※この記事にはネタバレが含まれています。
また、記事の内容は個人的な意見であり、他者の代表ではありません。
AEG S2 E39 『Percy in the Middle』
監督: キャンベル・ブライアー
脚本: ジョーダン・ガーショウィッツ
内容: 休暇で障害物競走を楽しむ機関車たち。競争に興味がないパーシーだったが無理矢理審判を任される。
【このエピソードについて】
パーシーと一緒に「Middle」が入っているサブタイトルですが『まんなかのきかんしゃ (Middle Engine』ではありません。今回パーシーが体験するのは… そう、休日の親の気分です。
はい。子ども機関車たちが全員休暇をもらって、パーシーは今回自然保護区の蝶々を見にいきたい気分なのに、障害物競走の審判に嫌々参加させられます。ちょっと待って、キミたち全員『Kana Recharges』で何を学んだんだい?
まあでも共感できて個人的には面白かったのでひとまず良しとします。それこそ休日の片親ではなく、小学生の頃にパーシーと同じ経験をしたというだけですけどね。その時はなかなかNOと言えず仲良しの輪から外れたくない気持ちと同調圧力に負けて強制参加させられることになりました。
またトーマスとディーゼルの競い合いですが、前にも述べたようにそれがお約束の展開だというのなら構いません。この2台だけでなく、2台に合わせてそれぞれの仲間たちがチームを組み、2台ずつリレーをしていく様子はそれぞれの利点と欠点が浮き出ていて面白かったです。2回戦から徐々にスポーツマンシップを忘れ混沌を極めていく様子も含めて、ね(苦笑)
審判への強要とお互いに負けを認めない仲間たちにパーシーの怒りが爆発。今回はパーシーに同情しやすく描かれているので、仲間たちが困惑したり反省した表情を浮かべるのがちょっと面白かったです。挿入歌「Good Sports」は、前半と後半で調子と歌詞が異なるハードロックな曲です。前半はかつてないほどの怒りを向けるパーシーの不満や見放すように「poor sports (往生際が悪い)」と吐き捨てる、ちょっぴり攻撃的なサウンドが特徴。後半はトーマスたちが審判を強要したことを謝りつつ、これからは公平に協議をすると反省する明るいロック調になります。
ただそれだけだし好みは分かれると思います。でも個人的には結構好きな挿入歌なんですよね。元々ハードロックやパンクを好んでいるからなのか、パーシーがここまで公平を求めてブチギレること自体が珍しいからなのかは自分でもわからないけど。
【チェックポイント】
AEG第1シリーズ『きてきのこわれたトーマス』で見られたゴードンの鳥好き設定はまだ健在のようです。そのうちゴードンと鳥関連のお話とか出そう。AEG第2シリーズになってから子ども機関車たちと絡む大人が増えてきたこともあってかゴードンの出番が急激に減って寂しいので、また表舞台に立つ瞬間が見たいですね。
チームの組み分けに共通点があるのが好きです。トーマスとカナはソドーカップで組んで優勝したペアリングだし、ディーゼルとサンディーといえば『だいぼうけんクラブ』で組んだ仲ですもんね。カーリーとサンディーが仲良しこよしなのもいいけど、今回みたいにお互いを高め合う瞬間を見るのも楽しいですね。
この冷めた表情好き。
全体的な面白さ:☆☆
遊び心:☆☆☆
キャラクター:☆☆
BGMの良さ:☆☆☆
アニメーション:AMAZING
独創性:☆☆
道徳:☆☆☆
【最終的な感想】
断りたがっている仲間に強要や圧力をかけてしまうことも、勝負に勝ちたさにスポーツマンシップを忘れてしまうのも、全体を通して仲間や相手を尊重することを重点にテーマが築かれている気がしました。両方とも以前のエピソードや従来のシリーズでうまく処理されている道徳ですが、これはこれで面白く、まとまりも良く、個人的には結構面白かったと思います。
総合評価: 8/10