Z-KEN's Waste Dump

喋りたがりの きかんしゃトーマスオタクによる雑記

長編BWBAの予告編を観ての感想とか諸々情報 7/18更新

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©Mattel

 2018年公開/発売予定のTTTE長編最新作『Big World! Big Adventures!』の予告編が遂に公開されました。先月から5月28日に予告編を公に出すとの告知がありましたが、18日にIMDbがフライングしてしまいましたね(苦笑) そんなわけで一度18日に記事を出したものの、まずいリークだったようなので、日を改めて再投稿することにしました。

 

www.youtube.com

▲第2弾ティザートレーラー (UK/字幕付き)

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▲公式トレーラー (UK)

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▲舞台裏 (UK)

 

公式特設サイトはこちら

 

というわけで今回も判明した事実や気づいた点をまとめて紹介します。

 

【あらすじ】

 プレス記事等に掲載されてる物語の概要を紹介します。18日現在では不明な点が多いので、公式の方で判明次第更新を行います。

 

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 わんぱくなラリーカーのエースは、ソドー島を通過する際にトーマスとの競争の後で彼に世界を一周した初の機関車になるよう促す。トーマスはトップハム・ハット卿の許可なく、砂漠にジャングル、危険な山々のある5つの大陸へ、面白い文化や場所を訪れる冒険に出発する。旅の途中で彼らはニアと呼ばれる楽しいケニヤの機関車と親しくなる。世界について多くの事を学ぶトーマスに、ニアは友情の本当の意味について教えることが出来るだろうか?

一方で、トーマスが島を出た事を知らないトップハム・ハット卿は、トーマスを捜索する為彼もまた世界へ旅立つ。

 

 

【本作の時系列】

  昨年10月にデカイ発表があったのでご存知の方も少なくないと思いますが、本作の時系列は『とびだせ! 友情の大冒険』と第22シリーズの間のお話になります。

第22シリーズでは映画で描かれなかった様々な異文化や教訓をベースに、映画の補完として全26話中の半分が描かれ、後半の13話はトーマスがニアと一緒にソドー島へ帰ってきた後のお話となるそうです。

 

【挿入歌】

 用意されている楽曲は全部で7曲。タイトルは以下の通りです。

Apple Music等で配信中です。

●Where in the World is Thomas?

 ソドー島から居なくなったトーマスを捜すハット卿とソドー島の機関車たちが歌う楽曲。歌詞の中には「東京」も。

●Wake Up

 ケニヤからタンザニアまでの場面で、ニアがトーマスの貨車と共に歌う楽曲。ケニヤ地元のミュージシャンとのセッションで録音された物が使われている。

●Enda Ulale

●We're Friends

 リプライズ有り。

●Free and Easy 

 磊落(free & easy)をモットーに生きるエースが自己主張する歌。彼の声優を務める、英国の歌手ピーター・アンドレが歌唱を披露。

●Sometimes You Make a Friend

 

 

【新キャラクター】

 現時点で判明しているキャラクターのプロフィールとモデル機の紹介、そして個人的な感想を添えて紹介します。キャラのプロフィールについてはより明確な情報が入り次第、随時更新していく方針です。

前回同様、モデル機の紹介は、にわか知識ながら自主的に調べ、あえて詳細に書かせていただきました。実機の事も知っておくとより一層楽しめるのではないかと思ったのが理由です。ゴチャゴチャしていますが少しでも知って頂ければ幸いです。

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©Mattel

●ニア (Nia) 声:イヴォンヌ・グランディ*1

 トーマスがアフリカ大陸で出逢ったケニヤのタンク機関車。冒険好きな楽しい性格の持ち主の女の子。誰にでも友達と助け合うことが必要という考えを持ち、トーマスに友情の意味について教訓を与える。車体番号は「18」。

ちなみに「Nia」という名前はスワヒリ語で「目的」の意。

 

  [モデルになった機関車/basis]

 ケニア-ウガンダ鉄道(KUR)ED1クラス2-6-2T。1926-30年の間に、英国、ランカシャーニュートン・ル・ウィローズにかつて存在した機関車製造会社"ヴァルカン・ファウンドリー"で27台製造。

1930年にはタンガニーカ鉄道(TR)のためにSTクラスと呼ばれるマイナーチェンジ版*2が4台製造*3。後にKUR及びTRの後継である東アフリカ鉄道(EAR)によって運営され、これら全て"11クラス"として再分類された。

現在ではED1クラスの327号機が唯一残され、ケニヤの首都であるナイロビ鉄道博物館にて保存されている。

 

  [感想と予想/my thoughts]

 今年のリブートの要となるキャラクターの一台です。初めの発表の時はどうかなとは思いましたが熱心に働いていたりと非常に可愛らしく描写されていて既に好きです(笑)

第22シリーズでエドワードと入れ替わる形でレギュラーキャラクターとして地位を上げるように、移民に対する積極的なメッセージとして最終的にソドー島へ行く事は確定していますが、具体的にどのように劇中で活躍を遂げるのかは予告を見てもよくわかりませんね。一番楽しみなところです。

 

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©Mattel

●エース (Ace) 声: ピーター・アンドレ*4

  ソドー島にやってきたオーストラリア出身のラリーカー。ゼッケンは「43」。自己中心的な性格で周りから称賛されることを常に期待しているが、休憩時や集中しているときは魅力的で楽しい友達として親しまれる。同時に向こう見ずなスリルシーカーであり、競走場のスピードデーモン・マスターとして、どんなトリッキーなコースも、危険なカーブや崖さえも恐れず駆け抜ける。ただし、水と野生動物が大の苦手。

トーマスに史上初の世界一周した機関車になるよう奮闘させ、彼と共に冒険に出る。

 

  [モデルになった車両/basis]

 トライアンフスピットファイア。英国の自動車メーカー、トライアンフが1962年から1980年まで生産。

 

  [感想と予想/my thoughts]

 自動車キャラクターが新たに登場するのもずいぶん久しぶりなんですね。同じく乗用車のキャロラインみたくライトが目になってるんじゃなくて、バンパーに直接顔が付いてるのでそれはそれで違和感が働く(笑)

エースを演じる本作のゲスト俳優は、英国の歌手、ピーター=アンドレ。インタビューによれば彼はオーストラリア人をイメージして演じたとのこと。挿入歌「Free and Easy」で歌唱することも明らかになっています。

 設定は玩具等の説明から抜粋しました。かなり個性的なキャラ付けがなされていますね。どっかのイナズマくんかと思ったのは内緒。恐いもの知らずで何でもできると思いきや水と野生生物を恐れるという弱点もあって非常に魅力的なキャラクターだと思いますし、今後のシリーズにも是非出演してほしいです。

 

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©Mattel

●ボー (Beau) 声: ケリー・シェイル

 グランド・キャニオンの鉱山で働くテンダー機関車。車体番号は「2573」。アメリカ南西部出身のお爺さんで立派な口髭を蓄えている。

 

  [モデルになった機関車/basis]

 セントラル・パシフィック鉄道(CPRR)の60号機関車「ジュピター」4-4-0。1868年9月にニューヨーク州のスケネクタディ機関車工場で製造され*5、1869年5月10日に黄金の犬*6が打ち込まれる式典で119号と共に参加。

式典の翌年名前が取り下げられ、1893年には薪から石炭燃焼へ改造し同年後半からギラ・バレー・グローブ・アンド・ノーザン鉄道に売却、GVG&N1号に改名。1901年にサザン・パシフィック鉄道(SP)の傘下となった鉄道は1909年に解体業者に1,000ドルで売却。

1979年にチャドウェル=オコナーによってレプリカが製造され、動態保存されている。ちなみにレプリカの燃料は初期同様に薪である。

 

  [感想と予想/my thoughts]

 火の粉止めの入った超巨大な煙突と大袈裟なカウキャッチャーの付いたまさに古典的なジ・アメリカンって感じの鉄道車両、遂に来ましたねー。アメリカの鉄道史に名を残すジュピター号ということで知ってる人も多いんじゃないでしょうか。

この作品のキャラクターって、フィクションだけでなく実在車両と同じ番号ならびに同じ名前や同じ歴史を持つといったケース*7があるので、もし彼がジュピター号そのものならば、オリジナルは1909年に解体業者へ売却されているので、アイアン・デュークみたくレプリカなのかなーと。BWBAの時代設定もなんだか1979年以降ぽいし。そもそもカーリーがいる時点で1998年以降かもしれないけど*8

 

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©Mattel

●クワク (Kwaku) 声: アブバカール・サリム

 ケニヤをはじめ東アフリカで働くガーラット式蒸気機関車

 

  [モデルになった機関車/basis]

  東アフリカ鉄道(EAR)59クラス4-8-2+2-8-4。1955-56年に、英国、マンチェスターにかつて存在したベイヤー・ピーコック社で27台製造。世界最大の最も重く、最も強力な蒸気機関車だった。重量は252トンで、370.76 kNの牽引力を発揮した。

1,200トンの列車を1.5%の勾配で運ぶよう設計されており、モンバサからナイロビまでの330マイルの貨物輸送サービスの主力であった。通常、乗組員は2人で定期的に交代しながら行われ、1人は運転しもう1人はカブースで休息を取り、8時間間隔で交代した。

1973-1980年に機関車のほとんどが撤回されたが、機関士のKirpal Singhによって「Mt. ゲライ」号と「Mt. シェンゲナ」号がスクラップ置き場から救われナイロビ鉄道博物館にて保存されている。

 

  [感想と予想/my thoughts]

 遂に出ましたねガーラット機関車。曲線通過が得意でかつ牽引力も強い関節式の一種のガーラットは、3分割構成で、首を振る台枠と台枠の中心にボイラーが浮いている形式です。動輪付きの水槽車と炭水車の中間に車輪の無いボイラーがある、といえばなんとなくわかるだろうか。でも、これでもタンク機関車の一種なんですよね。

ガーラットと言えば2011年のSiFのインタビューでナイトロジェン・スタジオの監督グレッグ=ティアナン氏が「シリーズに出してみたいが、ソドー島には不要そう」と発言したのが記憶に新しいですね。でも思えばあれから7年経ってるんだ…。

