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Z-KEN's Waste Dump

きかんしゃトーマスのレビューとかやってます

きかんしゃトーマス 第18シーズンレビュー 13

※この記事には、来年春公開予定の映画「テイル・オブ・ザ・ブレイブ(仮称)」のネタバレが含まれています。

閲覧は自己責任ですが、特に視聴をしていない方は、この記事を閲覧されないことを強く推奨します。

 

 

 

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S18 E16 「Missing Gator」 (ゲイターにあいたい)

脚本:アンドリュー・ブレナー

内容:ゲイターを思い出すと恋しくなるパーシー。平常心を保とうとするが…

 【高評価点】

・全てにおいて新鮮。特に長編の後日談というのは本当に新しいし、面白かった。

・貨車の暴走シーンは迫力がある。

 

【低評価点】

・悪戯貨車の顔を見せたいのはわかるけど、坂を下るのを前提としているのだから、ブレーキ車は必要では。

 

【面白かった点、小ネタ】

・「Tale of the Brave」の後日談で、キャラクターの心情を重点に描かれた回。長編の後日を描いた話はこれが初。

・島を出て間もないゲイターが恋しくなるパーシー。

・「Tale of the Brave」の一部シーンが回想として使われる。なお、音声は録りなおした模様。

・ゲイター、TVシリーズ初登場。(回想シーンのみ)。

・この回想で初めてゲイターの特性が活かされる(山登りが得意)。

ミスティアイランドのテーマアレンジが頻繁に使われる。

・港で30分もゲイターのことを考えていたパーシー。

・そんな彼にイラつくクランキー。

・ゲイター「勇敢になるっていうのは、何も恐れを感じないってことじゃない。勇敢になるっていうのは、恐れを感じても自分がすべきことができるってことなんだ」

・クランキーの言うとおり、余計なことは考えずせっせと働くことを目標にするパーシー。

・パーシーが多目的でいろいろな場所で働く流れは、S05「ゆうかんなパーシー」を彷彿とさせられる。また、鉱山の中に貨車を入れてしまうシーンも同様に。

・忙しく働くことに集中しすぎてスタフォードが持ってきた貨車に強く衝突したり、トーマスの挨拶に気付かなかったり、ミリーの忠告を聞かず貨車との連結をせずに走り出すパーシー。

・初めて怒るスタフォード。

・中盤の暴走シーンは「トーマスと失われた王冠」のオマージュ。

・塞がれた壁を突き破り、ウルフステッド鉱山へ変顔をしながら突入する貨車たち。

・鉱山の暗闇とネズミを怖がるパーシー。

・パーシーの蒸気から出てくるゲイター。(彼の回想)

・暗闇に置き去りにされることを恐れ、パーシーに助けを求める貨車たち。かわいい。

・パーシーに連結され、脅えながらも嬉しそうな顔をする貨車。かわいい。

・ゲイターの一言から、多くのことを学んだパーシー。

・これぞちょっとした「Tale of the Brave」。

 

 

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 ゲイター、TVシリーズ初登場。長く傾斜したタンクを持つ、勇敢なスティーム・モーター機関車。その形状故、山を登るのは得意だが、高所恐怖症。本名はジェラルドだが、ワニのような外見の為、ゲイターと呼ばれている。アクターはクライヴ・マントル。今回は回想シーンにのみ登場。

 

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中盤の暴走シーンは、見ての通り長編「トーマスと失われた王冠」のオマージュ(リメイク?)。再び、城を出て間もなく機関車のミスで貨車が暴走。似たようなシーンもあるけど、全く新しいシーンもある。スピードはそれほどないけど、迫力満点。 

 

 

【流れと感想(ネタバレ注意)

 さあ、いよいよゲイターが登場する話がやってきた。Missingと聞くと、いなくなったとか消えたとかを真っ先に思い浮かべるかもしれませんが、さびしいとか恋しいとかそういう意味でも使われます。そう、これは「Tale of the Brave」のその後のお話。

 

 TOTBから数日、数週間後の話だろうか。あれからパーシーは港にいると、友達のゲイターのことを思い出し恋しくなるようだ。恋しくなるには早すぎる気もするけど、親愛なる友人と別れるという経験をあまりしたことがないからなのかな。MIRやDOTDでもそう言った感情がすぐあらわれるパーシーを確認することができたし。

