※この記事にはネタバレが含まれています。
また、記事の内容は個人的な意見であり、他者の代表ではありません。
AEG S2 E02 『Percy Disappears』『パーシーがきえた!』
監督: ショーン・ジェフリー
脚本: ピーター・ガフニー
内容: パーシーはトーマスが話を聞いてくれないと不満をこぼす中、トーマスはパーシーが線路から落ちたことに気が付かない。
【このエピソードについて】
トーマスとパーシーの2台が主役のお話はAEGではもう何度観たことでしょう。どれ、数えてみますか。
スパイごっこで怖がりのパーシーを楽しませる『ひみつのスパイ ナンバー・ワン』、パーシーがトーマスを信用できずにいた『パーシーのラッキーベル』、一緒に自助努力をする『かぞえてモーモー』、ゲームを勘違いする『ぎゃくにするひ』、確認前に出発する『はたをおいかけろ』、伝達の仕方を考える『せんすいかん だいさくせん』、最善を尽くそうとする『Thomas and Percy's Eggcellent Adventure』、共に忍耐を学ぶ『かわくまでまてない』、自分らしさを見つける『きてきのこわれたトーマス』、初めて喧嘩する『じょうきでスッキリ』、秋の良さを学ぶ『たのしいあき みつけた』、おばけの怖さを忘れさせた『ゆうれいれっしゃ』、その後の『さよなら おばけたいじマシーン』。
だいたい13話でした。52話中で見たらそうでもないのに多く感じるのは、普段一緒に走ってる頻度が高いからかもしれませんね。
トーマスとパーシーのお話は既にAEG S1の時点で多すぎるくらいですが、今回はその中で培ってきた、親友の友情を再確認するお話です。劇中ではトーマスが彼の話を聞かなかったことを後悔していますが、教訓よりも親友の尊い瞬間を重点に置いた物語だと思います。
まずトーマスがこの世界で百回とかでなく、一万回も配達を達成したことに驚きです(笑) AEGの世界でなのか、それとも従来のS1から継続しているのか。
そんなわけないか。
上の画像は、元々走っていた崖の上に戻ろうとして失敗する単なるコミカルな場面の一つですが、最もこの番組に一貫性が必要だと思った瞬間です。視聴者が「そのまま直接登ればいい」と思うところをあえて実行しているわけですが、目の前に線路があるのに? むしろ線路に後から気がつくの何? 鉄道車両である必要性は? あまりにも馬鹿げています。脱線してまで崖を登ろうとする試行錯誤ができるなら、併せて放送された第9話『ブレーキしゃのブルーノ』で落石の間に閉じ込められて動けなくなる場面で、岩の山を登れることになるのですけど…?
そんな事を気にしなければ、アニメーションの手が込んでいて、とても面白い瞬間ではあります。
もう一つ不思議なのは、ここまでの53話+映画1本でパーシーは仲間達と一緒にソドー島中を走り回っているのに、最終的に本線とブレンダムの港への道を見つけられないと思い込んでいるのは何故でしょう。崖の下からソドー吊り橋に出るまではそれまでの作品に出てこなかったのでわかりますが、この場面の直近で出てきた場所は映画『めざせ! 夢のチャンピオンカップ』に出てきた三分岐で、彼はここを何度も通っているはずなんです。もう一つ、彼の普段の仕事は… 郵便配達ですよね? しかも(AEGでは)島で唯一の。アヒル池に辿り着くよりも前に土地勘で気がつくような気がします。
馬鹿げた瞬間が多くあり、展開そのものはまどろっこしいですが、パーシーのことをよくわかっていて、パーシーも経緯を知る場面はとても尊く心が温まる瞬間でした。ここでは確固たる心がありますね。
先行放送を除けば、ブルーノが初登場する話でもあります。路線図や予定表に詳しいなりの考えでトーマスに失くしたものへの助言与えているのが彼らしくて好きです。トーマスもブルーノに信用を寄せているのもいいですね。
目の前にパーシーの形をした穴があるのにリサイクル工場へ行ったのは… 無理にブルーノの場面をねじ込んだようにも見えるのですが、焦りというのは時に視野を狭めるもの。灯台下暗しといいますからね。
【チェックポイント】
AEG S1にはコスト関係か登場しませんでしたが、ソドー吊り橋が初めてAEGに出ました。その下は川ではなく線路と内陸の橋となっていますが、橋自体はかなり従来のシリーズに近いデザインですね。
典型的なカートゥーンですが、パーシーが崖の上から脱線する場面が好きです。モーションにかなり力が入っている感じがしました。
AEG S2以降、US版でディーゼルを演じていた子役のショモイ・ジェームズ・ミッチェルが降板になり、別の子役ウィル・バネジャに変更されました。降板の理由はわかりませんが、おそらく成長期により声が合わなくなったとかではないかと考えられます。ショモイくんの声が好きだったのですが、悲しいかな、子どもの成長は本当に早いですよね。トーマス役のミーシャ・コントレラスも成長期を迎えて声が低くなりつつあるようです。でも、ウィルくんの声もかなり気に入っています。落ち着いた声で彼に合っていますね。
全体的な面白さ:☆
遊び心:☆☆☆
キャラクター:☆☆
BGMの良さ:☆☆
アニメーション:☆☆☆
独創性:☆
道徳:☆☆
【最終的な感想】
このエピソードに関しては特に言うことがありません。特別良いわけでもないし、特段悪いわけでもない。かといってフィラーとも感じない。崖を登ろうとするギャグシーンを許せるかどうかで評価は分かれると思いますが、トーマスとパーシーの親友コンビが好きなら是非視聴を推奨します。
総合評価: 6/10