そんなソドー島では有り余るほど強力なガーラット式のクワクには、島外の、大陸という舞台で存分に活躍する様を見せてほしいですね。チョイ役かもしれないけど。

 

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●ナタリー (Natalie) 声: テレサギャラガ

 小型ディーゼル機関車

 

 

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©Mattel

●エマーソン () 声: 

 ブラジルで働くプロペラ機。男性。

 

  [モデルになった飛行機/basis]

 ビーチ・エアクラフト社(現ホーカー・ビーチクラフト)製キングエアB200モデル。1972年から生産がおこなわれ、当初はミリタリーサービスに使用されていたが1974年から民用として現役で使われている。

 

  [感想と予想/my thoughts]

 久しぶりの航空機キャラクターです。ジェレミーのように窓に目があるデザインではなく、先端に顔が付いてるデザインになっています。恐らくジェレミーが再登場する際もこんな感じのモデルで再描写されるんじゃないかなーと思います。彼はソドー島と本土*9の航路を飛ぶ航空機なので今回は非番かもね。いつか出てほしいなー。

予告編ではブラジルっぽいジャングル上空を飛び、サファリハットを被ったハット卿を乗せている場面があったように、塗装的にもブラジルで使われているのだろうか。

余談ですが第22シリーズではオーストラリアの赤い女性プロペラ機が登場することが明らかになっています。これから航空機キャラクターも増えていきそうですね。
 

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©Mattel

ダルエスサラーム港のクレーン ()

 ダルエスサラームの港で働くハンマーヘッド・クレーン。ビッグ・ミッキーと同型機のようだが窓の追加などデザインは多少異なっている。

 

  [モデルになったクレーン/basis]

 350tハンマーヘッド・クレーンフィラデルフィア海軍造船所の「リーグ・アイランド・クレーン」が最も近い形状。

該当のクレーンはマクマイラー・インターステート工場にて1919年に製造。3,500tの重量を持ち、50tのタンク機関車を一度に4台吊り上げられる事が可能な当時世界最大のクレーンであった。1996年に解体。
 

 

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●不明 声: ガブリエル・ポラス

アンジェリーク 声: レイチェル・ミラー

●トニー 声: マット・ウィルキンソン

●不明 声: デヴィッド・メンキン

 レーシングカーたち。左2番目から、アンジェリーク、トニー。ゼッケンは左から「17」「26」「45」「65」。

 

  [モデルになった自動車/basis]

 これといったモデルは存在しないと思われる。(一番右はモーリス1800っぽい)

 

 

 

アリゾナ州ディーゼル  声: テレサギャラガ

●中国のディーゼル 声: ス・リン・ルーイ

●リオのクレーン 声: テレサギャラガ

アメリカのクレーン 声: マット・ウィルキンソン

 

 

【再登場キャラクター】

 

 主に元々『走れ! 世界のなかまたち』(2016)にしか登場しないはずだったキャラクターや、本編初出演のキャラクターを紹介します。

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©Mattel

● ヨンバオ (Yong Bao) 声: ダン・リ

 中華人民共和国で働く旅客用のテンダー機関車。誠実で親切な性格。賢明で、かつての事故で何百人もの乗客の命を救った事があることから、彼の勇敢さを祝福するために龍のエムブレムと幸福を象徴する赤でボディが塗装されている。炭水車には虎が描かれている。名前は「抱擁」を意味する。

『走れ! 世界のなかまたち』では中国代表で最優秀デザインショーに出場した。

 

  [モデルになった機関車/basis]

 中国国鉄"人民型"蒸気機関車4-6-2。1958年4月から1966年まで大連機車車輛や、青島市の四方機車車輛などで旅客サービス専用で258両製造。

合計で2台保存が行われており、1001号は北京の中国鉄道博物館に、1247号が瀋陽鉄道博物館に静態保存されている。日本、兵庫県相生市の中央公園で1163号が展示されていたが2006年に解体された。

 

  [感想と予想/my thoughts]

 詳細な設定があるにもかかわらず、前々作の長編で台詞は無ければほとんど出番のなかったヨンバオが遂に活躍します。すごい、脇役だった彼が喋っている。グレート・レイルウェイショーではトーマスとは目を合わせる程度で会話はしなかったはずですが、映画ではどのような形で再会を果たすのでしょうか。

彼は第22シリーズでの出演も何話決まっており、第1話の中国の龍舞のお話から準主役級として登場します。是非この機会に設定にある武勇伝を語ってほしいなと思います。

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ちなみに、中国吹替え版『The Great Race』のDVDでは映像特典『Yong Bao and the Tiger』としてヨンバオが赤いボディになる前の出来事が2Dアニメーションで収録されています。現時点ではこの円盤でしか彼の設定を確認することが出来ません。

 

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●カルロス (Carlos) 声: ガブリエル・ポラス

 メキシコで働く古いテンダー機関車。車体番号は「903」。いつも堂々としていて、笑顔を絶やさない。第1回グレート・レイルウェイショーの力自慢決定戦で優勝した実績を持つ、誇り高き蒸気機関車

『走れ! 世界のなかまたち』では観客のファンに喜んでもらうため、メキシコ代表で最優秀デザインショーに出場した。

 

  [モデルになった機関車/basis]

 メキシコ国鉄クラスGR-3「ラ・フィデーリタ」903号2-8-0。1910年にアメリカのボールドウィン・ロコモティヴ・ワークスで製造。元々ナローゲージ向けに造られたが1950年に標準軌に再設計された。1963年に撤回し、現在はグアナファトのアカンバロで静態保存されている。

 

 

【本作の舞台】

 本作の舞台となるのはズバリ、世界です。ソドー島からスタートし、5つの大陸の様々な国の文化を学びながら各地で冒険を繰り広げます。

[アフリカ大陸]

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©Mattel

 最初に冒険するのはアフリカ大陸。この大陸ではなんと5,000マイル以上も旅を繰り広げる事になります。船旅ということで最初に降りる地は港町。とても活気にあふれていますね。メイキング映像によると西アフリカ、セネガルの首都ダカール港であるようです。ダカールでは1979年から毎年1月にラリーが開催されているとのことなので、エースはそれに出場するのかな?

この大陸でトーマス一行はサハラ砂漠を横断したのち、ケニア(恐らくモンバサ港)にて現地の機関車ニアと出逢います。他にも貨車を牽いて砂漠を渡り東アフリカ、タンザニアダルエスサラームへと出発。道中でソドー島では見る事の出来ないシマウマやキリンの群れ、そして巨大なゾウとも遭遇? 

[南アメリカ大陸]

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©Mattel

 ミュージカルを通して、お次に着く先は中南米。カラフルな街並みとカーニバルの衣装を見るに、恐らくブラジルリオデジャネイロです。パレードに参加したのち、アマゾンの熱帯雨林コロンビアの街並み、メキシコなどいくつかのロケーションへ旅をします。この地方で彼らはラウルカルロスとも出逢います。

[北アメリカ大陸]

 続いて北上して訪れるのはカリフォルニア州サンフランシスコ。ティザーではゴールデン・ゲート・ブリッジの傍を通り抜けるシーンがありましたね。

更にアリゾナ州モレンシーのループ線を周回したのち、ユタ州ソルトフラッツへ。同じくアリゾナ州グランド・キャニオンでは、トーマスの印象に深く刻まれることになるボーと遭遇。

[ユーラシア大陸]

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©Mattel

 トーマスが最後に辿り着く場所は中華人民共和国。ここでトーマスは『走れ! 世界のなかまたち』でカメオ出演したヨンバオと再会します。再会と言っても、たぶん会話するのはこれが初めてだと思いますが(笑) 第1弾ティザートレーラーでは万里の長城前で地滑りが起こる描写がありましたが、果たして…?

このように、『走れ! 世界のなかまたち』で登場した国際機関車たちの一部が再登場し、準主役級でフォーカスされるのも今回の映画の魅力の一つとなっているようです。

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©Mattel

 色とりどりの地層剥き出しの山々は同じく中華人民共和国甘粛省張掖国家地質公園"七采山"です。虹色の山脈として知られるジオパークですね。アメリカ大陸のペルーにもそんなスポットがありますが、こちらの玩具で確信が持てました。

 

 映像はありませんが、他にもインドオーストラリアフランスにも行く事が明らかになっています。『走れ! 世界のなかまたち』でお馴染みのラジブやシェイン、エティエンヌにヴィニーと再会できる…かも? ちなみにラジブとシェインは第22シリーズで会うことができます。

 

 

【その他気になった点やチェックポイント】

 映画の制作には21か月、アニメーションは9か月、完成までに9500時間以上をかけて制作されました。そんな大作の気になった点や現時点で公表されている見所をちょこっと紹介します。ちなみに、CGシリーズのアニメーションは秒間25フレームで作成されているそうですよ。

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©Mattel

 世界旅行ということで、ソドー島では絶対に見る事の出来ない異文化や動物がたくさん登場。一番最初に見るのがラクダというのが粋ですね~。まあハット卿はトーマスとは別のタイミングで世界を周るっぽいのでこれが最初かどうかはわかりませんが。

今回の長編や大きなリブートが行われる第22シリーズは「列車は何処へでも行けるのに、トーマスは同じところをぐるぐる回っているだけ」という小さな男の子からの意見を参考に、国連と真剣に相談しながら約2年かけて制作されたそうです。マテル自身もトーマスがソドー島から頻繁に抜け出すことを望むファンだったとのことでこうした結果に繋がったのかもしれません。

 せっかくの世界の旅ですから、各国の主な鉄道紹介ならびに鉄道車両もいろいろ出てくれると嬉しいなー。鉄道アニメとして。

 

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©Mattel

 また、今作品でトーマスを捜索する目的で世界へ旅立つハット卿は、S20『やくにたつしろいぼうし』で彼のお母さんから貰ったサファリハットのほか、各国にちなんだ帽子を被って冒険するようです。サハラ砂漠ではターバンを、ブラジルではカーニバルのヘッドセット等々、計6種類の帽子をそれぞれの場面で被ります。 映画を楽しむ一つの要素として見つけ出すのも面白いかもしれません。

 

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 フライング・スコッツマンも続投! エースがソドー島への道を尋ねるシーンなので、冒頭だろうか。仮にチョイ役でも再び姿を見せてくれてとても嬉しいです。見ず知らずのラリーカーと並走しながら声をかけられた上、道路から線路へ割り込まれた時の彼の心境やいかに(笑)

そういえば、フライング・スコッツマンも世界を周った事のある初めての機関車なんですよね。もっとも、アメリカ大陸とオーストラリアでツアーを行ったぐらいですが。エースはそんな彼の事を知らない様子。

 

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 皆さんは『探せ! 謎の海賊船と失われた宝物』(2015)以降のシリーズに、原作者のウィルバート・オードリー牧師(▲画像左の人物)カメオ出演していることを御存知でしたか? S20『バートのしかえし』では元の物語を忠実に再現する形で"ほっそり牧師"として友人のテディ・ボストン牧師(ふとっちょ牧師)と一緒に重要な役割を得ました。

制作者は当時70周年記念の特別な催しとして彼のCGモデルが制作されました。このようなカメオ出演はオードリー家から好評だったとのこと。*10

本作の映画ではギャグ・キャラクターとして出番があるほか、実は以前の長編作品『走れ! 世界のなかまたち』(2016)や『とびだせ! 友情の大冒険』(2017)にも、声付きで少なからず登場しているんです。気になった方は是非、探してみてください!

