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喋りたがりの きかんしゃトーマスオタクによる雑記

Thomas & Friends: All Engines Go 第1シリーズ第9話レビュー

※この記事にはネタバレが含まれています。

また、記事の内容は個人的な意見であり、他者の代表ではありません。

 

 

 

AEG S1 E9 『Percy's Lucky Bell』『パーシーのラッキーベル』

監督: ジェイソン・グロー

脚本: エイドレア・ウォルデン

内容: 危険な配達のためトーマスはパーシーのラッキーベルを借りるが無くしてしまう。

 

【このエピソードについて】

©︎Mattel

 うーん、はい。このエピソードが伝えたいことは十分にわかっています。というより物語の中の台詞通り、物語のベースとなっている道徳は、トーマス側が友達との約束を守る借りた物は責任を持つ、そしてパーシー側は友達を信じることという感じで、主人公のキャラクター両方に学ぶことがあるのが特徴的なお話です。

道徳は良しとしましょう。パーシーと幸運といえば、第17シリーズ『パーシーのおまもり(Percy's Lucky Bell)』が記憶に新しいんですけども、私はこのお話がS17の中でも特に好きなエピソードの一つなんですね。お守りとして英国ならではの蹄鉄が出てきたり、パーシーの葛藤やスティーブンのスタンスや問題を起こすビルとベンの描写から道徳に至るまで何から何まで好きです。このお話は、S11『ヘンリーのこううんのかしゃ』、S24『うんがわるいトーマス』とほぼ同じで、お守りの効果は迷信や気のせいで、その人の気持ち次第という教訓でした。過去3回にわたってその教訓を伝えていました。

だけど、AEGでは同じキャラクターが幸運のお守りを肌身離さず持っています。無論、別の次元なので百歩譲りましょう。パーシーの用心深さと音楽好きを表すアイテムですから。でも、このエピソードでは、その教訓とは真逆の性質を持っており、加えて同じキャラクターが持っていることで中指を立てられているような気分になりました。個人的な話ですけどね。

 

©︎Mattel

 それにしても今回のパーシーは親友にしてはえらく冷たくて保守的です。自分の大切なものを容易に貸し出したくない気持ちはとってもわかりますが、それ以前に、古い鉱山へ配達に行くトーマスに注意するとか心配するとかでもなく嫌味を言って去っていきます。"友達を信用する"教訓にキャラクターの性格が押し出されているパターンですかね。すごく極端に見えてしまうんです。

 

©︎Mattel

 挿入歌「I Sure am Feeling Lucky」は、ラッキーベルを所持して配達に成功した朗らかな曲調と、ラッキーベルを紛失して落ち込む2通りの曲調があります。キャッチーで覚えやすく、調子は心情を上手く表しています。けど、それ以外に言うことはないですね。あ、でも、日本語吹替版の韻の踏み方が秀逸でよかったです。翻訳のセンス抜群すぎる。

 

©︎Mattel

 日本語吹替版では、尺の都合上、パーシーが赤い鈴を受け取って怒る場面がカットされました。まあそりゃ怒るよね。借り物で遊んじゃダメだよ。

それ以降、"底のある底無し"からラッキーベルを取り戻す救出劇はよかったです。

 

 

【チェックポイント】

©︎Mattel

 AEGのソドー島にはハイ・デザートという砂漠地帯が存在するようです。従来のシリーズのハイ・ファームと同じ位置関係ですね。砂漠… ソドー島には元々存在しないものだし、めちゃくちゃカナダ風の世界観ですよね。

 

 

全体的な面白さ:☆

遊び心:☆☆

キャラクター:☆☆

BGMの良さ:☆☆☆

アニメーション:☆☆

独創性:☆

道徳:☆☆☆

 

【最終的な感想】

 パーシーの描写が少し不快に感じ、以下の点数になります。物語は良いと思います。いつかラッキーベルを卒業する回とか用意してるのかなぁ。自分では気づかない勇気を持ってるとあるので、いつかやりそうな気はしてますけどね。

 

総合評価: 4/10

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