが少ないところまで再現されているため、乗客の動きはペラペラ。

・おなじみグレート・ウエスタン流主張。

・エミリーが来た途端、狸寝入りをし始めるゴードン、ダック、トーマス。そしてダックを睨むのに必死で彼女の存在に気付かないジェームス。

・自分のために増やされた部屋なのに、機関庫から除外されるエミリー。

・エミリーガン無視のハット卿。

・ダックのアイディアを盗み、ハット卿に報告するジェームス。

・スリップコーチ初登場。人格があり、声優はそれぞれジョナサン・ブロードベント、レベッカ・オマラ、スティーブン・キンマン。

・スリッピーズを見てとても喜ぶダック。

・機関庫にいるはずのトーマスが一瞬消えているシーンがある。しかもその時トーマスの声が聞こえる(CGミス)。

・スリップコーチを牽くジェームス。

・手柄を盗られ、取り残されるダック。

・素人のジェームスを心配するスリッピーズ。

・ダックの忠告を聞き流すジェームス。

・相変わらず見せたがりなジェームス。そのせいでせっかく切り離されたスリップコーチがぶつかってしまう。

・具合悪そうな乗客。

・旧友のダックを見て喜ぶスリッピーズ。

・スムーズに切り離されるスリップコーチに万歳をする乗客。

・アイスを片手に持つハット卿とその付き人。

・機関庫でダックとスリッピーズに万歳三唱をするハット卿と機関車たち(ジェームスを除く)。

・眠そうな顔で万歳をするゴードン。やはり煩いのは苦手なようだ。

・ダック「ダメダメ流と~?」

・全員「グレート・ウエスタン流!!」(ジェームス、ヘンリー、エミリー以外)。

・エミリーが転車台に入ろうとした隙にヘンリーが機関庫に入り、また除外される。

 

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 スリップコーチ初登場。なんとオールド・スローコーチ以来の人格を持つ客車。走行中、停車せずに連結器を切り離すことができる特別な客車で、3台おり、そのうち2台は男性、1台は女性。全員ダックの旧友であり、昔は大西部鉄道で働いていた。3台合わせて"スリッピーズ"と呼ばれている。アクターは1両目がジョナサン・ブロードベント(ビルとベン)、2両目がレベッカ・オマラ(ケイトリン)、3両目がスティーブン・キンマン(ダック)。かつて実在した客車。詳しくはこちらを参照。12

 

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とても久しぶりにティッドマス機関庫で休むダック。オールドファン向けの要素。昔からファンが願ってましたね。まさか公式が自らネタにするとは。自分のために増やしてもらった機関庫なのに誰も触れてくれず、ちょくちょく出てきてはがっかりするエミリーにはかわいそうだが、ぜるさん的には、今後もこのスタイルでいいかもと思ってしまった。

 

 

【流れと感想】

  3日連続のジェームス&小西部勢エピソード。今回はスリップ・コーチというマニアックな鉄道ネタが入っているということで、かなりワクワクしていました。今期は本当に小西部鉄道の機関車、ブレーキ車が活躍しますねぇ。

 

 前回と季節は打って変わって暑~い真夏。この季節は沢山の観光客が島の名所にやってくるため、ソドー鉄道は今まで以上にとても忙しくなる。エミリー、ヘンリー、ゴードンが連続で走ってくるシーンのカメラワークいいですね。忙しそうってのがよくわかる。

T「なんて日だ。こんなにたくさんの乗客、見たことがないぞ」

J「こんなにたくさんの人が僕のピッカピカのボディを見てくれるなんて」

はいはい、相変わらず見せたがり屋さんですねジェームス君。ナップフォード駅は乗客でいっぱい。機関車たちは疲れているし、ハット卿はわたわた。焦りすぎて帽子の上に女の子が持っていた浮き輪が乗っかってしまうほど。トーマスとジェームスは大笑い。

