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喋りたがりの きかんしゃトーマスオタクによる雑記

第25シリーズと第26シリーズは"2D期"?!

 2021年から英国・米国で放送予定の新しい『きかんしゃトーマス』の続報が、本日、ビジネスワイヤにて報じられました。(リンク)

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©Mattel

  マテルは本日、コーラス・エンターテインメントの傘下企業であるネルバナと連携し、今日の家族向けに現代化した、2021年秋から始まる『きかんしゃトーマス』の第25シリーズからのテレビシリーズを共同制作すると発表しました。

きかんしゃトーマス』基い『Thomas & Friends』は、1984年にスタートしたテレビシリーズの長年の成功をもとに、新しい創造的な方法で生まれ変わります。第25シリーズでは、今まで3DCGだったアニメーションが2D化されます。また、トーマスの視点から語られるコメディで遊び心のあるストーリーや教訓などは、長年のファンの心に響いてきたクリエイティブな要素に基づいています。

ネルバナは『きかんしゃトーマス』のカナダでのライセンス及び放送パートナーであるコーラス社との既存の関係を拡大し、トーマスの新しい2Dの外観の実現に役立ちます。

 

 マテル・テレビジョンのSVP兼ゼネラルマネージャーであるフレッド・スーリーは「トーマスの不朽の遺産と友情の大切さに焦点を当てた作品は、世界中の視聴者の心に響き続けており、来年は新しいコンテンツを消費者の皆様にお披露目できることを楽しみにしております。ネルバナはトーマスの精神と伝統を忠実に守りながら、現代の子供たちに新しい方法で創造的な命を吹き込むことの重要性を理解しており、このシリーズの理想的なパートナーです」と、述べています。

 ネルバナの社長パム・ウェストマンも以下のように述べました。「カナダでのトーマスブランドの独占的な放送パートナー及びライセンスエージェントとして、マテルとの関係を深める事が出来たのを嬉しく思います。見事なアニメーションと新鮮なストーリーで、2Dシリーズは、世界で最も愛されている青いタンク機関車の遺産に敬意を表しながら、番組の中のユーモラスな要素を盛り上げることを可能にしています」

クリストファー・キーナン曰く「『きかんしゃトーマス』を2Dで再現する事で、現代の視聴者感性に合わせた、スピード感があり、面白く、色鮮やかなアクション満載の番組を作ることができます。また、より物性や表現力を高める事も可能になります」とのこと。

 

 また、第25シリーズと第26シリーズで、11分のエピソード各52話(合計104話)と、60分の長編2本を放送するとも発表。第25シリーズのエグゼクティブプロデューサーには、マテルのフレッド・スーリー、アダム・ボネット、クリストファー・キーナン、ネルバナのコリン・ボームとパム・ウェストマンが含まれます。

 

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 以上がリンク先の記事からの引用と翻訳になります。

 思った以上に早く続報が来ましたね。記事には直接書き込んでいませんが、初報で「フランチャイズを現代風にアレンジした新しい外観になる」という文面を最初に見たとき、私は『ミッキーマウス!』のような2Dカートゥーンアニメーションに変化して全く新しいシリーズになると確信していました。近年では身振りをする動作や、丘からジャンプをするなどのカートゥーン要素が取り入れられてきましたし、ここまで大胆に報じるのなら、人形劇や3DCGではない別の何かでやると。

実際には2Dというだけでしたが、殆ど予想的中で私自身も驚いています。

 (当時の私のTwitterより)

 

 

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 2D化に関してはともかくとして、デザインの一新には当然賛否が分かれるだろうなとは思います。リアリティとは程遠く、2Dアニメーションの為に大幅にデフォルメが施されており、丸っこくて可愛らしい見た目になっています。また、目玉に色が付き、歯もリアルになりました。そこはリアルに近づけなくていい。

その代わりに、ランボードが真っ直ぐになり、煙室の顔の大きさが原作準拠になっているといった点も見られます。

見慣れたデザインが引き継がれずに続きのシリーズが作られる事だけは個人的に納得がいかないのですが、ネット上の反応を見るに、今日の子供たちには容易に受け入れられやすいという利点があるような気がします。

 

利点と云えば、3DCGアニメーションを制作するには膨大な時間と人件費が必要になるため、カツカツの状態でCGモデルを作る手間が省けるという点では、CG化していないキャラクターも出しやすいのではないかとも考えられます。

とりあえず3DCGモデルのデータ各種が入ったMayaは残しておいてほしいですけど。

 

