いよいよ2019年も終わり。
そんなところで、今年12月21日に今日まで『きかんしゃトーマス』シリーズのCG制作を手掛けていた3Dアニメーション制作事業ジャム・フィルド・トロント(Jam Filled Toronto)がシリーズの制作から離れることをInstagramで発表しました。(リンク)
ジャム・フィルド・トロントはカナダのトロントに拠点を置く会社で、以前はアーク・プロダクション(Arc Productions)として、ナイトロジェン・スタジオ(Nitrogen Studios)からCGを引き継ぎ、第17シリーズ以降のアニメーション制作を手がけました。2016年8月1日に破産申請を提示し閉鎖したのち、同年8月22日にオタワを拠点とするジャム・フィルド・エンターテインメントに買収され、その子会社として事業を再開。
着手から7~9年、来年放送予定の第24シリーズまでの制作を皮切りに離脱することになったようです。契約期限かコストか、はたまた税金か、理由は不明です。
なお、問い合わせ等により、ジャムからアニメーションスタジオが替わる事が確認されており、今後のシリーズの制作が中断されるようなことは今のところ無さそうです。
9年間(制作期間を含む)の制作と携わりありがとうございました。模型のような質感と柔軟で豊かな表現が魅力でたくさんの子供たちを楽しませてきたことと思います。また、ジャムは作品への熱意が感じられる呟きや、ファンからの要望にも喜んで応えたりしていたのも個人的に印象深いです。
Twitterでは、ここまで旧OPの再現を思わす呟きや、フライング・スコッツマンの炭水車と急行客車の修正などの議題が出ていましたが、果たしてS24でそれらが形となっているでしょうか…?
アニメーション事業の引き継ぎ先は現在の所は不明です。無論、この事についてはジャム側もマテル側もまだ公に発表が出来ない段階。
また、バンクーバーに拠点を置く、第13~16シリーズのCGを手掛けたナイトロジェン・スタジオに戻るという噂が拡散されていますが、元ネタはコラ画像で、ただのデマですのでご注意を。第一にナイトロジェンは2017年3月にシネサイト・スタジオ(Cinesite Studios)に買収されていて、その名の会社はもう存在しません。
ちなみに、ナイトロジェン・スタジオから引き継ぎ、2011年にアーク・プロダクションが契約を獲得した理由は、カナダのオンタリオ州の税制優遇制度がバンクーバーで利用可能な制度よりはるかに優れているためでした。この為、ジャムの引き継ぎ先はオンタリオ州を拠点に置くアニメ会社が抜擢される可能性が高そうです。
では。良いお年を。