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喋りたがりの きかんしゃトーマスオタクによる雑記

きかんしゃトーマス 第18シーズンレビュー 17

※この記事には、今年春公開予定の映画「勇者とソドー島の怪物」のネタバレが含まれています。

閲覧は自己責任ですが、特にご覧になられていない方は、この記事を閲覧されないことを強く推奨します。

 

 

 

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S18 E17  「Long Lost Friend」 (きみはたいせつなともだち)

脚本:マーク・ハッカービィ&ニック・オストラー

内容:ソドー島に戻ってきたゲイターは友達のパーシーとの再会を試みる。

 【高評価点】

・水に濡れて滲んだ文字もそうだけど、デリバリー・ノートが出てくることで現実味が増し、それらが物語のカギになってるのが面白かった。

・パーシーとゲイターの心情が丁寧に描かれていた。

・TOTBを意識した再会の演出が粋。

 

【低評価点】

・ゲイターってこんなキャラだっけ?

・濡れた書類を見て適当に目的地を教える主任だが、ハット卿に連絡することはできなかったのか?

 

【面白かった点、小ネタ】

・パーシーとゲイター主役回。

・1年後の冬に再び来島するゲイター。

・TOTBと異なりパーシーに過剰反応するゲイター。

・目的地がわからないまま勘で岩塩運搬をゲイターに任せる主任。

・トーマスのブレーキ車が変わるシーンがある(CGミス)。

・ゲイターに比べやや反応の薄いパーシー。

・スタンダードゲージの貨車を牽くナローゲージ機関車たち(CGミス)。

・TOTBでは描写がないが、ゲイターとオーエンと知り合っていたことが判明。

・S10以来久々に台詞を発する機関士

・ソドー整備工場の転車台にナローゲージレールが敷かれる。

・立体交差ですれ違うパーシーとゲイター。

・遠くからでも岩塩と判断できるハット卿。

・岩塩でたらいまわしにされるゲイター。

・岩塩を乗せた貨車に衝突するパーシー。

・おかげで塩まみれになるゲイター。

・瞬時に片づけをするポーター。

・ポーターが駆けつけた時、演出上のせいか貨車が4台に増える(CGミス)。

・ソルティー「おうとも、相棒! ソドー島に"ソルティー"は2台もいらないからな」

 

 

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水に濡れたデリバリー・ノート。リアルだなぁ。 

 

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今回でなぜかソドー整備工場の転車台にナローゲージの線路が十字に敷かれる。このアイディアは少なくともS15「ケビンのじまんのフック」(絵コンテ参照)の時からあったようですが、それを今回で取り入れたようで。最近のCGシリーズって途中で急な変更がありますね。DVD収録話ごとに作ってるのかな。

 

 

【流れと感想】

  第18シーズンの冬エピ第1回。「Long Lost Friend」というタイトルを見て、もしかして最近出てないあのキャラクターが再登場するんじゃないかと思った人も多かったみたいですね。このタイトルが発表されたのはTOTB公開及びS18放映前だったので僕も発表された当初は一瞬ステップニー(パーシーが関連しているため)かなと思ったんですが、すぐに今年の新キャラということに気付きました。

 

 クリスマスの季節を迎えるソドー島。クランキーがいつものように船から荷物を降ろしていると、何やらとてつもなく重いものを持ち上げ仰天。 それはTOTBでソドー島から自分が働く国へ帰って行ったゲイターだった。再び派遣されたようだ。視聴者の感覚ではわずか二か月後の再会だったので思わず「もう帰ってきたのかよ!」とゲンナリしがちですが、TOTB及びE16「Toad's Bright Idea」の季節は秋、E13「Missing Gator」では夏、今作は冬なので、物語では1年以上の時が過ぎていることが判明してます。彼らからすると久しぶりのことというわけで。

自分に最も会いたがっていたのはパーシーだとソルティーの口から教えられ、無性に会いたがるゲイター。ここでTOTBを見た後だった僕は「ゲイターってこんなキャラだっけ?」と違和感を覚える。ラストに「恋しくなるね」と言いつつもそんなにパーシーに対して、それも彼のように過剰に反応するキャラじゃなかったようなという疑問。でも、もしかしてゲイターも自分の鉄道に帰ったら孤独を強く感じた事があったのかな。旅に慣れているけど旅の途中でパーシーほど深入りした知り合いというのは初めてだったのか? 割と気にかけていたのかもしれない。

ゲイターが載ってきた船には島で使う岩塩が積まれていたが、運ぶ途中でデリバリー・ノートが濡れ、目的地が書いてあったインクが滲んでよくわからない。港の主任は途惑いながらもブルーマウンテンに運ぶと判断し、ゲイターに仕事を任せる。パーシーに会えるかもしれないとポジティブに受け取り、ゲイターは出発。

