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きかんしゃトーマスオタクによる雑記

きかんしゃトーマス 第22シリーズレビュー第1回

※この記事にはネタバレが含まれています。

また、記事の感想は個人的な意見であり、他者の代表ではありません。

 

 

 

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S22 E01 『Number One Engine』

脚本: デイヴィー・ムーア

内容: トーマスは中国で、自分と同じく青くて「一号」のホンメイと、どちらがナンバーワンに相応しいかで競走に挑む

テーマ: 競走と友情

 

【高評価点】

・トーマスと対等な一号機関車の登場。

・「ニーハオ(Hello)」や「カイシ(Start)」等の国特有の言語や、赤は幸福を象徴するという異文化雑学が物語に交わっている。

・デザインの同じアニーとクララベルと、アンアンとインロンとで性格の対比が明確に描写されている。

 

【低評価点】

・失敗の原因が危険な線路への立ち入りと関係ない事。

・今回の教訓はソドー島でも行えるし、過去より十分に説明されてきました。

 

 

 今日から始まりましたきかんしゃトーマスの新番組『Thomas & Friends: Big World! Big Adventures!』。S21までは*1原作のコンセプトに肖ってリアリティという評価点を添えて執筆しましたが、今シリーズからは様々な場所へ行き様々な動物と出逢う事を望む子供達の為に、より一層フリーダムにファンタジー的に描かれているので、今後は無しです。

ここからは幼児向け作品と重々承知した前提で、作品を愛する者として「for Kids」を基準にした評価で柔らかに感想を述べます。

 

【このエピソードについて】

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©Mattel

 内容自体は普遍的に感じました。教訓自体は過去のエピソードで何回も行われましたし、舞台が中国である必要性も異国で新しい友達を作る事を除けば弱いです。加えてS8-16でよく見られた「近道」*2の概念も復活したことと、危険な場所へ入り込んだが失敗の理由が関係ない事を残念に思います。しかし、その前者の概念が路線図の設定されたソドー島で行われなかったことは幸いですし、危険*3な線路を冒険的に楽しく描かれているのは評価点です。

まあ、架空の島と違って実在する大陸に適当な線路を築くのもアレですが。

 

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©Mattel

 その代わりに、挨拶は「ニーハオ」、「one」を意味する「一」は中国語で「イー」と発音する、「カイシ(開始)」は標準語で云う「start」などの言語や、赤色は中国では幸福を表すといった中国ならではの雑学が物語の随所に散りばめられており、今シリーズのリブート目的の一つとなっている小さな子供にも分かりやすいグローバル教育が活用されています。私が新しい物を実感した高評価点の一つです。

私はこれまでに中国語を自主的に学習した事が無いので、リアルタイム放送で思わず「ほー」と感心しながら視聴していました。このように何か一つ知識を蓄えると、また一つ覚えたくなりますよね。そう思わせるのは大事ですし凄く良い事だと思います。

今日から中国語を勉強しよう。(笑)

 

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©Mattel

 このお話で初登場した女性タンク機関車ホンメイ。車体はロージーによく似ています*4が、列記とした中国で製造された機関車、工建型がモデルになっています。
 車体に「一号」とあるように車体番号「1」を表しています。思えばこれまでトーマスと軌間や大きさが対等でいる1号機は居ませんでした。スカーロイは小さい上に軌間と鉄道が異なるし、仮に前作までのスタイルで1号機が出てきても、ソドー島のノース・ウェスタン鉄道ではお城の保存機関車でもない限り重複は出来ません。よって、この試みは私にとって非常に斬新でした。
  性格さえもトーマスと同じように競争好きで、とても生意気という共通点を持っていますが、終盤の台詞からトーマスよりも精神的に大人に描かれているような気がします。うーん、それにしても可愛い。(笑)

