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喋りたがりの きかんしゃトーマスオタクによる雑記

Thomas & Friends: All Engines Go 第1シリーズ第33話レビュー

※この記事にはネタバレが含まれています。

また、記事の内容は個人的な意見であり、他者の代表ではありません。

 

 

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AEG S1 E33 『A Light Delivery』

監督: ジェイソン・グロー、ショーン・ジェフリー

脚本: ニキ・リットン

内容: ライトを壊してしまったトーマスは失敗した時に正直になるのが一番だと学ぶ。

 

【このエピソードについて】

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©︎Mattel

 トーマスの説明にナンバーワンを目指すとある以上、ナンバーワンに関係する話は第1話『トーマスのやくそく』や、第24話『ほんとうのいちばん』に限らず、104話の中にもっとあると思います。そしてこれは、第19シリーズ『なぞのきかんしゃジェフリー』とはまたシチュエーションが異なる「正直になる(Be honest)」をテーマにした物語です。

トーマスが嘘をつくのではなく、全員がライトを慎重に運ぶ約束を破って競走したことを打ち明けられないところを、ディーゼルが良かれと思って嘘をついてしまう、といった流れ。トーマスは競走の誘いに乗らなければ事故は起きなかったと気付かされます。

 

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©︎Mattel

 道徳は全年齢に共通するので良いですが、それに至るまでがどうも引っかかります。まず、特別なライトを運ぶトーマスに嫉妬して競走を持ちかけるディーゼルと、審判をしたがるカナは理に適っているんですよ。でもしっかり者のニアとパーシーは? 壊れやすい配達と言われて気にかけているのはトーマスだけ? まあみんな競走好きと言えばそうなんですけど、まるで綺麗なエンディングを飾るためだけに恐ろしいほど同じ思考になっているかのようです。

そもそも特別なライトをトーマスがナンバーワンという理由だけで運ばせたのはいささか贔屓がすぎませんか(笑) 前回の『スーパールートでいこう』で協力してくれたお礼ですかね。

 

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©︎Mattel

 正直に打ち明けるトーマスに対してゴードンが優しかったのが好きです。ナンバーワンでも誰でもミスはする。言葉より行動をと余分な仕事をやらせるにしても、上司として必要以上に怒るよりも後味がいいですし、相手にとっても自分にとってもスッキリしますよね。

自分のミスを正直に打ち明けるのはとっても勇気がいることですが、子供はもちろん、社会人になってもとても大事なことだと大人になった今、常に実感しています。責任逃れはシャバいし何の解決にもなりません。

 

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©︎Mattel

 終盤に流れる挿入歌「The Number One Engine」は、トーマスが反省して改心した後に歌う曲です。曲はかなりキャッチーで、歌詞はすごく真っ当な名曲です。米公式YouTubeチャンネルで先行公開されてすぐ好きになりました。トーマスの良さが集結されているような、そんな感じがします。コーラスも綺麗で素敵です。

 

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©︎Mattel

 アニメーションは全体的にかなり綺麗でした。ライトを物語で扱ったのも、アニメーションの遊び心かもしれません。ライトを運びながら競走するときの残像も綺麗だし、冒頭から終盤まで、ライトを運ばない挿入歌含めて活き活きしています。

特定のアングルになるときだけ立体になるはずが平面に見えるなど変な部分はありましたが、短いシーンでそれほど気になりません。

 

 

【チェックポイント】

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©︎Mattel

 AEGのティドマス機関庫の内装の全貌が明らかになりました。トーマス、パーシー、ニアはこちらの記事で触れている通りですが、個別に映る場面があるのでより明確です。

 カナの部屋には赤色の充電器が備わっています。真上には梅の木っぽいエムブレムが飾られており、壁にかかっている写真はよく見えませんがどちらもカナが写っていることはわかります。第20話で映り込んでいる一枚にはトーマスとのツーショットがありましたね。

 

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©︎Mattel

 ディーゼルの部屋は第43話でよりピックアップされています。燃料になるオイル缶やグリースがたくさん並んでいて、彼が夢中になっているファローナとフレデリコの写真と、トレイニアックの写真が飾られています。

 それにしても、AEGのティドマス機関庫はちびっこたちに合わせて新造されているようなので、ゴードンやジェームス、エドワード、ヘンリー、エミリーが入ることは確実にできなさそうですねぇ。

 

 

全体的な面白さ:☆☆☆

遊び心:☆☆☆

キャラクター:☆☆

BGMの良さ:GREAT

アニメーション:☆☆☆

独創性:☆

道徳:GREAT

 

【最終的な感想】

 ナンバーワンとは何かを説くかのような内容なので第24話とかぶっていると見なす人もいますが、私はそうは思いません。なぜなら、それらは全く別のテーマです。ナンバーワンになるため直向きに頑張ることと、失敗に正直になること。どちらが優れているというよりかは、どちらも番組にとって必要不可欠な内容だったと思います。独創性はありませんが、良いエピソードの一つです。

 

総合評価: 8/10

※この記事に添付したスクリーンショット著作権は全てMattel, Inc.に帰属します。