 

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 トーマスが道路を猛スピードで走るレーシングガーに変身!?

公式の名称で"ターボ・トーマス (Turbo Thomas)"と呼ばれている新たなトーマスの姿です。今年アメリカで行われた玩具フェアでその姿は既に明らかになっていましたが、まさか線路じゃなくて道路を走るとは夢にも思いませんでしたね…(苦笑)

恐らく『走れ!~』の流線形トーマスのように彼の空想上での姿であると思われます。(つーかそうであってほしい)。

 

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©Mattel

ニアとの競争中に脱線して貨車と一緒に宙返り! 一体どうなってしまうのか…!? 

 

 

 

さて、今に始まった事ではないものの、従来のようなリアル志向の作品ではなくなったように感じられますが、アクション多めで非常に愉快な印象を受けました。これらの大袈裟な演出によって原作をこよなく愛する人たちを不愉快にさせる可能性はありますが、今を生きる小さな子供たちは十分に楽しめそうだと思います。

加えて、このシリーズには欠かせない、大人も考えさせられるような質の高い教育も含まれていますので良作品になるのではないかと考えられます。

かくいう私も原作好きの"昔の子供"の一人ではあるけれど、シナリオの想像を膨らませてはワクワクしているところです。何だかんだで楽しみなんです(笑) 映画の方は

 

長編第14作『Big World! Big Adventures!』は今年7月20日に英国の400か所の劇場で上映され、秋にDVDがリリースされます。尺はなんと前作よりさらに10分延長で、80分。第1作の『魔法の線路』より5分短いですが世界旅行するというテーマに相応しいちょうど良い長さですね。問題はいかに子供を飽きさせないか。

制作期間は21か月で、アニメーションは9か月で制作したとのこと*11

また、本作の補完+続きとなる第22シリーズは今年8月にMilkshake!(英国)で、9月には、署名済みの放送局のABC TV(オーストラリア)、Televisa(メキシコ)、TV Cultura(ブラジル)、Super RTL(ドイツ)、そしてNick Jr.(米国)で放映し、それぞれ米国のみNetflix、Hulu、Amazonプライム等でもストリーミング配信が行われます。

これを機に情報がまたドンドコ入ってくると思うので、ネタバレ以外で詳細な情報が入り次第、公開までの間随時更新します。第22シリーズ以降のリブートでどのように変化するかに関する纏めも後日投稿します。

では。

 

※この記事に添付したスクリーンショット著作権は全て©Mattelに帰属します。

*1:

https://www.youtube.com/watch?time_continue=35&v=S5E9e-0Clko

*2:ウェスティングハウス・エア・ブレーキとエア・コンプレッサーの代わりに真空ブレーキが装備された物。

*3:製造会社は不明。

*4:

https://www.independent.ie/entertainment/movies/peter-andre-lands-role-in-new-thomas-the-tank-engine-film-37000398.html

*5:その後サクラメントのセントラル・パシフィック本部に送られ1869年3月20日に再建された。

*6:ゴールデン・スパイク。鉄道路線が完成するとき記念に打ち込まれるもので、アメリカではこういった習慣が当時からある。

*7:一例:ダック、オリバー、ラウル(番号)/フライング・スコッツマン等

*8:カーリーの実機は1998年に中国で製造された物が初出。

*9:ならびにクリスマスはブリテン島から北極へ

*10:

http://thefancarpet.com/movie_news/entertainer-peter-andre-announced-as-australian-rally-car-ace-in-thomas-friends-big-world-big-adventures-the-movie/

*11:参照

長編第14作と第22シリーズ 10/6更新

 8月2日の記事でテレンス再登場報告と一緒に紹介した『Big World! Big Adventures!』の続報がアジアTVフォーラムにて発表されました。

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  改めて『Big World! Big Adventures! : The Movie』と題し、前回のプロモに加えて新しいタンク機関車と自動車のCGプロモが加わりました。制作、配給はマテル・クリエイションズ。

 

【概要】

 レーシングカーのエースはトーマスが世界を旅する最初の機関車になるよう促す。そこでトーマスは5つの大陸や、砂漠を越え、ジャングルを通り抜け、危険な山々を旅する冒険に出発した。そして旅の途中で、彼はニアという機関車に出逢う。

 

【新キャラクター】

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・ニア (Nia)

 トーマスが旅の途中で出逢う事になるオレンジ色のタンク機関車。女性。誰にでも友達からの助けが必要だと考え、トーマスに教える。

 ※モデル機はケニア-ウガンダ鉄道ED1(タンザニア鉄道ST / 東アフリカ鉄道11)クラスと思われます。1926-1930年にKURで27台(後にユニットの異なるSTクラスがタンザニア鉄道で4台)製造され、現在はケニアの首都ナイロビ鉄道博物館にて327号が唯一保存されています。

 

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・エース (Ace)

 黄色い車体のレーシングカー。トーマスに世界を旅する一番最初の機関車になるよう促す。

 

 短いですが今回の続報で明らかになった情報は以上です。初報ではOP/ED含む11分間の全26話体制で、トーマスが各国で様々な文化と教訓を学ぶスピーディーな内容のとのことでしたが、こちらでは"The Movie"とされていることから長編作品。なお、初報の内容に関しては第22シリーズとして扱われることがSiFにより明らかになっています。

またしても世界がテーマということでTGRの続編的なものにも感じ得ます。でも恐らくその発端は「世界を見たい」と発言した『トーマスのはじめて物語』(における新体制)でしょうね。そこから、世界からやって来た機関車たちに逢う『走れ! 世界のなかまたち』ソドー島を飛び出して本土を冒険する『とびだせ! 友情の大冒険』、そして本作というようにどんどん彼の理想が現実へとパワーアップしていってます。…私としてはもっとソドー島の各支線をフィーチャーした長編作品が欲しいのですが。

また、8月2日の記事で申し上げたようにアシマ役のティナ=デサイ氏とフライング・スコッツマン役のルーファス=ジョーンズ氏がボイスキャストに再び参加したことをSNS等で表明しているので、その他のTGRキャラも一緒にこの作品での登場をひそかに期待しています。初めはイアン=マキューPによってTGRだけの一発屋と示されていた*1彼ら(スコッツマンを除く)ですから、ソドー島にわざわざ来島せずもこういった形で登場してくれたらいいなと思います。プロモーション画像にヨンバオさんいらっしゃるしね。

 

 なお、上記の第22シリーズは来年の秋に英国で放送が開始されます。恐らくこの長編作品で紹介あるいは物語にしきれなかった国を中心に展開されていくものであると思われます。10月14日にはフランス、パリでMIPジュニアによるワールド・プレミア・スクリーニングイベントが開催し、制作者のQ&Aや第1話が初公開される模様です。

 

 というわけで今回は以上です。また詳しい情報が入ったらお知らせします。

では。

 

※この記事に添付したスクリーンショット著作権はすべてマテル・クリエイションズに帰属します。

*1:恐らく本心は該当記事の質問者に対する言い逃れだったのかも?

きかんしゃトーマス 第21シリーズエピソードまとめ+α

 ※2017年11月5日よりEテレにて放送スタート!

 

 全18話のサブタイトル、脚本家、あらすじ、第一回放送日と、新登場並びに再登場キャラクターの詳細を情報が入り次第順次にまとめていきます。

毎年恒例、自分のメモ用ですが宜しければ参考にどうぞ。

※順番はUK版の話数順、『』内は日本語吹替え版サブタイトル。UK版の話数はradiotimes、digiguideなどのテレビガイドを参考にしており、第一回放送日の順番と異なる場合があります

 

【各あらすじ一覧】

 

 

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E01 Springtime for Diesel

1話 『ディーゼルのはんせい』

 脚本:デイビー=ムーア

英:2017/9/18 日:2017/11/5

 ディーゼルは入換え作業でいつも皆にぶつかっては大笑いしている。しかしデイジーにもぶつけた直後、彼女のバネは修理が必要になってしまう。ディーゼルは、ディーゼル整備工場でデイジーが眠っていると思いながら何故そうしたのかを説明する。

 

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E02 A Most Singular Engine

2話 『デイジーとハーヴィー』

 脚本:デイビー=ムーア

英:2017/9/19 日:2017/11/5

 デイジーの自慢話に嫌気がさしたディーゼルは、デイジーとハーヴィーの2台に各々が最もユニークだと自慢していると嘘の噂を流し込む。しかし、その2台は仕事を助けあっているうちに仲良くなっていき、ディーゼルはそれが理解できずにいた。

 

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E03 Confused Coaches

9話 『ゴードンとスペンサーはライバル』

 脚本:ヘレン=ファラル

英:2017/12/22 日:2018/1/7

 ゴードンとスペンサーは競争の良きライバル。2台は駅でも互いに一歩も譲らず心理戦を行う。だが、どうしても1番になりたいスペンサーは1番線のプラットフォームを横取り。そのせいでお互い間違った客車を牽いてしまい、乗客たちを混乱させる事に…

