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喋りたがりの きかんしゃトーマスオタクによる雑記

きかんしゃトーマス 第24シリーズレビュー第7回

※この記事にはネタバレが含まれています。

また、記事の内容は個人的な意見であり、他者の代表ではありません。

 

 

 

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S24 E 『Thomas and the Forest Engines』

脚本: デヴィー・ムーア

内容: トーマスは、森林鉄道を出た事の無い2台の機関車と仕事を交換する。

テーマ: 好きな事の為に新しい事に挑戦

 

【高評価点】

・ブラジルの鉄道の産業や、マルシアとマルシオの用途が現実的に描かれている。

 

【低評価点】

・トーマスの性格はニュートラルに描かれているほか、これまでペアで働き薪を燃やして走るバッシュとダッシュと出逢ったはずなのに、無かった事になっている。

 

 

 

【このエピソードについて】

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©Mattel

 楽しみにしていた分、少し反応に困りました。この回ではブラジルの短編では初めて産業に関する詳細と、その小規模な観光鉄道の存在が触れられます。現実的な設定に魅かれましたが、物語は第22シリーズの世界編の大部分と大差ないような平凡なものとなっています。展開は簡単に予測が可能だったからです。

陽気な双子の薪燃焼機関車がリオデジャネイロまで行く。ただそれだけです。但し、その道中で燃料が尽きて、貨車に積まれたユーカリの材木を使う事を余儀なくされます。

 教訓はポジティブで、決して悪い話ではありませんでしたが、大きなイベントが起こることなく、道徳レベルでも娯楽レベルでも平凡でした。マルシアとマルシオ、そして彼らが働く森林鉄道自体は外観も設定も良かったけれど、彼らをバッシュとダッシュ、エマーソンをハロルドに置き換えれば、ソドー島でも同じことが行えます。

 ただ、唯一の問題は、トーマスが「今まで君たちの様な機関車を見たことが無い」という旨の発言をしたことです。今まで何台のペアで働く機関車と、薪で動く機関車と、アメロコらしいデザインの機関車を見てきたと思っているのでしょうか。率直に言って不要な台詞でした。

 例によってトーマスは性格がニュートラルに描かれました。しかし、主役がトーマスであって良かったと思う点が一つあります。今まで「世界が見たい」と口にした彼が、広い意味で世界を見たがっている双子の為に仕事の交換に同意した事です。寧ろこっちを重点的に描くべきではと

 

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©Mattel

 空想シークエンスも不要だったかもしれませんが、虹の線路とハリボテの建物という漠然とした風景は、彼らにとってどれほど狭い世界でしか冒険していないのかを的確に描写していて好きでした。

 

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©Mattel

 今回で初登場したユーカリ森林鉄道で働く双子のテンダー機関車、マルシアルシオ。陽気な性格と云い、アメロコデザインと云い、用途と云い、カラーリングの反転と云い、同じく薪を燃料にして走る双子のバッシュとダッシュを思い起こさずにはいられませんが、彼らとの大きな違いは、同時に喋る事*1、頭のネジが外れていない事でしょうか。

 モデルになった機関車は、ボールドウィン製(1912年製造)の215号で、ブラジル鉄道保存協会で最初に保存された機関車でした。215号も、短い軽便鉄道を、ほぼ同じ形のテンダー機関車2台の重連で4両の旅客列車を引っ張っていました。

この為、いつも一緒に働くマルシアとマルシオは現実の実機に忠実な設定が成されていることがわかります。テンダー機関車なのに長距離を走れないのは如何な物かと思いましたが、石炭と薪では燃費が大きく異なるので当然かもしれません。それにしてもあからさま過ぎるけど。

 今後も彼らが元気に走る姿を見てみたいのですが、シリーズの存続が危ぶまれている上、本拠地の森林鉄道を出られた今、この後どう活かせばいいか見当もつかない面で不安です。デザインは最高にクールで好きなのだけど…。

 

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©Mattel

 ご自慢の観察力を活かしてエマーソンに活躍の機会が与えられたことはちょっとした喜びでした。彼の性格は依然としてわからないままでしたが、スポットライトを当ててくれたのには感謝します。

 カッシアも普遍的な出番でしたが、多くの台詞が与えられたのも嬉しいです。

 ガブリエラは、もうちょっと出番があっても良かったと思います…。本当に。

 

 

【チェックポイント】

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©Mattel

 マルシアとマルシオが働くユーカリ森林鉄道が、伐採をするのが目的なだけでなく、とても短い軽便鉄道としても機能している設定が好きでした。

かなり現実味を帯びています。

 

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©Mattel

  ユーカリと云えばコアラの居るオーストラリアを想像するかもしれませんが、ブラジルでは主に製紙用のパルプの原材料として、成長の早いユーカリが人工的に植林、伐採されており、大規模な植林地があります。

パルプ製造メーカーのセニブラ社がその一例です。

 

 

 

全体的な面白さ:☆

鉄道らしさ:☆☆☆

キャラ活用:☆☆

BGMの良さ:☆☆

アニメーション:☆☆

道徳教育面:☆☆

 

【最終的な感想】

 キャラクターが魅力的な分、ブラジルのキャラ同士が絡むエピソードが見たかったのですが、S23で期待していた物は無く、今期の世界編が各国1話ずつしかないある種の弊害を感じざるを得ない瞬間でした。今度は港の仲間と森林鉄道の相互作用が見たいところですが…第25シリーズ、やってくれないだろうか。

 結局のところ、私はマルシアとマルシオが好きでした。

 

総合評価: 6/10

※この記事に添付したスクリーンショット著作権は全てマテル社に帰属します。

*1:バッシュとダッシュは言いたい事を片方ずつ続けて喋ります。