 これだけ大胆な改変ですので、CG化の時やBWBAの時のように、今後も放送までにいたるところで議論が続くでしょうけれど、しかし、"Don't Judge a Book by Its Cover"という言葉ををお忘れなく。2D化するというだけで、具体的にどうなるかはまだ中身がどのように表現されるかはわかりません。ネルバナがDNAを引き継いで表現してくれることを願っています。

 ちなみに、ネルバナは、アニメ版『ドンキーコング』や90年版『タンタンの冒険』などのアニメーション制作に、過去にはアニメ版『星のカービィ』のカナダでの配給にも携わっている会社です。

 

また詳しい続報が入り次第お伝えします。2D化後も引き続き情報提供やレビューを行いたいと思っています。

では。

マーク・フォースター監督とマテルによる劇場版トーマスが開発中

 10月6日に大ニュースが飛び込んできました。

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©Mattel

 『きかんしゃトーマス』の実写とアニメーションのハイブリッド映画が、マテル映画部門と2Dux²及び創設者兼共同CEOであるルネ・ウォルフ(Renée Wolfe)との共同制作で開発中であると報じられました。(リンク)

 

ネバーランド(Finding Neverland)』、『007 慰めの報酬(Quantum of Solace)』、『ワールド・ウォーZ』、『プーと大人になった僕(Christopher Robin)』などを手掛けたドイツ出身の映画監督マーク・フォースターがこの度のトーマスの映画を監督を務め、脚本はアリッサ・ヒルジェシー・ウィグトウが担当。

「トーマスは子供の頃から私のお気に入りでした。ロビーとマテルのチーム全員と一緒に働いて、時代を超越した資産でこの美しい旅行に乗り出すことにこの上なく興奮しています」と、マークが言及しています。

ロビー・ブレナーとケヴィン・マキオン(Kevin McKeon)がマテル映画部門のプロジェクトを主導。制作指揮のロビーはこう話します。「トーマスは世界中の子供や親の心に響くテーマである、友情の重要性に焦点を当てた、愛されているグローバル・フランチャイズです。マークは素晴らしいストーリーテラーです。彼と協力して、トーマスの物語を現代的かつ予想外の方法で伝えることを楽しみにしています」

 プロジェクトを発表した両社は、四象限のファミリー向けの実写とアニメーションを融合した映画になると語りました。

 

 

 公開時期やビジュアルなど詳しい情報は未定ですが、2010年頃に発表されたハリウッドの実写とCGのハイブリッド映画とはまた別の作品と思われます。

 

 

 トーマスの実写映画と云えば、これが初めてではありません。長編第1作目として2000年に公開されたきかんしゃトーマス 魔法の線路(Thomas and the Magic Railroad)』を連想する人は恐らく多いことでしょう。

ピーター・フォンダアレック・ボールドウィン、マーラ・ウィルソンを始めとしたハリウッドスターがトーマス達と共演し米国の番組『シャイニングタイム・ステーション』に繋がる世界観と難解なストーリーのから英国と米国で大コケして、日本では延長する程ヒットした謎の映画です。

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今年で公開から20周年を迎え、原語版のみですが、特典映像に実写キャストのインタビューと削除されたシーンが入った、20周年記念Blu-rayが9月29日より発売中です。

 

 

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©HiT Entertainment

 また、先述の通り、2010年頃にも、『The Adventures of Thomas』という題で実写とCGを融合したハリウッドの劇場映画がヒット社等から告知されたことがありました。2010年にはスクリプトが完成しており、シェーン・アッカーが監督を、ジュリア・ピスターがプロデューサーを務め、2011年春、2012年、最終的に2014年へリリースを延期しましたが、残念ながら実現には至りませんでした。現在はプロジェクトのステータスに関する明確な確認は無いとのことです。

その当時、第12~16シリーズにてCGアニメーションを手掛けたナイトロジェン・スタジオによって、リアルなクラスE2*1のティザーポスターも作成されました。無論、「ARRIVING SOON」のまま、その機会が訪れる事はありませんでした。そして忘れた頃にはティザートレイラーが発見されました。

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©Nitrogen Studios

 

 

 実写との融合映画作品において2度も苦い思い出があるトーマスではありますが、私個人としては、新しい事をやるという点では至って肯定派であり、非常に楽しみにしています。但し、もうお蔵入りになったり、『魔法の線路』のようにハチャメチャな設定にならない事を祈ります。

まあ『プーと大人になった僕』を見る限りでは後者の心配なさそうに思えますが、それはそれとして、続報待ちです。

 