 

 

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E04 Dowager Hatt's Busy Day

3話 『トップハム・ハットきょうのおかあさん』

 脚本:リー=プレスマン

英:2017/9/20 日:2017/11/12

 トップハム・ハット卿が病気で寝込んでいる間、彼のお母さんがノース・ウェスタン鉄道の重役を務めることに。ところが、誰もが間違った仕事を与えられ混乱と遅れを招いてしまう。

 

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E05 Stuck in Gear

4話 『こしょうしたハーヴィー』

 脚本:デイビー=ムーア

英:2017/9/21 日:2017/11/12

 折れた木々の間を強引に突き進んだがために、歯車に枝が詰まってクレーンが動かなくなってしまったハーヴィー。しかし内気な彼は恥ずかしくて助けを求めることが出来ない。そこで自分一人で直そうとするも…

 

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E06 Runaway Engine

5話 『ミリーをさがせ!』

 脚本:ヘレン=ファラル

英:2017/9/22 日:2017/11/19

 領地の周辺で余分に仕事を与えられたミリーを手伝うはずのスティーブンが庭園の片付けを後回しにしたことで、ミリーはとても腹を立てる。スティーブンは彼女の気持ちを傷つけたことを謝ろうとするも、翌日ミリーの姿はどこにも見当たらない。

 

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E07 P. A. Problems

6話 『こわれたスピーカー』

 脚本:リー=プレスマン

英:2017/9/25 日:2017/11/19

 新しい拡声装置を奮発して買ったトップハム・ハット卿。しかし機関車たちと乗客たちはそのアナウンスの酷さに悪戦苦闘。終いには行楽客は採石場へ、作業員はビーチへ、豚はカラン城へ行くなど予期せぬ事態に。

 

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E08 Hasty Hannah

7話 『ハンナははやいのがすき』

 脚本:リー=プレスマン

英:2017/9/26 日:2017/11/26

 ヘンリエッタが修理されてる間、代わりにハンナという客車と走ることになったトビー。しかしハンナは向こう見ずで、トビーにもっと速く走るよう頑固に訴えるので、トビーは彼女を見捨ててヘンリエッタに会いに行く。一方ハンナはジェームスと繋がれて自分の小さな車体に猛スピードは釣り合わないことを知る。

 

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E09 Cranky at the End of the Line

8話 『クランキーのさいなん』

 脚本:リー=プレスマン

英:2017/9/27 日:2017/11/26

 クランキーは自分の年齢について揶揄られた後、トップハム・ハット卿に良い印象を持たすため二倍の労力で夜通し働こうとする。しかし、より一生懸命に働けば働くほど、彼はより多くのミスを犯す。そしてオシャレで大きな新しいクレーンが到着した時、彼はとうとうブレンダム港での自分の時代は終わりを迎えたと確信する。

 

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E10 New Crane on the Dock

10話 『あたらしいクレーンのカーリー』

 脚本:リー=プレスマン

英:2017/9/28 日:2018/1/7

 新しいクレーンのカーリーは非常に熱心で全ての仕事を引き受ける。仕事を取られて嫉妬したクランキーは、彼は彼女に追いつく為より一生懸命に、より素早く働くが、2台のクレーンが互いに勝ろうと夢中になってるうちに彼らのフックが縺れて動けなくなってしまう。

 

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E11 Unscheduled Stops

13話 『トーマス、バスになる?』

 脚本:ヘレン=ファラル

英:2017/9/29 日:2018/1/28

 競争中にバーティーが故障し、彼の乗客はトーマスが担うことになる。間もなく、ある初老の男性がバーティーはいつも駅の近くで止まると言い出し、予定外の停車を強いられる。そこでトーマスはバーティーの乗客のために予定外の停車をするが、他の乗客やトップハム・ハット卿を怒らせることに。

 

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E12 Philip's Number

14話 『フィリップは68ばん』

 脚本:リー=プレスマン

英:2017/10/2 日:2018/1/28

 車体番号が「68」であることをゴードンにからかわれたフィリップは、何故その番号を与えられたのかを見出そうとするがなかなか上手く行かない。その後で、線路に迷い込んだ68匹の羊に遭遇し…

 

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E13 The Fastest Red Engine on Sodor

15話 『はやいぞ! あかいきかんしゃ』

 脚本:ヘレン=ファラル

英:2017/10/3 日:2018/2/4

 赤いボディに塗り替えられたロージーは、同じく赤い仲間のジェームスに競争を挑まれる。ジェームスの足回りから響くキーキー音とブレーキの効きの悪さに気づいた彼女はジェームスにブレーキをチェックするように提案するも、自尊心の強い彼は気のせいだと思い込む。

 

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E14 A Shed for Edward

16話 『エドワードのやすむばしょ』

 脚本:リー=プレスマン

英:2017/10/4 日:2018/2/4

 ティッドマス機関庫が修復されることになり、エドワードは最初にフィリップの機関庫へ行かされる。それからソドー整備工場、そしてブレンダム港へ。しかしどの場所も騒がしくてきちんと寝つけない。

 

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E15 The Big Freeze

12話 『だいかんぱがやってきた』

 脚本:ヘレン=ファラル

英:2017/12/1 日:2018/1/14

 ソドー島に大寒波が訪れた。寒さのせいでポイントが凍てつき、更には石炭の配達も滞るなど島では混乱と遅れが生じてしまっている。一方で、ハット卿の伝言を無視して乗客を運びに行ったトーマスが石炭を使い果たして立ち往生。そんな時、彼らを助けに来たのは…

 

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E16 Emily in the Middle

11話 『あいだにはいったエミリー』

 脚本:デイビー=ムーア

英:2017/12/6 日:2018/1/14

 パイプの貨車を大量に運ぶドナルドとダグラスの手伝いをすることになったエミリー。ドナルドは列車の先頭へ、エミリーとダグラスは最後尾に連結される。だが、後ろの2台の会話がドナルドを苛立たせることに。次第に口論がエスカレートしていき、エミリーはとうとう兄弟喧嘩に巻き込まれてしまう。

 

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E17 Terence Breakes the Ice

17話 『ゆきにつよいテレンス』

 脚本:リー=プレスマン

英:2017/12/11

 巨大なクリスマスツリーをウルフステッド城へ運ぶため、トーマスはテレンスに取ってくるように頼む。調子に乗ったテレンスは凍てついた池の上を走って近道を試みるが、氷が次第に壊れ始めピンチに陥る。

 

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E19 Daisy's Perfect Christmas

18話 『デイジーのかんぺきなクリスマス』

 脚本:デイビー=ムーア

英:2017/12/18

 ディーゼル気動車のデイジーは寒い冬は苦手だがクリスマスは大好きな行事だ。そんな彼女は自分の理想とする完璧なクリスマスの計画を仲間のディーゼル機関車たちに話すが、現実では彼女の思惑通りに進行せず悲しくなってしまう。

 

 

 

 【補足】

●当初の予定は全26話で、今シリーズで再登場したロージーに専用の機関庫や仕事が与えられるなど多くの出番が与えられる筈だったが、体制変更を施す方針である次回作の長編『Big World! Big Adventures!』並びに第22シリーズ以降を制作する計画を皮切りに、未放送分の8話のパブリックドメイン化を余儀なくされた。

●UK版の番組表ではS20『The Christmas Coffeepot』が今期のE18として扱われている。同様に『Over the Hill』も今期のE20の扱いである。

 

 

 

TVシリーズ短編初登場のキャラクター】

 各キャラクターの性格、容姿、モデル機の小さな解説と登場エピソードを掲載。

カッコ内はUK版と日本版の声優。

  ※(主):主観、(準):準主観・出番多、(脇)脇役・出番少、(エ):カメオ出演

 

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・ハンナ (ルーシー=モンゴメリー / 根本圭子)

 今シリーズから初登場。オープンデッキ付きの小さな木造2軸客車。ヘンリエッタの姉妹で容姿は彼女に酷似しているが、ヘンリエッタと異なり向こう見ずで、高速で競争するのが大好き。その性格から"せっかちなハンナ"と呼ばれている。

 ※モデル機はグレート・イースタン鉄道(ウィズベック・アンド・アップウェル路面鉄道)4輪客車。

(準)『ハンナははやいのがすき』に登場。

 

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・カーリー*1 (ルーシー=モンゴメリー / 石井未紗)

 今シリーズから初登場。イギリス本土のクレーン工場からブレンダム港に新しくやってきた黄色くて細長い水平引込クレーン。負けず嫌いで仕事熱心、とても元気な若い女の子。可動式で専用のレールの上を移動することが可能。

 ※モデル機は河南省ダウエル・クレーン株式会社製300tフォーリンク式電動引込クレーンであると思われる。1998年から現在も製造しており主に港で使用されている。

(脇)『クランキーのさいなん』

(準)『あたらしいクレーンのカーリー』

(エ)『エドワードのやすむばしょ』に登場。

 

 

【再登場のキャラクター(例外あり)】

※〇:CGシリーズ短編初登場 ●:CGシリーズ短編再登場

 例外 ▲:既存モデルに人格が与えられたキャラ 

    ▼:/3シリーズを跨いで台詞有(2シリーズ以下は掲載無し)

 

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▼ロージー (ニコラ=ステイプルトン / 望月久代)

 仕事熱心で元気な女の子のタンク機関車。車体番号は37番。自由な精神の持ち主。入換え作業や旅客、貨物列車の牽引が仕事で、役に立つ機関車でいることと同じくらい競争することも大好き。今シリーズからボディの塗装がピンクから赤に変わり、番号と自分専用の機関庫が与えられた。

(※S20を除く全てのCGシリーズに登場しているが役割を与えられるのはS16以来)。

 ※モデル機はサザン鉄道USAクラス。第二次世界大戦中にヨーロッパの戦闘任務のため1942-43年にかけて設計された。戦後は15台の車両が港の入換え機としてサザン鉄道に売却。暫くLBSCクラスE2(※トーマスのモデル)と共に働いていたが1962年にBRクラス07ディーゼル機関車(※ソルティーのモデル)に置き換えられた。

(エ)『ハンナははやいのがすき』

(エ)『あいだにはいったエミリー』

(準)『はやいぞ! あかいきかんしゃ』に登場。

 

