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喋りたがりの きかんしゃトーマスオタクによる雑記

きかんしゃトーマス 第18シーズンレビュー 24

※この記事にはネタバレが含まれています。

 

 

 

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S18 E24 「Samson at Your Service」 (サムソンがおとどけ)

脚本:デイビー・ムーア

内容:サムソンは来島初日のようなミスを犯さないようにするも、間違ってゴードンの急行客車を牽いてしまう。

【高評価点】

・サムソンの性格を把握しやすい。言い換えれば彼の個性を活かしている。

・新人の失敗を誰もが知っている点は初期のようで良い。現実味がある。

 

【低評価点】

・サムソンがウルフステッド城に到着するシーンは「Marion and the Dinosaurs」と時間帯が異なっている。(使い回しでもよかったように思える)。

・サムソンが気付かないのはまだしも、作業員、機関士、助士などに人間性を感じられないし、オープンキャブの利点も生きていない。*1

・急行客車があの6両しかないのはやや不自然。少なくとも模型期では山ほどあったはず。

 

【面白かった点、小ネタ】

・サムソン主役回。

・無知をさらしたくないがために迷子になりブルーマウンテン採石場で一夜を明かしたサムソン。

・スティーブンとミリーの順番が逆になっている(CGミス)。

・周囲を確認せず貨車でなく急行客車を連結するサムソン。

・スタンリー、S15以来久々に喋る。

・あやふやな注意しかしないスタンリーとジェームス。

・やや無責任なトーマス。

・ジェームスのシャーシが正しくレンダリングされていないシーンがある(CGミス)。

・サムソンを皮肉でおだてるビルとベン。

・自分が最強の機関車と思い込むサムソン。

・ゴードンはアニーとクララベルを、トーマスはヘンリエッタを初めて牽引する。

採石場に着いて初めて自分の過ちに気付くサムソン。

・ピーター「石はきっと乗り心地が良かっただろうな」

・レニアス「ふかふかの座席に乗せられるんだからね」

・自分が煽られているにも拘らずつられ笑いするサムソン。

 

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操車場でのトーマスとパーシーとダックの並びはなんとなくS04「トードのめいあん」を彷彿とさせられる。

 

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考えすぎかもしれないが、 サムソンが採石場へ行ったり、スカーロイと絡むのは原作20巻を意識しているのだろうか。サムソンがニールでないことは周知の事実だが、同じニールソン製ということで形は少し似ています。単純にサムソンのモデル機が採砂場で働いていたからだと思いますが。スカーロイやレニアスは彼を初めて見た時昔を懐かしんだりしたのかなとか、考えちゃったり考えちゃわなかったり。

 

 

 

【流れと感想】

 『D&D』エピソード4本目です。じゃんじゃんやっていきます。

 

  新しくやってきたサムソンは、ウルフステッド城へ恐竜の模型を運ぶ初来島時、迷子になっていた。でも自信過剰でプライドの高い彼はそこが何処なのか誰にも聞けず、散々迷った後ブルーマウンテンの採石場で一夜を明かしたしたという。この序盤は「Marion and the Dinosaurs」のサムソン視点ですね。ウルフステッド城へ到着する時間帯が前回と異なっているのが気になるけど。

ある日、トップハム・ハット卿はサムソンにブルーマウンテンで石を受け取り、本土へ運ぶ仕事を任せる。サムソンは二度と同じ失敗は繰り返さないと意気込んで空の貨車が待つ操車場へ。ところで、サムソンはハット卿の機関車ということでいいのかな? 一応S19やSLOTLTにも顔を出しているけど、コナーなど本土の機関車はよくソドー島に居たりするし、サムソンについては特にアナウンスもないし。

まず石炭を補給するためホッパーの下にやってきたサムソン。彼が迷子になったことは既に島中の皆が知っているようで、トーマスやディーゼルたちに「迷子にならないといいね」とからかわれる。初仕事でいきなり失敗したからなぁ。こんなぎすぎすしたところで働きたくないけどこれが現実だもんな。

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二度と失敗を繰り返さないことをサムソンはみんなに知らしめようとするも、彼は間違えてゴードンの急行客車と連結。スタンリーの忠告を無視し、そのまま走り出してしまう。ここでエキストラ要員と思われていたスタンリーが再び喋ったのには驚いた。今まで気づかなかったけど煙室が銀から白になりましたね。にしても、機関士、助士共々無能すぎる。連結した作業員はまだしも、何故彼らは気付かないんだろう。オープンキャブの利点も成り立っていない。

サムソンは急行の客車を牽いてウェルズワース駅を通過。不思議に思ったジェームスは彼に注意をするが、サムソンにはからかわれているという認識しかないようで、勝手に怒って無視。その後もビルとベンにおだてられて自分が島で一番強く一番役に立っているのではと調子に乗ったり。実際のところサムソンのモデル機の牽引力ってどうなんでしょうね。ティモシー同様資料が極端に少ないので1867年製造とやや古い機関車であることしかわかりません。

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ナップフォード駅では混乱が生じ、急行列車が出発できない事態に。トップハム・ハット卿はゴードンにアニーとクララベルを、トーマスにはヘンリエッタを牽くよう指示を出す。今期で一番の疑問・問題点は客車の数かもしれない。過去作では急行客車が同時に何両も存在していたこともあったし、支線の茶色い客車も余分なものが出てくると思うし、スリップコーチはどうしたのとかいろいろ突っ込みたくなってしまうが、面白かったので大目に見ます(見てない)。機関車ばかり買いすぎて予算がなくなったのかな。それにしても今期のアニクラ災難すぎでしょ…w

そして自信満々にブルーマウンテンの採石場に到着したサムソン。スカーロイに言われて初めて自分の過ちに気付く。逆にすごいよなこれは。隣で停車しているゴードンを決まり悪そうにスルーし操車場へ客車を返却。空の貨車を受け取って採石場についた頃にはすっかり夜になってしまった。初仕事で迷子になった時のように。こうしてまた採石場で一夜を明かすことになったサムソンは、高山鉄道の機関車たちと今日の出来事を笑いあいながら採石場で過ごすのだった。サムソンはもう無駄なプライドは捨てたということでいいのかな?

 

 

 トップハム・ハット卿がサムソンにわかりやすく説明してくれた通り、『失敗は誰にでもあるが、なんでも知っているつもりでいるともっと失敗する』という教訓でした。からかい続けたりあやふやな注意しかしない他の機関車たちにも責任があると言えばあるかもしれないが、そう言った面でも教訓が成り立っているかも。

ぶっ飛んだ話の多い『D&D』の中では最も日常的で比較的まともな話だったように思えます。天丼ではあるもののコミカルな部分は多いし、サムソンの性格がふんだんに活かされていたしまあまあ良い方だったとは思う。中でもゴードンがアニクラを引っ張るシーンや、サムソンがゴードンの横を通り抜けるところは面白かった。

この話を見て真っ先に思ったのはサムソンが非常に個性の強いキャラクターだという事ですね。これらの屑っぷりにはさすがの僕も好きになれなかったけど面白いと思えたし、悪い意味でどこか親近感を覚えました。悪く言えば天丼がぴったりなキャラクターだと思うとそれはそれで悲しいが…。今後はいい活躍の場があるといいな。しかし、終盤でサムソンがハット卿に「もう二度と繰り返しません」と反省しているけど、その発言が白紙にされるような事態が後に行われてしまうんですけどね。

 

 

総合評価:7/10 

*1:今シーズンから機関士が一人の人間として動く傾向にあるため今後はこのポイントを重点に置きます。