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喋りたがりの きかんしゃトーマスオタクによる雑記

Thomas & Friends: All Engines Go 第1シリーズ第35話レビュー

※この記事にはネタバレが含まれています。

また、記事の内容は個人的な意見であり、他者の代表ではありません。

 

 

 

AEG S1 E35 『A Wonderful World』『ステキなものがいっぱい』

監督: キャンベル・ブライアー

脚本: レキシー・カハノヴィッツ

内容: ニアはトーマスとディーゼルに、ソドー島には特有の美しさがあることを伝え、それが広場を美しくする方法に役立たせる。

 

【このエピソードについて】

©︎Mattel

 オリジナルシリーズに共通したニアの魅力を再確認できる回ですね。見てるもの当てゲーム(My I Spy)を通じ、視野を広げることがテーマとなっており、観察眼に秀でたニアが、周りの物に疎いトーマスとディーゼルに教えながら問題の解決策を探るエピソードです。ニアの扱い方が自然的で良かったので、ソドー島に来たばかりの頃の続きのエピソードかと思いました。…もちろん冗談です。

 

©︎Mattel

 このエピソードで一番好きなところは、ニア以外の機関車たちの価値観と着眼点です。ニアは従来と同様にケニアと違う景色や周りをよく見ているからこその着眼点で、それ以外の仲間、特にディーゼルやサンディーは普段からオレンジやブルーベリーが木箱に積まれている物という先入観を持っているが故に、ニアに教えられて初めて気がついて興味を持つのが良いですね。

人によっては「何故そんな常識的なことを知らないのか」とか、バカに見えるかもしれませんが、機関車にとって自然物は関係ないので、果樹園で働く仲間ではない限り、知らなくても無理はないと思うんですよね。知識というものは興味から身につくもの。不思議なことに、興味がないものは視界に入らないものなんです。

 

©︎Mattel

 挿入歌「What's Awsome About This Place」はカーリーとサンディーも加わって歌われる、「落ち着いて見渡せば良いものが見つかる」テーマに沿ったアコースティックな歌です。特にいうことはないですが、個人的にはステキな歌だと思います。

日本語吹き替え版の韻の踏み方も良かったですね。例えばサボテンのくだり。原語版ではpracticeとcactusで韻を踏み、吹替版は「サボってちゃダメだけどサボテンは見つかるよ」とうまいことまとめられてるなと感心しました。

 

©︎Mattel

 問題が起きるまでの過程は少し奇妙です。物語を進めるには植物に焦点を当てたいし、風からオレンジの木を守る為にダークウッドの森を進む理由はわかるのですが、何度も通っているのなら、何故最も風の影響が強い吊り橋に気がつかなかったのでしょう。

 

©︎Mattel

 ヴィカーズタウンの街全体が巨大な博物館になりつつありますね。ちょっと住みたい。

 

 

【チェックポイント】

©︎Mattel

 「Bust my bumpers!」、オリジナルシリーズのキャッチフレーズが使われましたね。

 

©︎Mattel

 自分の不満点は吊り橋で問題が発生することでしたが、ゆらゆら揺さぶられてオレンジの木が落ちていくアニメーションは見事でした。

 

 

全体的な面白さ:☆☆

遊び心:☆☆

キャラクター:☆☆☆

BGMの良さ:☆☆

アニメーション:☆☆☆

独創性:☆☆

道徳:☆☆

 

【最終的な感想】

 物語はかなりシンプルですが、灯台下暗し、言い換えれば「視野を広げる」テーマを気に入っています。このテーマは全年齢に共通しますし、植物以外で言えば、一点しか見据えて批判する人にはぴったりな道徳です。

話を戻すと、なんの変哲のない場所でも、普通に雑草として見ていた花でも、ニアのように視野を広げたらステキなものがたくさん溢れているかもしれません。外に出て散歩がてら足元や景色を見渡してみましょう。何かヒントが得られるかも。

 

総合評価: 7/10

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