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○テレンス (トム=ストートン / 田所陽向)

 トーマスの支線沿いの農場で働くトラクター。移動速度は遅いがキャタピラー(無限軌道)が付いているのでどんな道もスムーズに走ることが出来、冬の過酷な積雪の中でも活躍する。また積雪時は雪かきを装備する。自己主張は強いが性格は寛大なので道路または鉄道での援助も躊躇しない。TVシリーズ短編ではS7以来の登場*2

 ※モデル機は1933-37年にかけて製造されたキャタピラー社製70モデル。

(準)『ゆきにつよいテレンス』に登場。

 

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○バルジー (コリン=マクファーレン / 田所陽向)

 赤いボディが自慢の2階建てバス。シニカルかつ冷めた態度で鉄道を軽蔑している。当初はダックのお客を横取りしたものの陸橋に引っかかり鶏小屋にされたことがある。それから改心して緑色の野菜バスとして生まれ変わったが、修理中のバーティーを手伝うため元の赤色の鉄道バスに戻された。TVシリーズ短編ではS7以来の登場*3

 ※モデル機は1956-62年にかけて製造されたAECブリッジマスター。

(脇)『トーマス、バスになる?』に登場。

 

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▲ビッグ・ミッキー*4*5 (ロブ=ラックストロー / 田所陽向)

 ブレンダム港でクランキーやカーリーと共に働く大型の据付ハンマーヘッドクレーン。今シリーズから人格が与えられた。*6

 ※モデル機は350t ハンマーヘッドクレーン。形状はフィラデルフィア海軍造船所の"リーグ・アイランド・クレーン"が最も近い種類として挙げられる。マクマイラー・インターステート工場*7にて1919年に製造。重量は3,500t。50tのタンク機関車を一度に4台吊り上げる事も可能で当時は世界最大のクレーンであった。造船所の閉鎖に伴い1996年に解体。

(エ)『トップハム・ハットきょうのおかあさん』

(エ)『こしょうしたハーヴィー』

(エ)『クランキーのさいなん』

(脇)『あたらしいクレーンのカーリー』

(エ)『あいだにはいったエミリー』

(エ)『エドワードのやすむばしょ』に登場。

 

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○フィニー (キース=ウィッカム / 不明)

 ハッケンベック近郊のバタリー式養鶏場と農場の持ち主でテレンスの運転手。大柄な体格で髭を蓄えているのが特徴。TVシリーズ短編ではS7以来の登場。

(脇)『ゆきにつよいテレンス』に登場。

 

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●Mr. バブルス (金光宣明)

 大きなシャボン玉や巨大な風船を作ることで有名なピエロの男性。とても陽気な性格で子供たちからの人気がある。TVシリーズ短編ではS16以来の登場。

(エ)『デイジーとハーヴィー』

(エ)『ミリーをさがせ!』*8に登場。

 

 

※この記事に添付したスクリーンショット著作権は全てマテル・クリエイションズ及びヒット・エンターテインメントに帰属します。

*1:当初はミルドレッド(Mildred)という名前で登場する予定だったが、プロデューサーに古すぎると指摘された事によりカーリー(Carly)に訂正された。

*2:カメオ出演を含めばS12以来

*3:カメオ出演を含めばS12以来

*4:本来は1989年にイングランドで制作された人形劇『がんばれタッグス (原題:TUGS)』のキャラクターだが、S3から人格のないクレーンとして模型を流用し、CG化以降もS20まで継続して無人格のまま登場し続けた。

*5:なお、『がんばれタッグス』の制作会社は当時の『きかんしゃトーマス』と同じだが物語や設定の繋がりは一切無い。

*6:一度も話しかけられなかったので無口だったという設定になっている。

*7:オハイオ州ベッドフォード

*8:日本版のみ音声有

生まれ変わったロージー

 おそらくこちらのブログで紹介するのは初めてになります。今回の情報はロージー。

US公式ウェブサイトにてカラーリング変更後のCGプロモが公表されました。

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こちらのロージー、第21シリーズ及び『JBS』から登場する姿なんです。ピンク色からチェリーレッドに、ランボードと車輪の間は黄色に変更されました。

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実はこの情報、昨年末からTTTEファンサイト"SiF"のライアン=ハーガン氏(Twitter担当)によって少し暗示されていました。今年1月22日になるとUS公式Facebookで彼女のプロモがちょこっと載ったビジュアルが公開(上記画像)。この時ライアン氏はロージーに新しい塗装に加え明確な仕事と専用の機関庫も与えられたと表明しました。

当時詳細な情報はなかったのでスルーしていましたが、今回は公式ウェブサイトの更新により新たに判明したことが幾つかあるのでそれを紹介していきます。

 

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まずは容姿。変更が施されたのはボディカラーだけではありません。テクスチャデザインが一新され、改造を受けたのかボディ全体に幾つものリベットが追加。ランボードにはランプ棒を刺す"穴"も確認できます。

車体の側面には「NWR」の文字。これはノース・ウェスタン鉄道(ソドー島の標準軌の車両が走る路線全体を指す)の頭文字ですね。本格的にNWRの一員になった、そんな感じでしょうか。そして車体番号は「37」番になりました。これは恐らくですが、ディーゼル車を含む標準軌の機関車の中で37番目に登場したからではないかと考えられます。

 

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顔にも注目してみましょう。眉と眉、目と目の間が若干開き、鼻がシュッと伸びて全体的にスマートになりました。口紅や頬のお化粧も消え、垢抜けた表情になっています。

成長したと考えていいのでしょうか。女子って男子に比べて成長速いですよね。高3の頃、たった1年で顔つきも体も急激に大人びた知人を思い出しました(笑)

正にそんな感じ。

 

続いてキャラクターの説明文。ピンク色だった頃(S10-19)は、

"Rosie is a tomboy tank engine - feisty, fun and very free spirited! She idolizes Thomas and wants to copy his every move. While this sometimes drives Thomas crazy, he has come to realize they can Really Useful Engines together."

(※ロージーはお転婆娘なタンク機関車で、積極的で楽しくとても自由な精神の持ち主。彼女はトーマスに敬意を示し何でも彼の真似をしたがります。これは時々トーマスのイライラの原因に繋がるが、彼は自分と一緒に役に立てると理解しました。)

というプロフィールでしたが、S21以降では、

”Rosie is an energetic, fun and free spirited tank engine! She works as a shunting and mixed traffic engine and loves to race just as much as she loves to be Really Useful.”

(※ロージーは仕事熱心で楽しく自由な精神の持ち主のタンク機関車。彼女の仕事は入換え作業や、旅客、貨物列車の牽引で、役に立つ事と同じくらい競争が大好きです。)

と、なっています。顔立ちに加えて性格も大人びたような印象を受けます。トーマス好きの表記は無くなり、競争好きという設定が新たに追加。もしかしたらS21で新たに登場する客車のハンナが彼女のパートナーになるのではなかろうか。ハンナは高速走行と競争が好きなので、相性ぴったりだと個人的に思います。

そして仕事内容も判明しました。今後は入換え作業のほかMixed traffic、つまり旅客列車も貨物列車も扱える機関車として働きます。これら3種の仕事内容は塗装変更前でも彼女がS13-19にかけてカメオ出演する際に垣間見ることが出来ました。これらの行動を踏まえて改めて設定したといったところでしょうか。

(※最後に役割を与えられたのはS16『ソドーとうのサプライズ・デー』ですが、彼女に役割があるエピソードでは入換えが1度、貨車を牽く描写が2度あったのみでした)。

専用の機関庫の位置は今のところ不明です。やっぱりヴィカーズタウンかなぁ。

 

 UK/US版の声優も変更。S21からはロンドン出身の俳優ニコラ=ステイプルトン (Nicola Stapleton)氏が担当することになります。8月3日現在、ベビートーマスシリーズ(お喋り機能搭載の玩具)でステイプルトン氏の演じるロージーの声を聴くことが出来ます。

 

というわけで今回の解説は以上。

台詞や役割が与えられるのもとても久しぶりなロージーの今後の活躍に期待ですね。

では。

 

※この記事に添付したスクリーンショット著作権はすべてマテル及びヒット・エンターテインメントに帰属します。

トラクターのテレンス再登場/新作スピンオフ?

 あっという間に8月。レビューを投稿しなくなったので今年あまり記事無いですね。

 

それはさておき、今回は2つの情報をお伝えしていこうと思います。まずは今年10月17日にUSで、11月13日にUKで発売予定のDVD情報の詳細が明らかになりました。

『Christmas on Sodor』

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最新作である第21シリーズの冬エピソードが5つ、20シリーズの季節外れのエピソードが3つ入っています。内容は以下の通りです。

・Terence Breakes the Ice

 テレンスは市場へ運ぶためのクリスマスツリーを集めながら凍てついた湖の上を通って近道をしようと試みる。ところが湖の氷が次第に壊れ始め…

 

Daisy's Perfect Christmas

 クリスマスが予定通りに進行せずデイジーは悲しくなる。

 

・Confused Coaches

 スペンサーとゴードンの競争心が手に負えないほど燃え上がり乗客は動揺する。

 

・Emily in the Middle

 口論中のドナルドとダグラスを助ける間エミリーは真ん中で動けず…

 

・The Big Freeze

 ソドー島に大寒波が到来。ディーゼルは自分がヒーローと証明しようとする。

 

・Cautious Connor

・Tit for Tat

・All in Vain

(詳細はS20サブタイトルリストを参照の事)

 

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 今回最も注目すべき点は何といってもトラクターのテレンスの再登場でしょう。彼が最後に登場したのは長編3作目『トーマスをすくえ! ミステリーマウンテン』のカメオ出演ですので9年ぶりの登場です。(なお、きちんとした役割兼台詞が与えられるのはS5以来ということで実に19年ぶりです)。これでやっとファークァー線の仲間たち並びにS1のメンツがCGシリーズで揃うわけです。ここまで長かった(笑)

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しかもなんとシリーズ初の主役(主観)回ですから大出世。顔の面積が広がり、頭の黒い三角部分が消え、原作32巻以降のように眉毛が生えました。愛嬌が無くなった反面凄く凛々しくなりましたね。農夫兼運転手のフィニーさんも登場するようです。雪の中で大活躍を繰り広げる仲間と云えばテレンス、そんなイメージが強い彼ですが今回はなんとトーマスに助けられる側。第1シリーズでテレンスに助け出されたトーマスがここにきて立場逆転。胸が熱くなります…!

