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喋りたがりの きかんしゃトーマスオタクによる雑記

Thomas & Friends: All Engines Go 第1シリーズ第40話レビュー

※この記事にはネタバレが含まれています。

また、記事の内容は個人的な意見であり、他者の代表ではありません。

 

 

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AEG S1 E40 『Sandy Versus the Storm』『あらしのなかのサンディー』

監督: ショーン・ジェフリー

脚本: ジョーダン・ガーショヴィッツ

内容: 大嵐の中でサンディーの修理が必要になると、トーマス達は彼女がいかにチームにとって重要な存在かを知ることになる。

 

【このエピソードについて】

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©︎Mattel

 サブタイトルにサンディーとありますが、彼女が主役で何らかの掘り下げがあるというよりは、サンディーの周りで起こるちびっこ達のドタバタなチームワーク回といった感じです(?)。

皆さんは手助けされて当たり前と思っていませんか? 今回は修理屋のサンディーに対する「感謝」がテーマになっています。感謝がテーマといえば、オリジナルで思い当たるのはS18『たよりになるエドワード』でしょうか。道徳(後押しの手伝いに対する感謝)だけでなく過去作のありそうでなかった続編でもあり、キャラクターの相互作用が面白く描かれた良作でした。

 

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©︎Mattel

サンディーのお話では、相互作用に目新しいものはないですが、大嵐が近づいていて大量の仕事をこなさなければならないという制限の中で展開するのが特徴です。それぞれ修理が必要になり、サンディーが注意をするのに、みんな急ぐことに必死で話を聞かないし感謝もしない。そんな時、サンディーが故障して初めて彼らは彼女の大切さに気がつきます。教訓は複数あり、仲間への尊敬心も一つのテーマとなっているかもしれません。失ってからじゃ遅いよと。

道徳は同じでも、やってくれて当然だと思ってたらいずれ助けてくれなくなるのをゴードンに味わってもらった『たよりになるエドワード』とはまた違った展開ですね。

カーリーがサンディーを終始思いやってたのが印象的です。

 

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©︎Mattel

 ハラハラする展開も多くて楽しかったです。でも、結末を迎えるのが少し早く感じました。多分ガスケットを持ってくることに苦労する描写が少ないからかもしれません。

思ったんですが、トーマスをレールと一緒に運ぶよりも、彼のランプを持っていくのではいけなかったのでしょうか。メンテナンス・ヤード(整備工場)で彼らの帰りに気がついたパーシーが暇そうに見えてしまった*1ので、彼の代わりをトーマスにしてもそれほど違和感がないのではないかと。ガスケットを掴む役が必要だとしても貨車さえあれば持ってこられそう。

 

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©︎Mattel

 第40話にもなって、ようやくエミリーが喋ります。初期のキャラクター図鑑にも居たのに、ようやくです。恐らく声優の起用には台詞が多かろうが少なかろうが同じコストがかかるので、二言か三言か喋らせる必要がなければならないのでしょう。2Dになっても無理矢理セリフを捻じ込まなくてはならないほどキャラクターが立っていないのかしら…

それはさておき、ケイラ・ロレット(Kayla Lorette)の声は彼女に母性的な印象を与えています。UK版はイギリス人俳優のマリー・エキンズ(Marie Ekins)。こちらではノース・ブリティッシュ訛りで喋っており、スコットランド訛りではなくなりましたね。

AEGのエミリーは、従来のシリーズのウィンストンというか、トップハム・ハット卿という重役を客車に乗せて安全に走るサルーン機関車のような役割のようです。

 

 

【チェックポイント】

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©︎Mattel

 全体的にアニメーションがすごいダイナミックです。監督がショーン・ジェフリーだからなのか、それともめちゃくちゃアニメーションに熱意のある作画班がいるのか。大胆なカメラワークとアニメーションから、スタッフのこだわりを感じます。

 そういえば後半になるにつれて、機関車達の呼称が"Engines"で統一され、"Train engine"とかいう謎の言い回しやLocomotivesと呼ばなくなりましたね。

 

 

全体的な面白さ:☆☆

遊び心:☆☆

キャラクター:☆☆☆

BGMの良さ:☆☆☆

アニメーション:AMAZING

独創性:☆☆☆

道徳:☆☆

 

【最終的な感想】

 『かわくまでまてない』でも思ったのですが、サンディーって最年少っぽい割に結構しっかり者で、修理のことになると厳しくてかっこいいんですよね。感謝を言わせる展開ではなく、彼女がチームに必要不可欠と分かった時、恩返しをしようとしたのが気持ちよかったです。

 AEGは季節の移り変わりの描写が丁寧ですね。第41話は秋のエピソードになるため、前回でヨンバオを帰還させ、今回で嵐を描くことで季節の変わり目を実感できます。まあ… 43話からしばらくはまた春か夏に戻るんですけど。

 

総合評価: 8/10

※この記事に添付したスクリーンショット著作権は全てMattel, Inc.に帰属します。

*1:その間で仕事を頑張っていたのがパーシーとニアだとは思うけど。