その晩、朝に旅客列車を手伝うため、ダックがティッドマス機関庫で休むことに。おおお、これはもしやファンサービスでは。散々「エミリーとダックを交代しろ」とファンらに言われてたからなぁ。でもまさか公式自らネタに乗り出すとはw 個人的には久しぶりにこの光景が見れて嬉しい限りです。久々に来てくれたダックにトーマスたちは喜ぶが、GWRの自慢話が好きなダックが嫌いなジェームスは嫌がる。昔から仲悪いよね、この2台。(ジェームスが一方的に)。ここでいつものように大西部鉄道の自慢話が始まる。

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かつて大西部鉄道ではスリップ・コーチという客車が使用されていた。その客車は走行中でも車掌の操作によって連結器を外すことができる優れもの。今日みたいな観光客が多くて忙しいときには便利だった。でも切り離すタイミングがトリッキーで、練習が必要なんだとか。って人格あるのか!!(しかもアニクラスタイル)。「僕なら簡単にできる」と軽くフラグを立て批判するジェームスに、お約束の2つのやり方を教えるダック。なかなかうざい。

そこへ、いつもならここで寝てるはずのエミリーが。自分の寝床をダックに奪われてしまい、別の機関庫を探しに。それにしても、ゴードンとトーマスとダックは彼女を見て狸寝入りするわ、ジェームスは彼女の存在に気づかないわ、ハット卿はガン無視するわで、ひでぇ職場だぜホント。公式自らスティームチーム()を崩壊していくスタイル。1と6みたいに寝床を盗られて愚痴り始めたり泣き出したりせず、普通に諦めて立ち去るあたり、さすがエミリーは大人だなと。

エミリーと交代するようにやってきたハット卿。彼は心配そうに機関庫を見つめている。とても忙しくなることを心配しているようだ。そんな彼を見て、ジェームスはダックが眠っていることを確認すると、彼にある提案をする。ジェームスはスリップコーチについて話し始め、自分の考えとしてそれを要求する。あれだけ大西部批判しておきながらアイディアを盗むとは…。悪いやっちゃのう。

 

次の朝、何やら機関庫が騒がしい。その騒々しさにダックが目を開けると、なんとそこには昨晩話題にしたスリップコーチがいるではないか! どうやって一晩の間で仕入れたかは不明だが、ハット卿は本土から3台のスリップコーチを購入したのだ。しかも全員人格あり。オールド・スローコーチ以来の人格のある客車ですね。いつか支線客車や急行客車なんかもこういう顔が付きそう。それを見たダックは大喜びするが、ハット卿はジェームスが発案者だと述べ、知ったかぶりなジェームスがスリップコーチを牽くことに。自分のアイディアを盗まれ、ダックはショックを受ける。彼が発案者だと知っておきながら誰もダックをフォローしないというのがまた。スリップコーチはGWRにだけでなくイギリスやアイルランド各地の鉄道にあったものなので、ジェームスもダック同様知っていたんだろうという考えなのか、それとも単にダックが好かれていないだけなのか。エミリーに続きダックも一人さびしく出発。愛がなさすぎるティッドマスの機関車たち。

 ナップフォード駅で、今日から導入したばかりのスリップコーチを自慢げに乗客へ語るハット卿。軽いスピーチが終わると、乗客たちは一斉に乗り込み、ジェームスは出発する。住民の歓声を浴び、ダックの支線を自慢げに走るジェームス。しかし3台のスリップコーチはジェームスが自分たちの扱い方を知っているかどうかが不安で仕方ない。何しろこの客車を扱うには練習をしないと難しいのだ。

意気揚々とブラフズコーヴにやってくるジェームス。ここで初めて1台目の客車を切り離すのだ。前期未登場だったブラフズコーヴもようやく登場しましたね。ここはトーマスの支線という意味不明な設定がされていましたが、彼の支線では海辺(入り江)を通らないので、ブレナー氏が適切と思われるダックの支線に位置づけたみたいです。(詳しくは新地図を参照)。ここで切り離しということはティッドマスとホールトラフは通過だったのかな? 相変わらず駅に入る向きが逆のような気がしますが。アールズバーグ方面から来てるじゃん。