 

その他にも前シリーズで殆ど出番のなかったスペンサーがライバルのゴードンと因縁(?)の対決で混乱を招いたり、ドナルドとダグラスとエミリーが絡むエピソードもあって大変楽しみです。デイジーの話とディーゼルの話もどんな内容なのか気になる所。

 

          = = = = 

 

 もう一つのお知らせは先月明らかになった情報です。

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マテル・クリエイションズが制作、配給する『Thomas & Friends: Big World! Big Adventures!』という新フォーマットのシリーズが2018年から放送されるようです。11分全26話で、トーマスが様々な国を訪れ文化について学んでいくという内容。スクリーニングイベントのMIPジュニアにおいて今年10月14日に第1回を初公開。 (リンク)

またデビュー時には新しいコンテンツのほか制作現場での舞台裏や、来年放送予定番組の制作者とプロデューサーのQ&Aを紹介するそうです。

 

 『走れ! 世界のなかまたち』との関連性を表す作品なのでしょうか、YouTube公式チャンネルで公開中のコンテンツに近しいものを感じますね。

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YouTubeでは2014年のメイシー感謝祭パレードの告知を境に2016年3月2日まで『Thomas' YouTube World Tour』のコンテンツの一部としてトーマスが各国へ冒険するショートアニメが計21回公開されました。中には日本を旅する映像もありましたね。

『The Great Race』公開後の翌年からはTGRのキャラクターのその後を描く『Great Race Friends Near and Far』が月に一回公開されています。アニメーションは上記と同様です。トーマス以外は全てマーク=モラガンが演じているものの映画本編で喋らなかったキャラクターにも積極的に焦点があてられています。

www.youtube.com

また、AFL(オーストラリアン・フットボール・リーグ)の宣伝でトーマスがシェインや子供たちと一緒にオーストラリアのフットボールとはどんなものかを学ぶ動画もつい最近投稿されましたね。ちなみにこの時シェインを演じたのはAFL元スターのマシュー=リチャードソン氏でした。(同じく動画に登場する路面電車のトレイシーは現役選手のサブリナ=フレデリック=トラウブ氏が演じました)。

 

今回告知された『Big World! Big Adventures!』は恐らくCGアニメーションで描かれるということでいいのでしょうか? シリーズとしての位置づけもいまいちパッとしませんね。(スピンオフっぽいですが大手ファンサイトSiFのライアン=ハーガン氏とメラド=モシリ氏はそれを否定しています)。その真相やいかに。

 プロモにはTGRに登場したヨンバオがいる事も確認できますね。各国を冒険するということでTGRキャラクターも役割が与えられるのでしょうか。ヨンバオやシェイン、ラジブがCGシリーズの描写で喋ってくれたら個人的にうれしい限りなのですが。

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また、今年3月16日にはフライング・スコッツマン役のルーファス=ジョーンズ氏がトーマスファンにとって嬉しい知らせがあるとツイート。5月30日にはアシマ役のティナ=デザイ氏が再びThomas & Friendsの収録に参加したことをご自身のインスタグラムで表明しました。(アシマかどうかは不明)。

このタイミングと云う事は恐らく本編ではなくこのシリーズの登場なのかなーと思ったり。この件に関してはまだ不明な部分が多いのでまた詳しいことが判明次第お伝えしようと思います。

では。

 

※この記事に添付したスクリーンショット著作権は全てマテル及びヒット・エンターテインメントに帰属します。

"Journey Beyond Sodor"の予告を見ての感想とか 9/12更新

※8/18更新内容: 各キャラクターの概要を加筆。

   8/22更新内容:ハリケーン、フランキー、ベレスフォードの概要を加筆。

  9/12更新内容:日本語吹替え版公式サイトのリンク追加。

 

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2017年発売予定のTTTE新長編作品『Journey Beyond Sodor』の予告編がとうとう公開となりました。何故例年より遅いのかというと、どうやら原作1巻『The Three Railway Engines』の発売日に合わせての公開を図ったようです。

▲UK版トレーラー

 

▲制作者コメンタリー&インタビュー映像(UK版)

 

 いやー、今年もなんだかすごいことになっていますね!

ここからは予告編の公開により判明した事実や気づいた点を纏めて紹介します。

 

【あらすじ】(若干ネタバレ注意!!)

 公式YouTubeの概要やインタビューの記事等に掲載された物語の内容を紹介します。直訳ですが翻訳させていただきました。

 

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 トーマスはソドー島における自分の重要性を証明することを強く決心して、ジェームスの貨車を持って島を飛び出し、広大なメインランドを往く旅に出る。

途中で彼は陽気で役に立つ3台の実験用機関車たちと友達になるが、間違った方向にターンしていつの間にか製鋼所の方へ走っていることに気付く。 地平線の先でまるで魔法のように光る製鋼所を見つけた彼は興味本位でその場に足を踏み入れる。

そこで彼はフランキーとハリケーンという謎の2台の機関車と出逢い歓迎される。しかしすぐに初対面時とは異なる態度に変貌した。

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トーマスがソドー島に戻ってくることは無かった。彼を捜す為にジェームスがメインランドに派遣されるも彼自身もまた製鋼所でトラブルに巻き込まれることになる。

果たしてトーマスと実験車両たちはこの窮地を脱出することが出来るのだろうか。そして無事にジェームスを救い出してソドー島へ帰ることが出来るのだろうか。

真の友情、大胆な脱出、勇ましい救出劇の冒険に出発だ!

 

 

 

【本作の時系列】

 第20シリーズと第21シリーズの間。SiFの情報によると、本作の新キャラクターであるハリケーンやマーリン、フランキーが第21シリーズにも登場するということが確認されています。

 

 

 

【新キャラクター】

 現時点で判明しているキャラクターの概要とモデル機の紹介、そして個人的な感想を添えて紹介します。キャラの概要についてはより明確な情報が入り次第、随時更新していく方針です。

モデル機の紹介はにわか知識ながら自主的に調べ、あえて詳細に書かせていただきました。ここ最近のシリーズは実機を知っておくとより一層楽しめるように思ったのが理由です。ちょっとごちゃごちゃしてますが、少しでも知っていただければと思います。

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●マーリン (Merlin) 声:ヒュー=ボネヴィル

 薄灰色のボディと三つの煙突が特徴的な急行旅客用大型テンダー式蒸気機関車。自信に溢れている年寄りだが、純粋な心を持ち、目を閉じれば姿を消せるというまるでスーパーヒーローのような能力が備わっていると信じ込んでいる。心温まる優しい性格で、迷子になったトーマスにソドー島に帰る道を探すのを手伝うと約束する。何も出来ないと言い張るセオやレキシーと異なり「試す事は出来る」という考えを持つ。また、Sodorを"Sonar"と発言したように単語の発音を間違えることもしばしば。

車体番号は「783」。

 

  [モデルになった機関車]

 サザン鉄道(SR)「キング・アーサー」クラス基いロンドン・アンド・サウス・ウェスタン鉄道(LSWR)「N15」クラス。ロバート=ユーリーが設計を手掛け、グラスゴーに所在するノース・ブリティッシュ・ロコモティヴにて1919年から1926年の間に全74台製造。マーリンはこの中で1925年8月に製造された783号機(30783号)がモデルとなっている。なお各機関車の名前は"アーサー王伝説"の登場人物に由来する。

LSWR及びSRにて急行旅客列車として運用。この型の機関車は英国鉄道初のデフレクターが装備された機関車としても知られており、783号は最初のデフレクター実験で煙突にエアスクープが取り付けられた。

また、第二次世界大戦では機関車のステルス実験が行われ、1940年11月には783号に"ストーブパイプ (stovepipe)"と呼ばれる3つの煙突が取り付けられた。これは煙突から蒸気と一緒にガスを素早く分散させて煙幕を作り上げ、敵の航空機の視認性を低減するための物。しかし実験の成果では今後の教訓以外得られず、後に二つに減らされるも、トンネルや橋の下にこびり付いた煤を舞い上げ激しい粉塵爆発を起こすなどして、僅か3ヵ月で取り外された

1955年1月22日、783号は同鉄道のクラス「H15」の30485号と衝突事故を起こす。原因は30485号の乗組員による信号の誤認。後に双方修理されたが「H15」は非難された。

そして783号は1961年に撤去された。「N15」クラスとしては同型の777号機『サー・ラミエル』のみグレート・セントラル鉄道にて動態保存されている。

 

  [感想と予想]

  ちょっぴり変人っぽいけど実験車両たちのリーダー格な雰囲気。やはり予想通りストーブパイプ(三本の煙突)は活用されるようですね。自身の姿を消せる信じ込んでいるという設定があるあたり、実機と同じようにあまり役に立たないんだろうなとは思いますが、ちょっとした活躍を見せてくれそうですね。

そして今回の大物俳優枠。ヒュー=ボネヴィル(Hugh Bonneville)さんが演じることになり、インタビュー映像や英紙などで大々的に取り上げられています。ボネヴィルと云えば映画『パディントン』のヘンリー役が記憶に新しいですね。(私は俳優に詳しくはありませんが…)。声質はキャラクターにとてもマッチしていますし、心なしか本人と顔がよく似ていますね。メディアのインタビューによると本当に偶然らしいですが。 

ボネヴィル氏によるインタビュー記事の詳細はこちらを参照

 

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●セオ (Theo) 声:ダレン=ボイド

 トラクション・エンジンを基調とした小さな歯車式ウェルタンク蒸気機関車自閉症。とても内気で用心深くぎこちないが、心優しく思いやりにあふれており、自身や友達が無事で平穏な生活を送れる事を常に望んでいる。実験場でトーマスと出会った後、ジェームスを救出する為マーリン達と共に嫌々製鋼所へ向かう。

ボイラー上部のピストンを稼働させてそれをフライホイールと車輪に隣接したいくつもの歯車に伝達することで車輪を動かして走行する。いつもスムーズに走れるというわけではなく、ピストンや歯車が詰まって部品が取れかかることもしばしば。

  

  [モデルになった機関車]

 正確には不明

だが、最も形が近い機関車として、アヴェリング・アンド・ポーター社製のトラクション・エンジン型蒸気機関車8800号『サー・ヴィンセント』や、同社製3567号『シドナム』が挙げられる。セオはこれらを足して2で割って『コールブルックデール号』などの初期型の機関車風にデフォルメしたような風貌である。

 

  [感想と予想]

  いやー、好青年な感じの声と云い、凄く可愛らしいですね!