そういえばゲイターと出会った場所も別れた場所もこの港だったなぁ。 彼との初対面映像がパーシーの回想として流れる。そうそう、こんなだったなぁ…と言っても最近過ぎて特に思い入れがないけど。音声は録りなおしてるようで、パーシーが若干棒読み。

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このエピソードには回想シーンがちょくちょく出てくるけど、初登場シーン以外は見慣れない場面ばかり。TOTBで没になった未公開シーンなのかな。それとも単に語られなかっただけなのか。

自分の信頼している友達ゲイター。いまでは島から遠く離れた場所に帰ってしまい、パーシーはさびしそう。経験豊富で優しいソルティーは、そんな彼を心配して共感してあげる。それと対照的なクランキーは厳しい口調でもう奴の事は忘れろと言う。

クランキーの言うとおりだと思いつつも、やっぱりゲイターのことを考えてしまう。特に、思い入れのある場所に行くとすぐに思い出してしまう。ゴードンの丘を登っているときも。急勾配を登るのが得意なゲイターを見て勇気づけられたあの日のことを思い出す。(と言っても、本編中では語られなかったシーンですが)。彼のことを考えていたらいつの間にか丘を登り切っていたパーシー。彼の存在を励みにしていることがよくわかる流れ。この描写はなかなか良い。

港に戻ると、またしてもゲイターのことを思い出してしまうパーシー。船を待つゲイターがあの日あの時喋った言葉が甦ってくる。そんな彼にクランキーはブチギレ。優先すべきことは忙しく働くことだ。ゲイターのことは忘れろと厳しく叱る。まあ正論だよね。彼がそんなにきつい理由は、パーシーとゲイターのおかげで酷い目にあったからというのもあるだろうけど、他にもいろいろありそうだ。まず友達すらつくろうとしないし、友情に関しては無頓着なのだろう。

 

クランキーの言うとおりだと気付いたパーシー。ゲイターのことを考えるのをやめ、せっせと忙しく働くことを重視。でも、一つのことにとらわれ過ぎて、途端に注意力が欠けたり、他のことが頭に入らなかったりするのが彼のいけないところ。(必死に考えないようにしていても、結局忘れることができずに内心ではずっと彼のことでいっぱいいいっぱいだったのかもしれない)。伯爵の領地で彫刻や壁画を積んだ貨車を受け取ると、連結をせずにそのまま突き進んでしまう。ミリーの忠告も耳に入らない。

相変わらずどこにループする線路があるのか不明ですが、方向転換をしたパーシーはそのまま貨車を押して下り坂へ。もちろん連結をしていないので、貨車たちはかってに走り出す。貨車の量は少ないのでそれほどスピードは出ていないが、前にスティーブンが入り込んだウルフステッド鉱山の中へ、壁を突き破って突っ込んでいく。なんというKOTR。貨車を追いかけようと恐る恐る中へ足を踏む入れようとするパーシーだけど、何か出そうな暗闇と突然横切ったネズミに驚いて後退。怖くて前へ進めない。

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そんなとき彼は何を思ったか。再びゲイターのことを思い出す。溜息のように噴出した蒸気から回想として、まるでその場にいるかのように出てくるこの演出。素晴らしい。あの日言っていたあの言葉が頭の中に流れてくる。

「勇敢になるっていうのは、何も恐れを感じないってことじゃない。勇敢になるっていうのは、恐れを感じても自分がすべきことができるってことなんだ。」

そうだ、自分はあの言葉のおかげで勇気を出せたんだ。今自分がすべきことは、勇気を振り絞って、深くて真っ暗なトンネルの中にはいることだ。…いろんなアングルでのウルフステッド鉱山もなかなかオツだなぁ。このスポットはちょっと興味深いので、再び登場してくれたのは個人的にうれしいです。

深く、入り組んだトンネルを、恐る恐るまっすぐ歩んでいくパーシー。その奥では貨車たちが脅えながら待っていた。彼らも暗闇で置き去りにされることが嫌いなようで、自分たちを引っ張ったり押したりできるパーシーがやってくるとすごく喜んだ。なんだなんだ、CGシリーズの貨車たちめちゃくちゃかわいいじゃん。助けを求めたり、連結されて(少しこわばり気味の)笑顔を見せる彼らにキュンときた。