無知なジェームスがスリップコーチを牽いてることを心配になってきてみたダックは、ジェームスに注意をするが、もちろんジェームスがダックの話をまともに聞くわけがない。駅に近づくと、ジェームスは切り離しを車掌に頼む。車掌がレバーを引くと、連結器のチェーンが取れ、最語尾の客車が切り離される。後はホームに入って適切なタイミングで車掌がブレーキをかければいいのだが、見せたがり屋のジェームスはプラットホームで眺めているお客たちに自慢のボディを見てもらおうとスピードを落とす。それがいけなかった。転がってきた最語尾(3両目)の客車は、2両目の客車に衝突してしまい、2両目は1両目に、1両目はジェームスにぶつかっていき、停車。前回とは異なり、シリアスな玉突き。これだから素人は…。

もちろん中の乗客は具合が悪そうにホームに降りる。あんなにガシャンとぶつかったらそうなるわなぁ…。スリップコーチたちはもうジェームスに牽かれたくないと愚痴を吐くわ、乗客はやってきたハット卿へ口々に「酷い鉄道だ」と文句は言うわで。スリップコーチはその性能故に乗車の値段も高いらしいからなぁ…。乗客たちの表情が生々しい。特に子供の目線が怖い。

「君の考えは間違っていたようだ」とジェームスを叱るハット卿。そもそも扱い方が無知じゃ使い物にならないわけで。そんな彼らにダックが声をかける。するとスリップコーチたちはダックを見て嬉しそうに微笑む。彼らはなんと親しい友だったのだ。両者ともあだ名で呼び合う。ダックの説明によりここでハット卿はようやくジェームスが彼のアイディアを盗んだことを知り、スリップコーチの扱いになれているダックに牽かせることに。スリッピーズ(あだ名)も大賛成。

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こうしてダックはスリッピーズを牽いて支線を駆ける。ダックが牽くと似合うなぁ。客車のカラーリングもちょうどクリーム&チョコレート(日本人感覚ではあずき色)で大西部鉄道の色だし、すごくかっこいい。切り離すタイミングもお手の物。ダックはそのまま突き進むので、衝突することなく乗客を無事に降ろすことができた。乗客の降り方が回想シーンと同じなのがまたw ナップフォード駅のほか、ウェルズワース、動物園駅で切り離して旅が終わる。

その晩、ダックがティッドマス機関庫に戻ってくると、ハット卿が待っていた。そしてジェームス以外の機関車たちと共に、ダックとスリッピーズに「Peep, peep!」「Huuray!」と万歳三唱を送り、最後は「グレート・ウエスタン流!」と掛け声を合わせて締め。

ハッピーエンドだけど、また機関庫の部屋を取られてエミリーがむっとするという皮肉のギャグシーンも入ってます。彼女に譲ることなくヘンリーが入っていくのがまたw エミリーはそんなに好きじゃないけど、なんだかかわいそうになってきました。そういえば、アークになってからエミリーの客車出てきてないですね。

 

(「Signals Crossed」や「Toad's Advanture」を見ての偏見ですが)、良い話だけどキャラクターを残念にさせるイメージのあるマークとニックが脚本でしたが、今回は非常に良かったです。今のところ、今期の中で最も素晴らしいエピソードだと思いました。

何より、スリップ・コーチというマニアックな鉄道ネタを使ってきたのには驚きでした。このスリップコーチ、まるでかなり昔の客車のように描かれていますが、実は『きかんしゃトーマス』の世界観で考えればそれほど昔じゃなく、割と最近という。それとトーマスがまだLB&SCRで働いていた頃にも存在(スリップコーチの導入はLB&SCRが初)していたらしく、劇中では「そんなすごい客車見たことがないよ」と言っていたトーマスですが、本当は彼が知っててもおかしくはないようで…。

これからは原作で云うアリスとミラベル(ダックの客車)的な立場でダックの支線で働くんでしょうかね。今後も出番があるといいな。

 

 

総合評価:10/10

 

 

次回はトーマスが主役!「Thomas the Quarry Engine」です。