…とはいえ、私は映画にとても疎く、フォースター監督の作品を殆ど観たことが無いので、続報を待つ間に作品を観て楽しむことにします。

予告編とか公開したらまた記事を書きたいなーと思っています。

では。

*1:トーマスのモデルになった蒸気機関車

2021年の『きかんしゃトーマス』についての情報

 今年の4月に、SiFのつぶやきから、第25シリーズ以降のスクリプト委託と放送権の契約が行われておらず、一時的に制作が中断していることをお伝えしました。

そんな『きかんしゃトーマス』基い『Thomas & Friends』の現状ですが、世界最大のライセンシング専門誌「Total Licensing」9月28日発行の2020年秋号にて、来年度におけるトーマスに関するマテル社からの情報が掲載されていました。(リンク)(※92ページ目)

 

【記事の内容について】

 記事では、75周年を迎えて第24シリーズとそれに纏わる中編が既に世界中で放送されている事の後に、"2021年はトーマスにとって大きな年となり、新しい外観とストーリー構成を導入する予定である"と、述べられています。

詳細には、ブランドの核となるDNAと友情はそのままに、象徴的なフランチャイズを現代風にアレンジした新しいストーリー構成で送る予定。各々の物語はトーマスを主軸に展開し、未就学児をターゲットとした視聴者に関連付けた、感情移入できるような葛藤を描きます。また、この新しいフォーマットにも、物語のテーマや、愉快なキャラクター、シリーズを通して取り入れられるオリジナルソングも健在とのことです。

 

 

【思った事など】

 記事に書かれている事柄は以上になります。非常に漠然としているので具体的にどのような方向に傾くのかは判断できませんが、new look(新しい外観)や、現代風アレンジなどを見るに、2021年の新しい番組は第24シリーズと継続したものではなく、リブートの扱いになる可能性が十分にあると考えられます。

しかし、判断を下すには、より詳細で、より多くの情報を待つ必要があります。

 

 第24シリーズは、世界での冒険を控えめにしつつBWBAの節目として最適なラストを『Thomas and the Royal Engine』で飾り、最初のCG期である第13シリーズから継続して島と本土に滞在していたヒロが日本に帰るなど、どこかフランチャイズにひと段落を付けようとしているような雰囲気さえ感じられました。

 私自身としては、ブレナー時代のような構成に戻るとは微塵も期待していませんが、『Kenji on the Rails Again』で大々的に残した伏線のような物を提供してほしいのと、サム・バーロウによる8-16シリーズ、並びに現在YouTubeでシリーズ化しているショートアニメのようにならない事を願います。

 また、結果がどうであれ、2021年も番組を制作してくれることと、現在も子供たちがトーマスを楽しんでいる事を嬉しく思っています。

 

 

 ちなみに、日本では2021年春に第24シリーズの中編作品が『おいでよ!未来の発明ショー!』として劇場公開される予定となっています。この情報は、『チャオ!とんでうたってディスカバリー!!』の上映時に告知が入っていました。

 

詳しい情報が入り次第、またお知らせします。

では。

きかんしゃトーマス 第24シリーズレビュー第13回

※この記事にはネタバレが含まれています。

また、記事の内容は個人的な意見であり、他者の代表ではありません。

 

 

 

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S24 E10 『Ace's Brave Jump』『エースのだいジャンプ』

脚本: カミーユ・ユーカン&ローズ・ジョンソン

内容: スタントショーの為に、トーマスはエースの動物嫌いの克服を手伝う。

テーマ: 動物に対する恐怖

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きかんしゃトーマス 第24シリーズレビュー第12回

※この記事にはネタバレが含まれています。

また、記事の内容は個人的な意見であり、他者の代表ではありません。

 

 

 

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S24 E09 『Thomas' Not-so-Lucky Day』『うんがわるいトーマス』

脚本: ベッキー・オーバートン

内容: 不運に見舞われたトーマスは、ロレンツォから教わった迷信を試す。

テーマ: 不運を防ぐ方法

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きかんしゃトーマス 第24シリーズレビュー第11回

※この記事にはネタバレが含まれています。

また、記事の感想は個人的な意見であり、他者の代表ではありません。

 

 

 

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S24 E08 『James the Super Engine』『スーパーきかんしゃジェームス』

脚本: デヴィッド・ストーテン

内容: ジェームスはスーパーヒーローになりきって救助活動を行う。

テーマ: 人助け

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きかんしゃトーマス 第24シリーズレビュー第10回

※この記事にはネタバレが含まれています。

また、記事の内容は個人的な意見であり、他者の代表ではありません。

 

 

 

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S24 E07 『Nia and the Unfriendly Elephant』『ニアとあたらしいゾウさん』

脚本: デヴィー・ムーア

内容: ニアは、蒸気機関車が苦手なゾウを動物園へ運ぶことになる。

テーマ: 初対面で緊張している人には慣れ親しんだ光景を

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