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喋りたがりの きかんしゃトーマスオタクによる雑記

きかんしゃトーマス 第18シーズンレビュー 11

※この記事にはネタバレが含まれています。

 

 

 

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S18 E12 「Duncan and the Grunpy Passenger」 (ダンカンとふきげんなおきゃくさん)

脚本:デイビー・ムーア

内容:いつも文句ばかり言う乗客を、ダンカンは喜ばせようとするが… 

 

【高評価点】

・ソドー城などの景色が素晴らしい。絶景。

・S04~07のダンカンのテーマがリミックスでアレンジされている。(2フレーズのみ)

 

【低評価点】

特になし

 

【面白かった点、小ネタ】

・ダンカン、S12以来久しぶりに登場。声優はトム・ストートン。

・ソドー城、S11以来の復活。

・スカーロイ湖、S07以来の復活。線路は複線になり、森が少なくなった。

・スカーロイ駅もS04以来の復活。模型時代では確認できなかったアングルで登場。

・クロス・ニー・クーン駅、言及のみだがTVシリーズ初登場。(発音のせいで、クーンよりクェルンに聞こえる)。

・レニアスの給水シーンが初めて映る。

・怒りっぽい男の愚痴を吐くダンカン。

・時間にうるさい男。

・寄りかかった隣の人を水筒で押しつけて起こす男。

・水筒のお茶をこぼす男。

・駅長にも文句を言う男。まさに迷惑クレーマー

・クロヴァンズ・ゲート駅、S04以来の登場。

・鉱山鉄道の客車を牽くジェームス(CGミス)。

・高山機関車の機関庫がS06~12のビジュアルに戻る。

・スカーロイの客車までつなぐダンカン。

・KOTRでは伯爵が、「ヘンリーとヒロ」ではお婆さんが読んでいた新聞を読む男。

・ランプをつけず夜道を走るスカーロイ。

・駅長へ口々に文句を言うスカーロイの乗客たち。リアル。

・作業員が掲げる危険信号を無視して突っ走るダンカン。

・遅刻して駅に駆け込む男。車掌の笛も無視。

・今度は他の乗客が文句を言う。

・やむを得ず作業員の危険信号を無視するダンカン。

・Mr.パーシバル、アークCGシリーズ初登場(前期では言及のみ)。

・どんな時でも怒る自己中心的な男。

・行儀をよくしても、やっぱり文句を言うのが趣味なダンカン。

 

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 S13以降出番がなく、S16で言及にのみ登場したが、全く出番がなかったダンカンが遂に復活! 1~5と異なり、金型は違和感がないようにか、模型時代風。(実写の原型と模型版で容姿が極端に異なる)。連結器の形状変更、ランプ、ブレーキパイプ追加のほかにも、ランボードが赤くなるなどの変化を遂げましたが、顔に違和感はなし(S04に近づけていると思われる)。汽笛の音色はそのまま。アクターはトム・ストートン氏。

因みに、この駅はS04で登場したスカーロイ駅。このアングルは初めてなので少しわかりづらいが、丘の上の柵を見ればなんとなくわかるだろう。

 

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高山鉄道の駅でかかせない、クロヴァンズ・ゲート駅も復活だ。高山鉄道と本線の乗換駅。原作に近くなってはいるものの、模型時代にあったドーム状の本線の駅も健在で、駅自体はかなり巨大。奥にはS04時代の高山機関車の車庫や、謎の扇形庫も確認できる。 全体図が見たい。きっとかなり巨大なヤードになっているに違いない。しかし風景は田舎っぽくなりました。

 

 

【流れと感想】

  遂にあのダンカンが再登場! これまでのCGシリーズではデイジーホルト付近、機関庫、BMQばかりだったけど、今回から客車を牽くのがメインということで、高山鉄道の美しい風景がCGでもう一度見られると思うと、ワクワクして前夜で眠れませんでした。

 

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 タイトルコールの後すぐ広がる美しい風景。走っているダンカンの列車の奥にある建物…。おーっとこれはソドー城だ! 背景はS04っぽいけど、城の形はS07のっぽいですね。しっかし綺麗だなぁ…。次のシーンではわかりづらいけどスカーローイ湖。木々が少なくなり、複線になったようです。続いてでてくるロケーションはスカーローイ駅。模型期では線路側は映ったことがないのでちょっとわかりづらいかも。こんなマイナーな駅までさっそく出るとは…。きっと他の駅も作ってあるんだろうなぁ。

ダンカンはいつも旅客列車を引っ張ってるらしい。なるほど、だからBMQには居なかったんだね。読みが当たった。復活して早々不平から始まるダンカン。まるでS04の頃のように、車輪がグラグラ揺れるだの、声をかけてきたレニアスに自分が今どんな気分かをグダグダ愚痴る。彼はいつも文句ばかり言うクレーマー質な乗客に腹を立てているらしい。なるほど、きつい顔つきのおじさんがいる。そんな愚痴を吐いている間にも時間は過ぎていく。それに気づくと、彼は汽笛を鳴らして出発。汽笛もまったく変わってないなぁ。

