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喋りたがりの きかんしゃトーマスオタクによる雑記

きかんしゃトーマス 第23シリーズレビュー第6回

※この記事にはネタバレが含まれています。

また、記事の感想は個人的な意見であり、他者の代表ではありません。

 

 

 

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S23 E06 『Batucada』『トーマスとカーニバル』

脚本: デヴィー・ムーア

内容: トーマスはブラジルでバンドマンと出逢い、カーニバルに招待される。

テーマ: 音楽は誰でも楽しめる

 

【高評価点】

・ブラジルらしい打楽器の音に焦点を当て、それを上手く物語にしている。

・道徳。

 

【低評価点】

無し

 

 

 

【このエピソードについて】

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©Mattel

 音楽ネタのエピソードです。物語は非常にシンプルで特に語る事はありませんが、全て「音」から成り立っていてビジュアルは面白いです。前半から中盤にかけては貨車に積まれた機械の部品と鉄鉱石の塊のリズミカルな音に、打楽器奏者によるセッション、ラストはカーニバルのサンバが少し流れます。至るところに音を使っており、楽しい内容になっています。

 物語も実際にトーマスの話という印象を受けました。機関車同士もそうですが、国外の人間とも知り合いになって一緒に何かを愉しむという描写が好きです。彼にとって良い思い出づくりになることでしょうし、次へのつながりにもなると思うからです。打楽器奏者たちに少し個性があるのも魅力があります。

 後半のタンク車が周囲を困らせる事以外に活用されなかったのは少し残念でした。それにリズムを楽しませた直後じゃ必要な物が汽笛とは気づかないだろうなぁと。そこは「夢中になりすぎて大事な事を忘れていた」というナレーションがあったら自然だったかも。

 

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©Mattel

 空想ももちろん音楽! こちらはバトゥカーダとほぼ無関係でトーマス(西洋出身)が想像する、"スター"のカタチ。 口にホイッスルを咥え、タンクにはパイプオルガンと思しき鍵盤とバスドラム、屋根にハイハット、機関士と助士はトランペットを演奏しています。トーマスはこれらの楽器に加えてサングラスをかけてカッコつけて可愛いですね。

ここで彼らが演奏しているのはBWBAのメインテーマです。Let's go, go, go!の曲。

 

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©Mattel

 私はS22から場面転換に使われる「緩衝器ドン」→「連結カチャン」→「汽笛ピッピー」といった流れを簡略化した、かつそれが頻繁な演出に使われることが、私にとって思考停止を象徴するかのようで好きではありませんが、錆びたタンク車に緩衝器をぶつける際にいつもとは異なった音が出るその瞬間が面白かったです。

このタンク車からはものすごいノイズやキーキー音が鳴っていますが、視聴者側からは耳障りに感じなくて良かったです。

 

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©Mattel

 ほんの一瞬の出番ですが、クレーンのカシアの性格が前面に出た場面が好きです。バトゥカーダやボサノバ*1の音楽が大好きでノリノリになったところで不注意にも軽い事故を起こしてしまうという。上手く行けば面白い話が創れる事でしょう。

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©Mattel

 ところで、彼女は本当に『Go!Go! 地球まるごとアドベンチャー』に一瞬出てきた、"リオのクレーン"と同一人物なのでしょうか? 私が利用するTTTEWikia*2では同一の扱いを受けていますがいまいち腑に落ちないです。確かに映画でも音楽をハミングしながらトーマス達を荷下ろししていましたが、色も顔もまるで異なります。序に言うとリオの港のセットも映画と大きく異なっているので断定できません。

ちなみに、映画公開当初は名前が無く、クレジットには"The Rio Crane"と記載がありました。

 

 

 

【チェックポイント】

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©Mattel

 ディーゼル機関車フェルナンド登場。映画『Go!Go! 地球まるごとアドベンチャー』にて一瞬出番があるだけのモブキャラクターで、当初は名前が付けられていませんでした*3が、今回で名前が後付けで判明しました。

相手が彼の発言を聞き返すと「That's what I just said.」*4と優しく指摘するのが彼の口癖みたいです。映画と同じこと言ってるー! と、ちょっぴり興奮しました。いち早くリズムに気付いてカーニバルへ行く事を提案する辺り、映画版のカーニバルで一緒に踊ってただけありますね。

 元々モブだったこともあってかどうやら主要キャラクターではないようでブラジルの紹介動画にも不在でした。フェルナンドの他、スマホゲーム*5で判明したコービー*6やカーター*7のように、中国のモダンなディーゼル機関車や、ブラジルの髭生やしたタンク機関車にもいずれ名前が与えられたらいいなと思います。残念ながら両者とも今期は未登場でした。

 

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©Mattel

 ブレーキ車に乗ってセッションする打楽器奏者たち。耳が心地よい…!

彼らが持っている楽器は、手前の男性からクイーカ、女性がスルド、老人がヘピニキだと思われます。黒ひげの男性はザブンバでしょうか? 打楽器には全く詳しくないので間違っているかもしれません。

 

 

全体的な面白さ:☆☆☆

鉄道らしさ:☆☆

キャラ活用:☆☆

BGMの良さ:AMAZING

アニメーション:☆☆

道徳教育面:☆☆☆

 

【最終的な感想】

 物語は特に深みがあるわけではありません。でも、かなり楽しみました。文化的な物をちょっと取り入れて創る物語や、貨車から出るリズムなど、こういう音楽ネタはかなり好きです。

 

総合評価: 8/10

※この記事に添付したスクリーンショット著作権は全てマテル社に帰属します。

*1:公式紹介映像より

*2:噂等を書き込まないルールがある為信用しています。

*3:当初のクレジット表には"The Rio Diesel"と記載されていました。

*4:直訳すると「今そう言いました」ですが、映画版の日本語吹替えでは「ええ、そうですよ」でした。

*5:Thomas & Friends: Adventures!

*6:タンザニアのクレーン

*7:アメリカのクレーン