 それにしてもホンメイは凄く速いですね。最高時速50~80キロで走るトーマスを軽く超越しています。彼女の実際の機関車は速度が出るよう設計は施されていませんが、ソドー島の魔法ならぬ中国の魔法か何かでしょうか(苦笑) 少なくとも彼女こそが中国国鉄のナンバーワンの実力を持つ事は間違いないでしょう。

 

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©Mattel

 同じく初登場キャラクターのアンアンインロン。(上の画像はインロン)。アンアンが女性の客車で、インロンは貴重な男性の客車です。CGモデルはイギリス(モデル機はLBSCの物)やソドー島によくある2軸客車の流用ですが、アニーとクララベルやスリップコーチと違ってトーマス達のような灰色の顔を持っています。アジア風の顔の表現は愛らしいですが、正直、私はこの客車に灰色顔なデザインを不気味に感じています…。何故彼女らと合わせなかったのだろう。

 それはさておき、このお話での彼らはただの脇役ではなくきちんとした役割がありました。「カイシ」の意味を伝えたり、ホンメイとの競争に勝たす為、近道となる乱雑で危険な山岳の線路を走るようトーマスに促したり、結構台詞が用意されています。その中でも特に後者の役割は彼らの人格を的確に表すものです。彼らはよくその危険な線路を走ると発言するように、同じく2台の客車でありルールに厳格なアニーとクララベルとの対比が垣間見えますね。デザインもその対になってるいるのかなぁ、なんて。

 ところで、終盤では彼らの過ちで小規模ながらも派手に彼らごと脱線してしまいましたが、乗客は一向に映されないのが少し残念だと思いました。彼らの安否が心配です。

 

【チェックポイント】

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©Mattel

 今シリーズから空想や恐怖心を表すファンタジー・シークエンス演出が導入されました。この演出は今期の全エピソードに必ず一回は用意されているようです。

今回のお話ではアンアンとインロンに自分のかっこいいところを聞かせようと、猛スピードで走って跳ね橋から月を飛び越えたという作り話を展開する時に使用されました。

この際、客車のアニーとクララベルは速く走ることが好きだとトーマスは話しますが、もちろん、皆さんもご存じのとおり彼女達の考えはその正反対ですし、同じく客車のアンアンとインロンもお見通しでした。

トーマスも彼女達の事はよくわかっているはずですが、実際に目の当たりにすることは無いであろう遠い国の初めて会う仲間に、自分がナンバーワンと自慢したかったのだろうと思えば、微笑ましいですね(笑)

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©Mattel

 今回のベストショット。特に山岳地帯の場面は(大袈裟なほど急勾配の坂道やカーブはともかくとして)空間の雰囲気が上手く表現されていて素晴らしいです。他にも桜並木や棚田など、中国ならではの美しい風景も数多く用意されています。

中華風のBGMにも注目です!
 

 

 

 

全体的な面白さ:☆☆

鉄道作品として:☆

キャラ活用:☆☆

BGMの良さ:☆☆

アニメーション:☆☆☆

道徳教育面:☆☆☆

 

【最終的な感想】

 普遍的といえども結構楽しめましたし、ナンバーワン設定の活用も込みでリブートの最初のエピソードとして結果的に良いスタートを切ったのではないかと思います。ホンメイまで近道を使っていたのは驚きでしたが、教訓を学び友達になり今後はお互いにズルはしなくなる事でしょう(笑)

尺は以前のように7分になったけれど今回はその短さを実感しませんでした。S21では回想に頼ったお話もあったので短すぎず長すぎずちょうどいいなと思っています。

 

 これは私事になりますが、中途半端に切り上げた過去作のレビューはS22を全て投稿し終わった後で順を追って投稿していく方針であることをここで伝えておきます。本日は以上です。

 

総合評価: 7/10

※この記事に添付したスクリーンショット著作権は全てマテル社に帰属します。

*1:私のレビューはS19で途切れていますがいずれ投稿します。

*2:鉄道は道路と異なり廃線となった道が無い限り近道がありません。

*3:とはいえミスティアイランドと比較すればまだ安全です。

*4:現に一部のパーツはその流用です。