こうして見事に貨車を救出してみせたパーシー。自分が勇敢なことと、ゲイターの一言は自分一人で貨車たちを助けるための賢明な言葉だということにようやく気付く。自分の励みとなるゲイターのことを考えると嬉しくなることにも気づき、ゲイターがまた戻ってくるかもしれないとのソルティーの予想に、パーシーは同意したのだった。

 

 

 「トーマスと失われ王冠」と「Tale of the Brave」を合わせて小さくまとめたようなエピソードでした。TOTB本編を見てない人でも理解力さえあれば違和感なく観れるけど、やっぱりTOTBを観た後だと更に面白くなる、そんな今回。長編の後日談とか今までになかったですから、トーマスらしくないかもしれないけど、すごく新鮮でした。

本当はこれらゲイター関連のエピソードはS19か長編でやってほしかったなという風には思います。恋しくなったり、(冬に)帰ってくるのが早すぎる気がして。それだったらうおおおってなったんですが。まあ、ヒロの二の舞は避けようとしてるようなので、それはそれで嬉しいですが。

それに、日本では昨年同様、TOTB公開前にこれを放送しちゃうようで、僕としてはちょっと残念。個人的にはTOTBを先に公開してから、こちらを放送するのが理想でしたので。前作までは映画より先に登場しても特に違和感はなかったのですが、ゲイターはまた異色でして。台無しになるんじゃないかと心配してました。でも、特に口出しはしませんし、「パーシーとゲイターの出会いはここからだったのか!」というふうにTOTBを見て頂ければそれはそれでいいんじゃないかなと、最近思えてきました。また、それらは別として、一つの映画として楽しんでいただければ尚良いと思う。

 

さて、そんな長編の心配をグダグダ言っても仕方ないので、今回の感想を。

リアリティや教訓より、あの後のパーシーの心情を重視しているせいで、「ちょっと退屈だったな」とか、「内容が薄い最低のエピソードだ」とか、「道徳的というには微妙」と思う人もいるだろうけど、こういうのが好きな僕としては期待していたよりもずっと面白かったです。内容は普通に良い話だったし、映像面においてもとても楽しめました。(問題はそこじゃないだろという場面もありましたけど)。

映像面は全てにおいて大好きだけど、特に朝焼けの港のシーンや、パーシーが淡々と働くシーンがお気に入り。後者はとくに台詞はないけど、生活感というか日常感が出てていいなと。ここからの鉱山へのシーンがS05「ゆうかんなパーシー」を彷彿とさせられます。TVシリーズのパーシーは本当にいろんなところで働くよね。今回トーマスの支線で働かなかったのには理由があるのかな。

キャラクターもいっぱい出たような気がしたけど、喋ったキャラは意外と少なくてびっくり。パーシー、ゲイター、ソルティー、クランキー、貨車以外のキャラクターは正直誰でもいいけど、チョイスが本当に好きです。脇役中の脇役スタフォードが仲良さげに出たり、スティーブンと思わせてミリーだったりと。ただ、トーマスが出る必要性はよくわからないが、自然だったし違和感はなかった。本音を言えばトーマスよりもそろそろスタンリーに喋っていただきだたかったかな。

それと今回でゲイターがどれだけ重要なキャラとして置いてるかがよくわかりました。

 

 

【日本語版について】

タイトルは「ゲイターにあいたい」。11月2日にAパートとして「せきたんがないビルとベン」と同時放送。

 

 [面白かった点、小ネタ]

・Monster→モンスター

・ゲイターの声優は田尻浩章。

・ゲイター「勇気があるっていう事はね、怖がらないことじゃないんだよ。怖いと思っても、最後までやり遂げるのが、本当に勇気があるっていう事なんだ」(名言)

・構内アナウンスは森千晃さんが担当。

・パーシー「仕事に集中、仕事に集中! 僕はしっかり作業中!」

・貨車「助けて! 助けて! 出して出して! 暗い場所やだ! 暗い場所やだ!」

・今回のキャラクター紹介はまさかのゲイター。映像は日本では未放送の「Long Lost Friend」が使用される。

 

今回で新登場したゲイター、かっこよかったです。でも本音を言えば映画の後に会いたかったなぁ…。

 

 

 

総合評価:9/10

 

 

次回は「Tale of the Brave」に登場した新キャラクター、ティモシーの主役回!

「No Steam without Coal」です!