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御存知のとおり、ダンカンは文句を言うのが趣味で、時々大袈裟に不平をこぼすことがある。でも、さっきの乗客に関しては本当のこと。それもダンカンと同じくらいの悪質なクレーマー。ちょっとの遅れでもものすごく怒っている。それならまだわかるが、牛が線路をふさいで立ち往生していれば「何をモタモタしている!」と状況を把握せず怒鳴り散らし、ダンカンがスピードを上げればガタンと揺れ、勝手に水筒の中身をこぼして怒る。しまいには駅長に対してダンカンの文句を言う。いるよね、こういう客。そんなこと駅長に言われても困りますがな。こんな客、ダンカンじゃなくても苛立つわ。まるでダンカンそっくり。

ちなみに、ダンカンがスカーロイ駅を出た瞬間~クロヴァンズ・ゲート駅に到着するまで、とあるBGMが流れています。そう、なんとS04~07で使われたダンカンのテーマが! S16のカライアピーから流れたメインテーマ同様、今回もハーツホーン(現在の音楽担当者)風にリミックスアレンジされているのでわかりづらいですが、最初の3~4フレーズの2小節間だけ、元の曲っぽいのが流れています。その音量は小さめなので、耳を凝らして聴きましょう。

その後、ダンカンは一度機関庫に戻り、例のおじさんにスペースを与えるため余分に客車を奪い去っていく。スカーロイがその客車を必要としている事を彼に教えたラスティーの話など聞きもせずに。そのおかげでスカーロイは客車がなくてお客を乗せることができない。っていうかたった4両使っただけで客車なくなるってどんだけ少ないんだよ。乗客がそろって駅長に文句を言うシーンは非常にリアル。あの後どうしたんだろうな。

ダンカンが突っ走っていると、線路を修理している作業員が注意信号を出しているのが見えてくる。しかし、ここでゆっくり走ればまたあのおじさんが怒るだろう。彼は作業員らを無視して更に突っ走る。彼のそんな態度に作業員たちは激怒。おかげで難なく時間通りに駅に到着し、ダンカンは満足。でもやっぱり例のおじさんは相変わらず。もう何なんだよ、この人はw

 

翌朝のスカーロイ駅では珍しく例のおじさんの姿が見えない。彼が遅刻していると確信したダンカンは、もし彼を待たずに出発したらまた怒鳴り散らすかもしれないと考え、駅長の笛を無視して彼を待つ。すると、丘の方からおじさんが必死で駆けてくる。なんとなく原作1巻「エドワードのたのしい1日」の車掌を思い出したのは僕だけでしょうか。おじさんは客車に乗り込むと、ほっと一息。でも、彼を待っていたせいで出発が大幅に遅れる。他の乗客たちも、駅長も、後ろで待たされているスカーロイもカンカンだ。もちろん、おじさんだって黙っていられるわけはない。自分にも責任があることは自覚せず、この鉄道は駄目だの、座席は不快だの言いだす。ダンカンは再び作業員が働く地帯を走らなければならないが、もう遅れを出すわけにはいかないし、文句も聞きたくない。またしても注意信号を無視。焦ってるとそうなっちゃうよね、やっぱり。

終点では、鉱山鉄道局長を務めるMr.パーシバルがダンカンを待っていた。ここでダンカンは、どんなに嫌な乗客がいても、そのたった一人の乗客のためにここまで優遇する必要はないと学ぶ。クレーマー質の乗客が言う事よりも、仲間の忠告をちゃんと聞き、作業員が注意信号を振っていたら用心し、車掌が笛を吹いたら走り出す。これが大切だと教わり、今後はあのおじさんは気にせず、自分の仕事にベストを尽くすと心に決めたダンカン。そんな彼にレニアスも感心。ここまではいいんだけど、やっぱり彼は文句を言うのが趣味。駅長が笛を鳴らすと、例のおじさんと同じように大袈裟に愚痴をこぼしながら自分の機関庫へと戻っていくのだった。

なんだろう、この安心感は。

 

 

DOWT(イベント)で貰えるコースターで初めてダンカンのプロモを見た時は、ランボードが赤くなったのでダサくなるんじゃないかと少し心配でしたが、通して観たところ全く違和感がありませんでした。内容はともかく、クレーマー質な男が怒るシーンはコミカルで面白かったし、ダンカンのテーマがハーツホーン流にアレンジされたものが流れたり、あの懐かしい高山鉄道の景色が綺麗にCG化されたのには感動しました。ちょっと大袈裟かもしれませんが、まるでS04を見ているような気分になったなぁ。

S16に一瞬だけ登場したタリスリン鉄道の客車も流用されてましたね。機関車と車掌車よりも大きくて少々違和感はありますが、僕はこの客車が好きです。模型期のと同じ客車を使えとは言わないが、原作の青客車なんかもいつか出たら嬉しい。でも、このダンカンの容姿を見て分かる通り、リアルさ重視のニトロゲンとは違って、アークは模型っぽさ重視っぽいので、いつか模型期の客車もしれっと出てきそうな気がします。喋るかどうかはさておき。

ダンカンだからこその回というわけではないけど、相変わらず不平屋で文句を言うのが趣味だったり、常に気分悪そうだったり、S04の性格そのままで良かったです。最後は珍しく素直になってたけど、本当に良いキャラしてるなと。やっぱりダンカンはこうでなくっちゃ。

冬にもダンカンが問題を起こす話があるようなので、それも楽しみです。

 

 

総合評価:8/10

 

 

次回は「Tale of the Brave」で登場した新キャラクター、マリオンの主役回!

「Marion and the Pipe」です!