※この記事にはネタバレが含まれています。
また、記事の内容は個人的な意見であり、他者の代表ではありません。
AEG S1 E39 『Something to Remember』『おもいでをおくろう』
監督: キャンベル・ブライアー
脚本: パトリック・リーガー
内容: ヨンバオがソドー島に居られるのも最後。トーマスたちは自分たちのことを思い出してもらうために巨大な記念碑を掘り起こすが…
【このエピソードについて】
Noooo!! ヨンバオが中国へ帰るエピソードがやってきました。お別れのエピソードを見るのは辛いですが、この回は何度でも見ることができました。
お別れ短編エピソードの例を挙げると、オリジナル第24シリーズ『Kenji on the Rails Again』がありますが、私はこれを何度も観れません。あまりに唐突すぎる上に脚本も前半と後半で唐突すぎて呆気に取られるからです。ケンジには同情できますけどね。
『おもいでをおくろう』は話がまとまっていて、暖かくて、未就学児向け番組ではありきたりな展開ではあるけど「思い出は物の大きさではない」という道徳が好きです。
でも、一つだけ『Kenji on the Rails Again』と共通する不満点があります。
だって、ことAEG第1シリーズのヨンバオの出番って、来島した『ゆうかんなトラのきかんしゃ』以降は第38話『Nia's Perfect Plan』でカメオ出演したのみで、ほとんど思い入れが無いんです。このエピソードが悪いわけではありませんが、好きなキャラクターであるだけに、お別れに至るまでの出番の少なさは残念なことです。
何度でも観れるもう一つの理由としては、テンポの良さが挙げられます。ディーゼルがフラグを立てたり、お約束の如く綺麗な贈る品が失われたのは確かに残念ですが、それがより道徳を強められるきっかけになるので個人的にはあまり気になりません。
トップハム・ハット卿のコメディシーンさえお約束のようなものですが、面白くて気に入っています。日本語吹替え版でカットされた、長いスピーチを読んでるところでトーマスたちが通り過ぎていく場面とかね。
また、ヨンバオとの並びが観られるのも、トップハム・ハット卿が局長(責任者)として描かれているところを見るのも嬉しいですね。
挿入歌「A Gift to Remember」はインディー・フォークな曲調の、ヨンバオに贈る歌です。正直、歌詞もメロディも良いので毎回涙腺にきてしまいます。サビの歌詞"The greatest gift that I/we will remember is you" (直訳: ぼく/ぼくたちの記憶に残る最大の贈り物はキミ/キミたちだ)とか特にね。
物語自体には文句のつけようがありません。ただ、これだけは声を大にして言いたいことなのですが、第28話〜第38話の間にもっとヨンバオの出番があったら、より一層感動的な物語になったのではないかと思うんですよね。ゴードンみたいな保護者としての役割とか、脇役とか、その辺の考慮はできなかったのか、少し勿体無いですよね。そこだけが私のこの物語に対して不完全燃焼である理由なんです。泣けるんだけどね。
【チェックポイント】
トップハム・ハット卿にオチを持ってかれるのはずるいなあ(笑)
遠い国から来た経験のあるニアの扱い方も良かったですね。(カナもそのはずなのですが、日本出身設定が拾われたことは一度もないですね)。従来のシリーズのニアも同じこと考えてそう。
馴染みやすい音楽とかまさに「ともだち」のことかなとか思いました。
全体的な面白さ:☆☆
遊び心:☆☆☆
キャラクター:☆☆☆
BGMの良さ:☆☆☆
アニメーション:☆☆☆
独創性:☆
道徳:☆☆☆
【最終的な感想】
唯一の不満はシリーズ中にヨンバオの出番が少なすぎたことくらいで、物語自体はかなり好きです。それとは別に、ヨンバオ本人が直接言及しているように、第3シリーズや第4シリーズで再びソドー島にやってくることがあるかもしれません。その時は大いに活躍してほしいなあ。
総合評価: 7/10