分岐点でゲイターと再会し、仰天するトーマス。ありきたりな演出だけどこのシーンは面白かった。親友のパーシーにとっては嬉しいニュース。これは速く伝えねばと、操車場で働くパーシーの元へ滑り込むトーマス。知らせを聞いたパーシーはゲイターに会うためブルーマウンテンへ直行。こやつも暇だな。この時パーシーはゲイターの事を"my old friend"(旧友)と呼んでるけどそんなに時すぎてないだろと思わずツッコミを入れたくなったり、ならなかったり。それよりパーシーのゲイターへの反応がサンタクロースより薄いんだがどうしたよ(笑) でも段々とテンションが高くなってるのはわかる。

一方ゲイターはブルーマウンテンに到着。しかし塩はここに届けるわけではないようだ。ここでまさかのオーエンと会話。TOTB劇中ではゲイターが直接ブルーマウンテンに行ったとされる描写はないけど、どうやら当時に知り合っていたことが判明。ゲイターってパーシーに会う前から島中を走り回ってたみたいだし、ブルーマウンテンやいろんな場所に行く機会も多くあったのかもしれないね。

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そしてさらりと喋りだす機関士。S10「ゴードンでよかった」以降台詞が与えられなくなり、人間味が薄くなった機関士が約8年の時を経てようやくしゃべりだしましたと。ここは最初僕もびっくりしました。しかしE14で声が充てられていましたし今期か来期あたり来るとは薄々勘付いていました。だけどこうしてまた機関士に台詞が与えられたのは非常に嬉しいですね。今後のシリーズでももっと機関車達と会話して人間味を濃くしていただきたい。

採石場の作業員との会話で岩塩をソドー整備工場に運ぶということがわかると、ゲイターはすぐに採石場から出て整備工場に向かう。しかしそこでパーシーと入れ違いに。でも整備工場も配達場所ではなかった。ここで僕は何故道路やホームなどに塩をまくのか気になって調べたんですけど、どうやら塩で雪を融かせられるとか。雪の降りやすい新潟に住んでるのに知らなかった…(苦笑)

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その後何度も入れちがいを繰り返すゲイターとパーシー。なかなか会えないので両者とも相手は自分のことを忘れてしまったのかもしれないと切ない心情に。ゲイターも意外と感傷的になりやすいんだね。それより立体交差ですれ違うとかそこらの安っぽい恋愛ドラマかよw このシリーズでこれだけは言いたくはなかったんだけど、操車場でのパーシーの冗談も合わせて見ると、いよいよこの2台が同性愛に見えてしょうがない。まあ…、無機物だからな。 

整備士の言葉を頼りに、ナップフォード駅へ岩塩を運んできたゲイター。ところがホームにいたハット卿からお褒めの言葉はもらえない。ハット卿の所持している同じNo.03607の書類には運搬先は「Brendam Docks」と記載されている。なんだ、港のままで良かったのか。紛らわしいなあ(笑) ゲイターが港を目指して駅から出ると、ようやくパーシーが到着。トーマスから港へ行ったという話を聞いたパーシーは、ゲイターが船で帰ってしまうと思いこんで、一目散に港へ出発。 

急いで港へ到着したパーシー。しかしあたりを見渡してもゲイターの姿は何処にもない。唯一目に入ったのは港から出ていく大きな船。遅かったか、もうパーシーとゲイターは再会はできないのだろうか…?

 

 

…なんて、感想を書く上では引き伸ばさなくても良かったんですが、結論から言うとデジャヴを覚える形で再開しました。

最終的な感想を述べますと、悪くはなかった。単純でありきたりな話の構成にもかかわらず、さらっと再開して仲間入りになったヒロ再登場回であるS13「とくべつなプレゼント」とは比較にならないほど劇的に描かれているし、心温まるエピソードだった。ただ完全にTOTB未視聴者は置いてけぼりでしたけど。僕はゲイターをこのシーズンで再会させることにかなり抵抗があったけど、ソドー島を駆けまわるゲイターを再び見ることができたのは素直にうれしかったです。基本新しいものは好きなので…。

ラストのゲイターの発言について、"暫くとどまる"がどの程度までかはわかりませんが、今後のシリーズにも出てくるという事なのでしょうか。僕としては今後もゲイターを見てみたいし特徴が多いから個性の活きるお話を作ってくれるのならなら是非と言いたいところですが、本心は(ゲイターは好きだけど)物語で考えると、その逆の考えなので誤解なきよう。以前も何度か言いましたがヒロの二の舞にならないことを祈る。

それにしても…、ゲイターの登場する話(TOTBを含む)ってどうしてこうも微妙な話ばかりなのだろうか() 同性愛っぽいのを除けば、まあ嫌いじゃないけどね。

 

 

総合評価:6/10

 

 

次回はパーシーとレッジの主役回、「The Perfect Gift」です。