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喋りたがりの きかんしゃトーマスオタクによる雑記

きかんしゃトーマス 第24シリーズレビュー第16回

※この記事にはネタバレが含まれています。

また、記事の内容は個人的な意見であり、他者の代表ではありません。

 

 

 

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S24 E13 『The Inventor's Spectacular Bridge』

脚本: デヴィッド・ストーテン

内容: トビーの支線の古い橋が壊れ、ルースが呼び出される。

テーマ: 難題の解決

 

【高評価点】

・歩く橋の創造的でもあり実現できそうでもあるデザイン。

 

【低評価点】

・歩く橋は一日で出来上がるものだろうか。

 

 

 

【このエピソードについて】

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©Mattel

 トビーが主役と思いきや、前回に続きトーマスとルースが主役で、今度は大胆な活躍によって鉄道車両即ちトビーとヘンリエッタを救う物語となっています。

 

 はい、トビーは今回も臆病な性格で描かれましたが、今にも壊れ落ちそうな橋=危険物や、歩く橋=見たこともない物を恐がるのは、トビーの人格からは理に適っていますオバケのように存在しないものや、確認しなければならない信号に怯えるのとはワケが違うでしょう。

また、第3シリーズでは綱渡りをしそうになり、第5シリーズでは川の氾濫で橋ごと流され、第6シリーズと第16シリーズで場所は違えどグラグラする古い橋を横断するなど、これまで幾度も安全でない橋を渡ったことを考えると、少々こじつけになりますが、トラウマになっていてもおかしくありません。今回は見ようによってはその連続性のようにも見えますね。

この為、私の意見では、この回のトビーの性格は何の問題もありません。

 

 逆に私は、彼を励ます役とはいえ、どこまでも楽観的で肝が据わっているヘンリエッタに恐怖しています…。頭お花畑か?

 

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©Mattel

 ルースが取り残されたトビー達を助ける為にどのような橋を造るのかを真剣考えたり、その設計を企てる様子は観ていて楽しかったです。

 私がルースを好きなのは、科学技術の進路を目指す女の子へのポジティブなアプローチである事と、陽気な性格の発明家だからだけでなく、鉄道の良さを知っている上でその為の発明をする事と、独創的なデザインでありながらも島にある部品を使って実現できそうな印象的な構造に造り上げる事が出来るという部分もあるかもしれません。

半日で出来上がる代物には見えませんが。

 

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©Mattel

 まあ実際にルースが発明した歩く橋(ウォーキング・ブリッジ)は…はい、馬鹿げています。

それは非現実的という意味ではありません。一応実現可能な仕組みになっているようには見えます。誰もやらないだけで*1

 私からもデザインはかっこよくは見えます。でも、これを仮に残した場合、2両編成しかこの橋を通過できません。これによりトビーとヘンリエッタ、そしてサニーを救出することが出来たので、あくまで橋を作る手配をする間の応急措置である事を願います

そうでなければ、3両以上の列車は通過することが出来ませんし、通常の橋よりも遥かに非効率です。

 

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©Mattel

 このエピソードより先に、「Marvelous Machinery」の関連商品として、ウォーキング・ブリッジセットと題したトラックマスター(現モトライズド)のセットが発売されている為、玩具の典型的なコマーシャルだと批判する方を何人か観ました。

意図はその通りかもしれませんが、私にはいかに早く橋を作って対岸に渡らせるかという答えのほんの一例であると実際に感じました。ですので、玩具の為のエピソードとは思いません。

 しかし、私が感じた問題は、このエピソードに谷間も山場もほぼ無い事です

 

 とにかくこれを発明したルースも、トラックマスターのギミックとして発売したフィッシャープライスも凄いなぁと思います。後者は近年では珍しく両側からギミック動かせるし。

 

 

【豆知識とチェックポイント】

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©Mattel

 このエピソードに出てきた古い橋(Rickety old bridge)は、トビーの支線と位置関係の言及から、第6シリーズ『トビーとこひつじ』に出てきた"グラグラの古い橋"と同じ物と考えられます。橋のCGモデルはよく見ると模型版を忠実に再現していることがわかります。

とうとう落ちてしまいましたけどね。寧ろよく今まで残ってたなぁ。

 

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 Toby's Branch Lineと明確に言及されたのは恐らく今回が初めてでしょう*2。登場も久しぶりです。

 グラグラの古い橋はロアー・アールズバーグに掛かっているとトーマスの口から言及があります。この設定はサム・ウィルキンソンの地図(上の画像)に肖っているようです。

劇中では機関庫側から橋を渡ると採石場があるとされていますが、地図をよく見ると、その先にあるのは採石場ではなく、バートラムが居る古い金鉱山です。恐らく脚本の間違いかと思われます。ファークァーの採石場はトビーの機関庫のすぐそば=橋より手前にありますゆえ。

まあ、トビーの支線自体はTV版オリジナル設定なのでそこまで深く考える必要はないですけど、一応、ね?

 

【トビーの支線 参考】

①グラグラの古い橋

②バートラムの古い金鉱山*3

③ロアー・アールズバーグ駅

アールズデール・エンド(トビーの機関庫)とファークァー採石場

⑤ファークァー駅*4

 

 ところでサニーも金鉱山側からやってきましたが、彼はトビーの支線で働くことになったのでしょうかね?

関係ないですが、いつかバートラムも出てきてほしいところです。ほぼ性格の設定が無いので、自由に掘り下げられると思います。廃線部分を復活させればアールズデール鉄道との接続も出来そうですし。

 

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©Mattel

 ツッコミ不在の恐怖。

よっぽど蒸気機関車が好きなんでしょうね。この割に蒸気機関車を造ろうとしないのは、その必要が無いからでしょうか。

 

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©Mattel

 玩具みたいになってますけど、エミリーがロッキー専用車両のように活動している姿をここから観ることができます。

旅客列車を走らせてる時は別の機関車にやらせてるんでしょうかね。客車持ってるのに大変だなと思ってしまいました。

 

 

全体的な面白さ:☆☆☆

鉄道らしさ:☆☆

キャラ活用:☆☆

BGMの良さ:☆☆

アニメーション:☆

道徳教育面:☆☆☆

 

【最終的な感想】

 物語自体は悪くはありません。陽気で楽しく、ルースの活躍は凄かったけれども、私からは物語の盛り上がりに欠け、インパクトは大きいのに、やや平凡に感じてしまいました。

 

 トビーの性格や歩く橋ばかり捉われてこのエピソードを嫌う人が多いのは容易に想像がつきます。でも、キャラクターの観点から歴史を考えると、人によっては印象深くもなるのではないかとも思います。橋に振り回されがちなトビーにとって初めて安心して渡れた奇妙な橋です。そう考えると不思議なエピソードですね。

また、救助に必要最小限の事をしているだけで、ここまで見る限りですと、ルースのせいで島がめちゃくちゃな事になるのはまず無いと思います。

 

総合評価: 7/10

※この記事に添付したスクリーンショット著作権は全てマテル社に帰属します。

*1:非効率なのを分かっていて実際の鉄道で実行に移す人はそう居ないと思います。

*2:模型期ではToby's Lineでした。

*3:第5シリーズ『トビーのたんけん』参照

*4:トーマスの支線終点