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喋りたがりの きかんしゃトーマスオタクによる雑記

Thomas & Friends: All Engines Go 第1シリーズ第14話レビュー

※この記事にはネタバレが含まれています。

また、記事の内容は個人的な意見であり、他者の代表ではありません。

 

 

 

AEG S1 E14 『Backwards Day』『ぎゃくにするひ』

監督: キャンベル・ブライアー

脚本: クレイグ・カーライル

内容: トーマスは逆にする日のゲームを勘違いして貨物を間違った場所に届けてしまう。

 

【このエピソードについて】

 逆走するエピソードといえば、従来の番組の第12シリーズ『Don't Go Back』(日本未翻訳)があります。そこではトーマスとディーゼル石切場で逆走しながら競走を楽しむのですが、競争するたびにメイビスやハリーとバートらを、(両者とも入換機のくせに)行き先が見えないために無意識のうちに脱線させるという非常に迷惑かつ倫理が破綻したエピソードで、せっかくの独創的なアイディアを、事故シーンのみダイナミックなだけの、とてもお粗末な回ということを覚えています。

さて、AEGにも逆走を題材にしたエピソードがありますが、こちらはどうでしょうか。

 

©︎Mattel

 これは私が観た中で、AEG第1シリーズ史上最悪のエピソードかもしれません。頭がおかしくなりそうです。まず、終始トーマスとパーシーが注意書きの如く「Backwards day! (逆にする日)」を繰り返し言及し続けるのが鬱陶しいです。何度も言わなくても、視聴者の子供だってわかっているでしょう。

 世界全体のイベントとして"逆にする日"自体をソドー島に取り入れることは独創的だし面白いアイディアだと思うのですが、ゴードンに注意された直後に実行した時点で起こりうる展開が読めてしまい、「ああ、ミラー&バーロウ期みたいだ」と感じてしまいました。結局『Don't Go Back』と同じことです。

さらに悪いことに、問題解決も逆向きでやろうとします。ゴードンに叱られて、"逆にする日"ゲームを仕事に組み込むのは馬鹿馬鹿しいと気づくと思ったらそうしないんです。でもこれがAEGなんだろうな〜。反省してやり直すナイトロ期とは違うんだ。いやいやいや、木を元に戻すためにポイント切り替えを同時に行う必要ありましたか? いつも車輪を手のように動かして切り替えてるし、必要な時は後退もするのにその妙なこだわりは何???

 

©︎Mattel

 物語中の唯一まともなキャラクターにゴードンが選ばれたのはちょっと嬉しい点です。この辺は従来のシリーズから性格を引き継いでいるようで、S7『ベストドレッサーはだれ?』、S16『ソドーとうのサプライズ・デー』、S24『トーマスとどうぶつきかんしゃ』などのゴードンの態度を思い出しました。馬鹿げた行事が好きじゃないと。でも唯一て。。。

 

 ちなみに、Bacwards Dayという行事は実在します。地域によって異なったりもしますが、世界公式では1月31日だそうです。Tシャツをわざと逆さまに着たり、あべこべの挨拶をしたりという、いわばジョークの日の一種です。

 

©︎Mattel

 ところで、マッコールさんの農場が放牧しっ放しなんですけど、これでは『かぞえて モーモー』が再来するのでは??????

 

 

【チェックポイント】

©︎Mattel

 ノリノリな近所のお兄さんジェームス。よくみたら、いたずら貨車も逆向き。

 

©︎Mattel

 いつも流れているのどかなBGMが逆再生風にアレンジされている場面がありました。BGMまで徹底してるのは丁寧な感じがあって好きです。

 

 

全体的な面白さ:BORING

遊び心:☆☆☆

キャラクター:☆☆

BGMの良さ:☆☆☆

アニメーション:☆☆

独創性:☆☆☆

道徳:BAD

 

【最終的な感想】

 ゴードンが真剣なのと、馬鹿げた行事嫌いがすでに描写されているため、トーマスが勘違いした時点で全体が馬鹿馬鹿しいと感じます。学んだのか学んでないのか微妙で、些細なことかもしれませんが腹立たしいエピソードの一つでした。独創性のある話に必ずしも常識と安全面を放り投げなければならないということは無いはずです。

 

総合評価: -5/10

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