今は大物俳優枠のマーリンが大々的に取り上げられる一方ですが、劇中での控えめな印象を受けるものの、終盤(?)でトーマスと常に一緒にいる事からセオが最もこの長編で活躍しそうな気がします。『BMM』でいうところのパクストンポジ的な。絵本の表紙でも中央にいますし。試験車両ということで部品と部品がかみ合ってないのか歯車が外れたり、終始ガタガタと小刻みに揺れているのが何とも可愛らしい(?)。ちなみに彼ら実験用車両の仲間は皆それぞれ別々のアプローチで自閉症の子供を表現しているそうです。

それにしても、ボイラー上部のピストンと歯車がしっかり詳細に動かされているので、いかにして彼が動いているのかわかりやすくて良いですね。ギアードロコはいいぞ。

モデル機に関しては探し方が悪いのか実車が古すぎて本当に資料が少ないのか、依然として不明なままです。エドワードやフィリップのように特定の機関車をデフォルメしている可能性も考えられるし、実験車両というコンセプトに合わせて現実には存在しないありそうでないような全くオリジナルのデザインにしているのではないかとも考えられますね。

 

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●レキシー (Lexi) 声:ルーシー=モンゴメリー

  車体後部に煙突とボイラー、炭水車のタンクが垂直に立っているなど奇妙な形をしたキャブ・フォワード型テンダー式蒸気機関車。陽気な性格の女性。自分が役に立たないことを自覚している。常に自分がどんなふうに見えるかを試そうと、しばしば異なる発声をしてどれが自分に最も合うかを考えている。実験場でトーマスと出会った後、ジェームスを救出する為楽しそうに製鋼所へ向かう。

炭水車の二つ並んでいるタンクにはそれぞれ燃料となる重油と水が入っている。ボイラー上部のバーナーチューブもチャームポイントの一つ。

 

  [モデルになった機関車]

 米国ノース・パシフィック・コースト鉄道(NPC)21号機『トーマス・ステッソン』。設計者は当時NPCの熟練工であったウィリアム(ビル)=トーマス。

1987年に解体された同鉄道の5号機『ボデガ』の部品を利用して、1901年にNPCサウサリート・ショップで製造。

ところが安全上の懸念から1905年に解体。理由はボイラー内部の水管がオイルバーナーと近すぎて破損、動輪の重量不足で空転、万が一事故が起きた際に乗組員が避難する場所が確保されていないなどの事柄が原因。

その奇抜な見た目で乗組員から『ザ・フリーク』という愛称が付けられた。

なお、本来はナローゲージの車両である。

 

  [感想と予想]

  ザ・フリークが動いてるー! なんて、鉄ヲタでもないのに少し興奮しました(笑)

全体的に錆びていることから、アメリカの廃品置き場からわざわざ引っ張り出してそのまま組み立てたかのような印象を受けました。(車体番号が無いので本人かどうかは怪しいが)。予告編を見るに、実験車両たちのお姐さん的存在でマリオンのように友好的で明るく陽気な機関車であることが分かりましたね。セオを後押ししてあげてるシーンが何気に好きです。欠陥だらけで何の役にも立たない機関車ですが一体どんな活躍を見せてくれるのでしょうか。全然思いつきません。

 

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●フランキー (Frankie) 声:ソフィー=コフーン

  本土のとある製鋼所で働く電気式ディーゼル機関車。支配的で素直じゃない不誠実な女性。製鋼所を訪れたトーマスとジェームスを強制的に働かせるため執着に追い回す。ずる賢くよこしまな性格のように見受けられるが…

車体番号は「4002」。

 

  [モデルになった機関車]

 ハズウェル・クラーク社製4002号ディーゼル機関車『アランデル・カッスル』。愛称は『ビリー」。1958年に製造され、同型の4001号『アニック・カッスル』と共にマンチェスター船舶運河鉄道(MSC)で入換え作業や少量の旅客列車牽引を担当。2009年にMSCが閉鎖した後、2010年にイースト・ランカシャー鉄道の工場でオーバーホールを受け、現在も同鉄道で動態保存されている。名前の由来はそれぞれイングランドにあるアニック城とアランデル城。

なお、4001号は、4002号のオーバーホールのために必要な自分の部品を分け与えた事で、鉄道から遠く離れたハスリンデンのとある駐車場の脇で錆びた状態で静態保存されている。

余談だが、4002号はイングランドで行われたイベント"Day Out with Thomas"でトーマス(に見立てて塗装された機関車)と共演している。

 

  [感想と予想]

  遂に来た女性キャラのアンタゴニスト(敵対者)。予告映像では地味な風貌ながら、ハリケーンと一緒に貨車を押して行く手を阻んだり、笑顔のまま執拗にジェームスを追いかけまわすという何ともインパクトの高い役回り。最初は実験車両を束ねる姐御肌キャラかと思っていたけどそんなことなかった…。

でも、表情から察するに悪い性格ではないようで、本人はトーマスとジェームスに製鋼所で働いてほしくて進路を塞いだり閉じ込めようとしている模様です。人手不足で困っているのでしょうか? もしそうだとしたら、一緒に働いてほしい機関車を意図的に転炉に落とそうなどという考えはよほどサイ●パスでない限りは浮かばないと思うので、予告編の最後のシーンは貨車の脱線による誤動作であると私は推測します。

 

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●ハリケーン (Hurricane) 声:ジム=ハウィック

  フランキーと同じく本土のとある製鋼所で働く大型ウェルタンク蒸気機関車。恐そうな見た目とは裏腹に親切な性格だが、製鋼所を訪れたトーマスとジェームスを働かせようと行く手を阻む。製鋼所の力自慢で加速力も高く、しばしばブリドリントンの操車場へ鋼を配達しに行っている。

車体番号は「20」。動輪が10個もあるのが特徴。

 

  [モデルになった機関車]

 グレート・イースタン鉄道(GER)20号 クラス「A55」。電気鉄道に対抗すべくジェームズ=ホールデンが政治目的で設計し、1902年にストラッドフォード工場で試験的に製造。GERの路面電車の牽引力と速度に匹敵する蒸気機関車を造ることが目的。国鉄道初の車輪配置0-10-0の蒸気機関車であり、『デカポッド』という愛称が付けられた。

車体の大きさはそれまでの英国の車両に無いほど巨体で牽引力に優れていた。だが車輪にかけられた重量は非常に重く、クラス「A55」が渡れるよう橋を強化する必要があった。結果として強化を果たしたものの実験では何の成果も得られなかった。

1906年にベルペヤ火室の車輪配置0-8-0貨物用テンダー式蒸気機関車 クラス「A55R」に改造される。暫くは石炭の貨車の牽引を担っていたが、同鉄道のクラス「G58」の性能を上回ることが出来ず1913年に解体された。

 

  [感想と予想]

 機関車の「顔」は見かけによらないだろう、なんて思っていた時期が私にもありました。 淡い期待はへし折れたし。安定の敵対者ポジでしたね。終始悪そうな顔をしている彼ですが、一体どんな気持ちでジェームスを追いかけまわしていたのでしょうか…。ノリが良いので上述のフランキーと同じ考えなのではないかと私は思っていますが…。

敵対者が2台もいるとなると胸が熱くなりますね。終盤の舞台が高炉や転炉のある製鋼所ということでブラックな展開をひそかに期待しています。

ところで彼もまた実験的に造られた機関車なのですが、彼もセオ達の居る操車場出身なんですかね。同じ試験車両であるセオ達に関してどう思っているのかちょびっと気になるところ。

 

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●ベレスフォード (Beresford) 声:コリン=マクファーレン

 運河で働く青いボディのガントリークレーン。普段は機関車と立ち話することが無い為、友達がおらず新しいことを知りたがっている。やり方は強引で友達作りは下手。

 

  [モデルになったクレーン]

 ストザード・アンド・ピット社製移動式電動クレーン。1951年にイングランドのバースで製造。現在は現代風に手直しが施され、ブリストル産業博物館のプリンスズ・ワーフに4台、オークランドのプリンスズ・ワーフに1台静態保存されている。

 

  [感想と予想]

  今回の予告編で初めて姿を現したもう一台の新キャラクターですね。トーマスを宙ぶらりんにさせたり、危うく落っことしそうになったり、自分のフックで鼻をぶつけたりコミカルな動きを見せます。不器用で感傷的になりやすいのでしょうか? 運河沿いを広範囲に移動するクレーンということで面白いキャラクターになるのではないかと思います。この調子なら彼も第21シリーズに頻繁に登場しそう。

 

 

 

【本作の舞台】

 ソドー島を除く、本作の舞台になる本土の施設などを紹介します。現時点では各施設の正式な名称は不明。詳しくお伝えしたいので情報が入り次第、ネタバレにならない程度に随時更新します。

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 今回トーマスが冒険する場所はメインランド、すなわちイギリス本土。前作も物語の後半から舞台が本土に切り替わる構成で、グレート・レイルウェイ・ショーの会場が登場しましたが、本作では全体を通してこの広い島が舞台になっているようで、製鋼所をはじめとする様々な施設が登場します。

画面いっぱいに広がる田舎の田園風景が美しい!

 

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 本作の舞台の一つでありコンセプトでもある、本土にある製鋼所(The Steelworks)。大型タンク機関車のハリケーンディーゼル機関車のフランキーが働いています。

物語後半ではトーマスとジェームスと試験車両たちが閉じ込められてしまう…!?

