※この記事にはネタバレが含まれています。
また、記事の内容は個人的な意見であり、他者の代表ではありません。
AEG S3 E04 『Overcommitted』
監督: キャンベル・ブライアー
脚本: サラ・アイゼンバーグ、ベッキー・ウォンバーグ
内容: 一度に二つの約束してしまったトーマスは仲間を失望させないようにする。
【このエピソードについて】
オーバーコミット。自分の能力以上のことを引き受ける、過度な約束をするという意味。うん、耳が痛いですね。今の私がまさにその状況です(苦笑)
私の現状はさておき、あらすじを見て真っ先にオリジナル第14シリーズ『トーマスがおてほん』を連想しました。パーシーとかくれんぼで遊ぶ約束をしながら、島にやってきたばかりのバッシュ、ダッシュ、ファーディナンドに働くお手本を見せるよう頼まれ、ダブルブッキングになるというものでした。最終的にパーシーを元気付けさせるには一緒に役に立つ仕事をすることだと気づきます。現実的ではなく、幼稚な台詞が羅列していることを気にしなければ、まあまあ良い方だと思います。
さて、どう足掻いても『トーマスがおてほん』と同じあらすじですが、どのような展開を迎えるのでしょうか。早速見ていきましょう。
…そうですね。予想通り、AEG版『トーマスがおてほん』でした。カナと一緒に自然動物保護区でチョウを見に行く約束をしながら、ついうっかり同時にニアとディーゼルを手伝うためにヴィカーズタウンの庭園へ荷物を運ぶ約束をしてしまうほか、貨車を繋ぎ忘れたり、余計なものまで運んで混乱を招くというもの。
近頃はちびっこたちと絡む大人キャラが増えて、ちびっこたちに指示を出す以外の出番が減ってきたゴードンにまともな役割があって嬉しく思いますが、彼がアドバイスする前にトーマスが勘違いと自己判断で解決しようとするというお約束の展開で、正直またこの流れかと思いました。
加えて、テーマとして扱われているのは、AEG第1シリーズ『A Light Delivery』と同じく「正直になる」という道徳です。ネタ切れでしょうか? まあオーバーコミットの正確な解決方法は、「1人ではできない」と正直に打ち明けることです。
混乱を招く場面が多数存在しますが、幸いにも物語があっちこっちに移動することもなく、子どもたちが学ぶ道徳に沿って行われており、退屈することなく楽しめます。教訓的なエピソードに必要なインパクトとしては十分で、アニメーションも良い感じでした。
カナが混乱したトーマスに「ナナ」と呼ばれたことから、途中で何が起こっているのかを把握するためにニアの元へ移動したり、2台でトーマスに対する批評をする場面が好きです。
しかし、結末はいつものように都合の良い展開で終わります。自分で書いてて不思議な気分ですが、この回を観た後、『トーマスがおてほん』の結末がかなりまともだったことに気づきました。行動と会話がお粗末な割に展開はきっちりしているんですよね。
【チェックポイント】
トビー続投確認。メインランド出身と原作準拠になったことでヴィカーズタウンに出没することが多くなりそうですね。ていうかまだメインランド所属なのかソドー所属なのかどっちなんでしょうね。
実はこの回、カメオ出演を含めばトーマス、エドワード、ヘンリー、ゴードン、ジェームス、パーシー、トビー、エミリーと旧スチーム・チームが全員揃っているんですよね。前期でトビーが登場したことで今後もこの光景が見られる可能性があります。
あとはレベッカ来てくれ。切実に。
全体的な面白さ:☆☆
遊び心:☆☆
キャラクター:☆☆
BGMの良さ:☆☆
アニメーション:☆☆☆
独創性:☆
道徳:☆☆
【最終的な感想】
個人的には普通に良いエピソードだと思います。特別良くも特段悪くもなく。トーマスの利他的な精神が働いた結果の失敗だったことを気に入っています。あとは… これ以上書くことがありません。
総合評価: 5/10
【AEG第3シリーズ総合評価】
1 What's the Buzz? 6/10
2 Bells are Ringing 5/10
3 Abraca-Diesel 5/10
4 Overcommitted 5/10