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喋りたがりの きかんしゃトーマスオタクによる雑記

きかんしゃトーマス 第18シーズンレビュー 22

※この記事にはネタバレが含まれています。

 

 

 

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S18 E26 「Millie and the Volcano」 (ミリーときょうりゅうパーク)

脚本:アンドリュー・ブレナー

内容:サムソンとハーヴィーに臆病と馬鹿にされたミリー。強気な彼女は火山の模型で仕返しをしようとする。

【高評価点】

・ミリーの負けず嫌いで強気な性格が活かされている。徐々にサムソンの性格を明かしていく点もナイス。

ダイナソーパークを建設することや、火山の模型を設置する点はまさに恐竜好きで世界を旅した伯爵らしい考えだと思える。

 

【低評価点】

・非常に内容が薄くオチも微妙。

 

【面白かった点、小ネタ】

・ミリー主役回。

・レクソヴィサウルスとメガロサウルスを間違えるサムソン。

・やや不注意なハーヴィー。

・メガロサウルスの首に衝突しそうになるミリー。

・長いものにまかれるタイプのハーヴィー。

・無知ゆえ火山を恐竜と間違えるハーヴィー。

・英国機なのになぜか火山に詳しいサムソン。

・庭園の管理人初登場。

・火山の模型から黒煙が上がる様子を見て本物と思い込むサムソン。

・ハーヴィー「ベルとフリンを呼んで!」

・サムソンとハーヴィーに悪戯をするミリー。

・伯爵「いつまでも賢いままでいなさい、ミリー」

ダイナソーパークを楽しむハット卿とその母親。

・メガロサウルスの模型に驚くハット卿らを見て爆笑する伯爵。

・恐竜のまねをするハット卿親子。

 

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伯爵の領地に出来たダイナソーパーク。前回でトーマスが運んできた草木や石があるおかげでそれっぽい雰囲気を絶妙に醸し出している。今後、ミリーはここで働くことになる、と考えていいのだろうか?

 

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 今回のテーマである火山。この話を基にした絵本のタイトル「Thomas and the Volcano」を目にしたときは、(作り物だろうなと予想はしつつも)、また『きかんしゃトーマス』が崩壊するのではないかと少しだけ不安になりました。ソドー島はおろか、英国には火山がありませんからね(アイスランドから火山灰が飛来することはある)。

 

 

【流れと感想】

 『D&D』エピソード2本目です。ミリーは特別好きというわけでもないしダイナソーパークにも期待は薄かったので当時はそんなに楽しみにしていなかったと思います。

 

 眩しいほどよく晴れた日、ウルフステッド城はたくさんの人で賑わっていた。城の奥の領地では伯爵の新たな計画が着々と進んでいた。そう、ダイナソーパークの建設が(「Marion and the Dinosaurs」参照)。ミリーは恐竜の模型の周りに飾る草や石を、力持ちのサムソンはハーヴィーと共に恐竜の模型を組み立てる作業を手伝っている。後者の2台はスコットランド生まれのコンビですね。(彼らを製造したニールソン社とダブス社はかつてグラスゴーに所在していました)。

恐竜を全く知らないハーヴィーに知識自慢をするサムソン。1867年生まれと割と年寄りっぽいので博識キャラクターなのかな。でも割と間違えてるので記憶があやふやなのか知ったかぶりをしているだけなのか。プライドが高く失敗を恐れているようなので敏感になりすぎて間違えてしまったのか。まあ間違いは誰にでもあるよね。こうやって徐々に新キャラクターの性格を明らかにしていく感じ、割と好きです。『D&D』ではサムソンに纏わる話が4つあるのでそれも相まって『汽車のえほん』みたいな感じ。(内容は酷くかけ離れているが)。

模型だと思っていてもハーヴィーにはメガロサウルスの顔は恐ろしく見える。あまりまじまじと見たくないから早く降ろそうとしたのか、不注意にもミリーにぶつけそうになってしまう。悲鳴をあげたミリーにハーヴィーが一言。

「本物じゃないよミリー。ただの模型だからさ」

いやいやそういう問題じゃないだろ。(この自分の感情を押し付けるような台詞からハーヴィーの若干脅えた心情も読み取れますね)。

それを見てミリーを臆病で頼りにならないと煽るサムソンも畜生だけど、ハーヴィーも流れに乗って煽るあたり、なかなかに性格が悪くなってるのが笑える。自分の主張を持たないためか長いものに巻かれるタイプとして位置づけられてるみたいで。ムキになるミリー可愛い。そんなミリーの顔に恐竜の頭が飛んできたときいた伯爵は何か新しいアイディアを思い付いたようだ。

今度はいつの間にか用意されていた火山の模型を組み立てるハーヴィーとサムソン。そこでサムソンは火山の事を知らないハーヴィーに火山の恐ろしさを教える。英国には火山が存在しないのでハーヴィーが無知なのもわかるけど、何故同じ英国機のサムソンはこんなに火山について詳しいのだろうか。本当の火山の事は見たことないけど、誰かから経験談を聞いたりTVのニュースかなんかで覚えたのかな。ちなみにフランス南部に火山が存在しますがミリーが生まれたパリ近郊にも火山はないので彼女も知らないはず。

火山の模型を恐れ落としてしまうハーヴィーを臆病者と蔑み、「自分は怖いものなんてない」と言い張るサムソン。そのやり取りを見ていたミリーは先ほどの仕返しを考える。

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暫くして恐竜の模型を組み立てるためにまた戻ってきたサムソンとハーヴィー。彼らはそこであるものを目にする。なんと火山の模型から黒煙が上がっているではないか。サムソンは本物の火山なのではないかと思い込み、ハーヴィーと共にパニックに。このシーンを見る限りだとやはりサムソンはにわかちゃんなのかもしれない。僕が火山に興味津々だった小学生低学年の頃、某"シー"で定期的に噴火する某火山の演出を見て大泣きした時のことを思い出しました(笑)

もちろん、それはただの模型。ミリーは管理人が処理する薪を火山の裏で焚火をするよう頼んだのだった。その後、ミリーは伯爵に叱られてしまう。どちらかといえばサムソンたちが勝手に勘違いしたように見えるけどね。馬鹿にされたからと言って、騙したり混乱を招くようなことはするなという教訓ですね。無責任に焚火する管理人もアレだけど…。

そして遂にダイナソーパークがオープン。ハット卿とそのお母さんがゲストとして先行して最初のツアーに出発。彼らはミリーの客車の上で巨大な恐竜の模型やまるで本物のように煙を上げる火山を見て感動。そしてツアーのクライマックスにはメガロサウルスが鳴き声を上げて動く。少しわかりにくいけど、どうやら中盤でミリーの顔に恐竜の頭が飛んできたことに伯爵がインスピレーションを受けて浮かんだアイディアはこのことのようだ。元々そういう模型じゃないのか?

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親子も楽しそうにダイナソーパークを満喫したようでなにより。がおー。

 

『D&D』の中で最も内容が薄くちょっと退屈ではあったが、キャラクターのチョイスは良い方だし、コミカルでミリーの性格にぴったりの回だったと思います。トーマスがウルフステッド線で働いている点やダイナソーパークと火山を取り入れた点を除けば個人的に『D&D』で一番楽しめたかもしれません。ミリーとサムソンのやりとりがちょっと初期っぽいところがお気に入りです。

さて、今後このダイナソーパークを再び見ることはできるのだろうか(苦笑)

 

 

総合評価:8/10