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喋りたがりの きかんしゃトーマスオタクによる雑記

Thomas & Friends: All Engines Go 第1シリーズ第31話レビュー

※この記事にはネタバレが含まれています。

また、記事の内容は個人的な意見であり、他者の代表ではありません。

 

 

 

AEG S1 E31 『Tyrannosaurus Wrecks』『きょうりゅうのほね』

監督: キャンベル・ブライアー

脚本: クリストファー・ジェンタイル

内容: トーマスたちは恐竜の化石を届ける途中、決められた順番を守らずに配達してしまう。

 

【このエピソードについて】

 『きかんしゃトーマス』において恐竜の化石が登場するのはこれが初めてではありません。TVシリーズで限定して言えば、スピンオフ作品*1の『A Visit from Thomas』で重機のオリバーがトリケラトプスの化石を発掘、第9シリーズ『レニアスときょうりゅう』では冒頭でステゴサウルスの化石を発掘、そして名作映画(異論は認める)『勇者とソドー島の怪物』ではメガロサウルスの化石が出てきました。

あんまり恐竜については詳しくないのですが、最も有名なティラノサウルスが出てくるのは、それを模したアトラクションを除けば今回が初登場ということになりますね。さて、AEGではどのように展開されるのでしょうか。

 

©︎Mattel

 うーん、そうですね。率直に言えば、とてもじゃないけど退屈でした。すごく平凡で一般的な未就学児向け作品という感じがします。それは題材が最も有名なティラノサウルスであることとは関係なく、単に内容の問題です。

 

©︎Mattel

 専門家(The Exparts)なる人物らが登場する『A Visit from Thomas』とは違って「古生物学者(Palaeontologist)」という語彙が使われたのは嬉しかったですが、それだけです。前回の『Calliope Crack-Up』に比べて面白さの点で決定的に違うのは、それまでのAEGのエピソードと同様に、部位を順番通りに運ばなくてはならないところを、5台のちびっこたちが興奮しすぎてゴードンの忠告を聞かずに幼稚な行動を取るところです。この時点で何が起こるかすぐにわかってしまうだけでなく、問題解決までの流れまでも的外れに感じさせ、視聴者としてはもどかしい気持ちになります。少なくとも長年のファンには「シャロン・ミラーとサム・バーロウ時代の典型例」といえば伝わりやすいでしょう。

 

©︎Mattel

 もう一つの不満は、サンディーとカーリーの扱い方です。彼女たちは普段からメンテナンス・ヤード勤めで組み立てが専門であり、少なくとも発掘現場においてはトーマスたちより少し詳しそうな雰囲気であるにもかかわらず、実際に化石を組み立てる場面ではちびっこ機関車たちと同様に何が正しいか何もわかっていない様子でした。単に彼らより先に古生物学者から話を聞いて恐竜を知っただけなのかもしれませんが、話の流れ的には恐竜の化石がどう見えるかわかっているはずだろうと思うじゃないですか。

 

©︎Mattel

 このエピソードで最も良かったのは「歌で順番を記憶する」という道徳です。これに一役買っているのが挿入歌「Feet, Tailbone, Ribs, and Claws」でした。これは人気のキッズソング「Heads, Shoulders, Knees, and Toes」(あたま、かた、ひざ、つまさき)の替え歌です。このアレンジはキャッチーで記憶に残るだけでなく、物語に貢献する目的を持たせていることが特徴です。

トーマスとディーゼルはともかく、パーシー、ニア、カナも目と口を大きく開けて恐竜の真似をしているのが新鮮でかつ可愛らしいですね。

 

©︎Mattel

 このエピソードのために言いたくはないですが、少なくともこの時点でAEG史上最も良いキャラクターはゴードンで間違いないですね。

 

 

【チェックポイント】

©︎Mattel

 ディーゼルとカナの蒸気を使わないコンビいいよね。

 

 

全体的な面白さ:☆

遊び心:☆☆

キャラクター:☆☆

BGMの良さ:☆☆

アニメーション:☆☆

独創性:☆

道徳:☆

 

【最終的な感想】

 歌で記憶する道徳は、オリジナル第20シリーズ『うたうシドニー』が遥かにうまくやっていると思います。覚えやすい歌とちびっこ機関車たちの仕草以外は、ごくごく普通の回です。

 

総合評価: 3/10

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*1:『ジャックとソドーけんせつがいしゃ』シリーズ