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喋りたがりの きかんしゃトーマスオタクによる雑記

きかんしゃトーマス All Engines Go 第1シリーズ第5話レビュー

※この記事にはネタバレが含まれています。

また、記事の内容は個人的な意見であり、他者の代表ではありません。

 

 

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AEG S1 E5 『A Quiet Delivery』『しずかにはしろう』

監督: ジェイソン・グロー

脚本: デヴィッド・シェイン

内容: 睡眠が必要なアニーとクララベルの為に静かに走るトーマスだが、そう簡単なことではなかった。

 

【このエピソードについて】

 はい、個別レビューは一気に5話まで飛びます(笑) 個別でレビューをしないからと言って、必ずしもそれがつまらなかったわけではないのです。全話の感想でネタバレをしてしまうのも良くないのかと思いまして。

 第4話までがメキシコやアメリカでのローンチタイトルだったわけですが、この時点では私には十分元気すぎる作品で、1話ずつで満腹になりました。しかし、宣伝されなかった分、「こいつも出るのか!」と、お馴染みのキャラクターや懐かしいキャラクターがポンポンと突然に出てくるので、脇役キャラクターがどういう立場でどのように表現されるのか次第に興味が湧き、今に至ります。

そんな中での第5話と第6話は、良い意味で衝撃的でした。

 

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©︎Mattel

 トーマスが中合わせのアニークララベルを牽くだけで感激する日が来るとは思いませんでした。事前情報でトップハム・ハット卿以外の人間は時々背景にいるとあったものの、客車という概念さえ無いかもしれないと思っていたくらいです。おそらく描写が少ないだけで今後もあると思うので、たったそれだけの事でこの回を評価をするつもりはありませんけどね。

今回は道徳より楽しさに焦点を当てているように見受けられます。仮に教訓がなかったとしても面白い話なら私は大歓迎です。でも100%無いとも言い切れません。物語の中ではアニーとクララベルとの約束を果たすために試行錯誤を重ねて最善策を閃く場面がいくつかあり、ときには思い切った行動も取ります。もしかしたらそれが教育につながる部分かも。

 

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©︎Mattel

 衝撃的と感じたその本質は、まず私が、元の番組と同じくらい落ち着いて楽しむことができたことです。「世界は十分に狂っているのだから、いつでも突拍子がないわけではない。たまには落ち着くことも重要だ」と、キャンベル・ブライアーの発言をここで理解しました。

冒頭こそ、トーマスは落ち着きがないわんぱくな少年として描かれているのですが、アニーとクララベルを寝かせて静かに運ぶことが目的となっているように、後半になるにつれて、ローンチタイトルと打って変わって、平和で落ち着きがありストレスフリーで楽しみました。

 奇数話なので挿入歌があります。「Chugga, Chugga, Snooze, Snooze」は、歌詞こそ非常に単純ですが、落ち着く気持ちを呼び寄せる静かで素敵な子守唄です。US版トーマス役のミーシャ・コントレラスの歌声が感情表現豊かで美しいです。子を寝かしつけるのに最適かも。さながらパーシーみたいに。

 

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©︎Mattel

 落ち着くだけでなく、笑えるシーンもたくさんあります。前半ははしゃげて、後半は落ち着く、調子のバランスが取れた良い作品でした。

 

 

【チェックポイント】

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©︎Mattel

 これが2D版のアニークララベルだ! ババーン!

見てくれはそれほど変わりないですが、CGシリーズ*1に比べて瞬時に見分けがつきやすくなっています。茶色い瞳で側面の模様が短いのがアニーで、灰色の瞳と頬にそばかすが付いてるのがクララベル。側面を見た場合、模様でわかります。おしゃべりで口うるさい性格に加えて、原語版では機関車相手との会話中に語尾に「dear」をつける丁寧語で喋るキャラで表現されています。

 話によってはゴードン*2やジェームス*3、ニア*4などが牽くこともあるようで、必ずしもトーマス専用というわけではないのかもしれません。あるいは彼女らとカナ専用車両以外に客車が無いのかもしれません。

 パーシーが時々パース(Perce)とあだ名で呼ばれるように、クララベルもクラーリー(Clarly)と呼ばれたりします。主にアニーによって。

 ボイスキャストは、US版とUK版共通してアニーが英国生まれのカナダ人女優キャサリン・ディッシャー、クララベルがカナダ人女優リンダ・カッシュ。引き続き老婆のトーンで喋り、両者ともぴったりです。

 

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©︎Mattel

 アニーとクララベルや、いたずら貨車たちなど人格があるローリングストックのキャラクターは、基本的に機関車に牽かれていますが、どういうわけか自力で走れる描写があります。そうなると、この前提で牽引されるのがちょっぴり謎です。機関車に引っ張られたほうが安全で早く着くとか?

でも、今回の話はアニーとクララベルに睡眠が必要という条件でしたので従来通り牽引されるのは理に適っています

 

 

全体的な面白さ:☆☆☆

遊び心:☆☆☆

キャラクター:☆☆

BGMの良さ:☆☆☆

アニメーション:☆☆☆

独創性:☆☆

道徳:☆☆

 

【最終的な感想】

 物語は単純でしたが、声優も音楽もアニメーションも良く、全体の調子は明るくも落ち着きがあり、可愛らしくて、とても気に入っています。

 

総合評価: 8/10

※この記事に添付したスクリーンショット著作権は全てMattel, Inc.に帰属します。

*1:この時は、目と目の間の幅差で見分けることができます。幅が狭い方がアニー広い方がクララベルでした。

*2:第3話

*3:第6話

*4:第13話