 

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もう一つの舞台となるのが試験車両の実験場 (Experimental Engine Yard)。実験で造られた機関車や実験で使うパーツを用いた機関車たちの性能を確かめるために試験的に走行させる操車場。初めてこの場所を訪れたトーマスは小さな歯車式機関車のセオ、奇妙な形のレキシー、そしてマーリンと出会います。

長旅で石炭を使い果たした(?)トーマスを石炭補給所まで牽いていくセオが可愛い。

 

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 鉄道が隣接する運河 (The Ship Canal)。ガントリークレーンのべレスフォードが働いています。

トーマスがブリドリントン*の位置を訊く為まず最初に訪れる場所です。実験場の付近にあるのかな。線路に打ち上げられた船舶が少しばかり気になります。

 

*ブリドリントンとはイングランドの東部にあるヨークシャーの町です。グレート・ブリテン島を挟んでちょうどソドー島とバローの反対側に位置します。

 

 

【その他気になった点】

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ジェームスが運ぶ予定だった貨車を牽いて期待を胸に秘め楽しそうに歌いながら大きな橋を渡るトーマス。繰り返しになりますが本作は本土が舞台ということで、ソドー島には無い広大な世界観と風景を作り出すことが出来ますね。

映像はつい最近出来上がったばかりなのでしょうか、背景のレンダリングの粗さが少し目立ちます。恐らく劇場公開までにこれからドンドコ仕上げを行っていく感じでしょうね。KOTRやTOTBの1stトレーラー公開時もこんな感じでしたし、CGモデルの質もより一層上がっているので完成が非常に楽しみです。

 

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 劇中では一瞬のカットであると思われますがトレバーがきちんと果樹園に居ますね。S20では貸し出されていたのか終始マッコール農場やトーマスの支線に居ました。(とはいえ後ろにトーマスが走っているのでそうでないかもしれませんが)。

近いうちにウェルズワースの牧師館とチャールズ・ラクシー牧師も登場しそう。

 

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これは私にとって素晴らしいサプライズでした。色つき貨車を除いて、再びすべての貨車に人格が与えられたようです。S20『ブラッドフォードってきびしい』にのみ一瞬登場した顔つき有蓋車に加えタンク車、ソルトバン、スレート貨車に魂が宿って再登場。

しかし、これまで狭軌として使われてきたスレート貨車が標準軌として運用されてるってのがナンセンスですが…。まあ一応そういうのも実在はするんですけどね。

 

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 本作もミュージカル風っぽいですね。インタビュー&コメンタリー映像ではトーマスが本土へ向かうときに歌ったり、マーリンが自分の個性について歌ったり、今のところ4曲あることが判明しています。

 

その際、マーリンの車体が上下左右に大きく揺らいでいるアニメーションが確認できます。トーマスやレキシーなど機関車たちが会話しているシーンでも、まるで身振り手振りをするかのごとく車体が上下左右にコミカルに動いています。

視覚的に子供たちにも伝わりやすい表現なので私個人としては嫌いではないのですが、まるで『ボ●とはたらく●ーブーズ』や『カー●』のようで結構な違和感が。特に現実に忠実な作風であるTTTEではこういう表現はしないでほしかったなというのが率直な感想です。…そんなnitpick言っても仕方ないけどね。

 

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予告編の最後に、どこかで見覚えのあるマグネットで吊り上げられ、転炉へ落とされるトーマス。かつてないほどショッキングな映像。一体どうなってしまうのか……!?

 

 

とまあ、本作もかなり気になる予告映像でしたね。他にもライアンやアールズデール鉄道の機関車たちが疾走していたり、ベルが客車を牽いてたり、カラーリングの変更が施されたロージーが一瞬映っていたりと触れたいところは山ほどありますが一旦ここまで。モブキャラクターの活用やアニメーション表現に若干の不安は残るところですが、シナリオ自体は非常に面白そうなので発売がとても楽しみです。冒険心を擽られる映像やアクションが大好きな私としては早く観たくてたまりません!

[5/31更新]

 US版のDVDの発売日が8月22日に決定しました。なお、8月25日には英国や米国で劇場公開も予定されています。劇の尺は従来の10分延長でなんと70分! 本作はかなり密度が高そうですね。

[9/12更新]

 日本語吹替え版の邦題はきかんしゃトーマス とびだせ!友情の大冒険』に決定しました。公式サイトにて字幕版の予告編を視聴できます。

movie2018.thomasandfriends.jp

 

では。

JBSキャラクター見参!

 昨年10月13日にマテルのアナウンスにより判明した新作長編"Journey Beyond Sodor"の大型絵本の表紙が通販サイト等で公表され、複数の新キャラクターの外観が明らかになりました。

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本作ではイギリス本土(通称メインランド)の製鋼所が舞台のようです。回転する歯車を両脇に用いたタイトルロゴがかっこいいですね。工場のようなごちゃごちゃした場所が大好きな私としてはとても心が躍ります。新キャラクターの機関車は3台と思いきやなんと5台。奇抜なデザインの機関車がずらり。(しかし今回は個人的にどれも受け入れやすいデザインでした)。

さて、このブログを長期に亘ってご覧の皆様にはお馴染みかと思いますが、今回も新キャラクターの外観についての説明や見て感じた事を適当に並べようと思います。現時点では各キャラクターの性格や設定は不明につき省略します。

 

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・セオ (Theo)

トラクションエンジン型のギアードロコと云った感じでしょうか。ファーガスによく似ていますが、背の高いキャブと、フライホイール含む車輪を回転させるための3つのギアが特徴的です。残念ながら探し方が悪いのか資料がないのかモデルになったと思われる実車の機関車は特定できませんでした。(似たようなのはいくつかありましたが…)。

本作の準主役級(スティーブン、ゲイター、スキフなど)の立場でしょうか。見た目もかわいいですし、どんな活躍を繰り広げるのか楽しみです。

 

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・フランキー (Frankie) 

 ※モデル機はハズウェル・クラーク社製4002号『アランデル・カッスル』。1958年に製造。同型の4001号と共にマンチェスター船舶運河鐵道(MSC)で入換え作業や少数の旅客列車の運用を担当。2009年にMSC鉄道が閉鎖した後、2010年にイースト・ランカシャー鉄道の工場でオーバーホールを受け2016年現在も同鉄道に動態保存されている。

女性です。唯一のディーゼル機関車です。車体番号は「4002」。上記のとおり実在する番号です。彼女の頭上に書いてある"M.S.R."とは所属場所のイニシャルでしょうね。舞台が製鋼所ですから、Mainland Steel Companyだったりして。面白いことに彼女のモデル機の所属もMSCという略称ですね。こちらはManchester Ship Canalの略。別物。

ざっとモデル機を調べたところだと、特有の物、実験ならではの性能は見受けられませんでした。性能より性格が重視されているキャラクターでしょうか。

 

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・マーリン (Merlin) 

 ※モデル機はロンドン・アンド・サウス・ウェスタン鉄道(LSWR)「N15」クラス/ サザン鉄道(SR)「キング・アーサー」クラス 783号『サー・ギレミール』。1925年8月にノース・ブリティッシュ機関車会社で製造。LSWR及びSRで急行旅客列車として運行していた。1961年3月に撤退(廃車?)。

煙突が3つもあるという非常に奇抜な見た目をしているマーリンですが、キング・アーサークラスが元からこういう格好だったわけではありません。これは戦時中に783号『サー・ギレミール(ギルメア)』がステルスの実験で一時期改造された姿です。"ストーブパイプ"と呼ばれる2つの細い三角形の煙突から排気ガスを分散させて敵機から見つかりにくくするというアイディアから生まれたもの。しかしトンネル内や橋の下でものすごい量の煤をまき散らし爆発を起こすなどして実験は失敗に終わり、783号からはすぐに取り外されたそうです。(その後も1951年まで同型の別の機関車で実験を繰り返し、石炭の品質の改善と煙室内部の火の粉止めを装備するという結果に至りました)。

マーリンには未だにそのストーブパイプなる煙突がついていますが、劇中でこれが用いられたりするのでしょうか。(私の予想って大体外れるんですけどね)。

 

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・レキシー (Lexi) 

 ※モデル機はノース・パシフィック・コースト鉄道(NPC)21号機『トーマス・ステッソン』。1987年に解体された同鉄道の5号機「ボデガ」の部品を用いて1901年にNPCサウサリート・ショップで製造。ところがオイルバーナーとボイラー内部の水管が近すぎて破損したり、動輪重量の不足や乗組員の安全上の懸念から1905年に解体。その奇抜な見た目から『ザ・フリーク』という愛称もある。

こちらは唯一のアメリカの蒸気機関車ですが、機関室が先端にあるキャブ・フォワード型、起動が早く効率の良い水管ボイラー、石炭燃焼より蒸気が薄い重油燃焼式という汎用性の高い利点に加え、炭水車のタンクが各々垂直に立っているという非常に珍しくかつ面白い機関車なので、キャラクターとして登場してくれたことを嬉しく思います。ただし安全性を考慮していない設計ゆえ欠点もかなり多い謎の機関車なんですけどね。

 

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 ・ハリケーン (Hurricane)

 ※モデル機はグレート・イースタン鉄道(GER)20号クラス「A55」。通称『デカポッド』。電気鉄道に対抗すべく政治目的でジェームズ・ホールデンが設計し、1902年にストラッドフォード工場で製造。実験では何の成果を得ることもなく1906年に車輪配置0-8-0の貨物用テンダー機関車クラス「A55R」に改造。石炭の貨車の牽引を暫く担っていたが同鉄道のクラスG58の性能を超えることが出来ず1913年に解体された。

英国初の車輪配置0-10-0の機関車として製造されたハリケーン(クラスA55)。タンク機関車でありながら実はかなりの巨体で、牽引力もゴードンやスペンサーを軽く凌ぐほどの力持ち。車輪配置0-10-0といえばマードックですがそれをも越えるインパクトです。顔つきが悪い彼ですが、果たして劇中ではどんな役を担うのか…?

 

 

以上です。特定された実機を適当に調べた結果次々に興味が湧いて殆どモデル機の紹介となってしまいましたが、この知られざる面白い機関車たちの実機の事を少しでも知ってもらえたらなと思います。

JBSのトレーラーが公開された暁には、より詳しく明確な情報をお伝えしようと思いますのでよろしくお願いします。今はもうとにかく続報が楽しみです。

では。