※この記事にはネタバレが含まれています。
また、記事の内容は個人的な意見であり、他者の代表ではありません。
AEG S2 E29 『A Very Percy Valentine's Day』
監督: キャンベル・ブライアー
脚本: アラン・ニューワース
内容: バレンタインの日、パーシーは島中の人々や仲間に郵便物を届けようとするが、大事な郵便をぬかるみに沈めてしまう。
【このエピソードについて】
バレンタインデーの話にふさわしく最高に「尊い」が溢れたエピソードですね。
例えば、ディーゼル。彼はブルーノのプレゼントで顔が描かれた岩を届けて欲しいとこっそり伝えます。プレゼントが岩なのはダジャレから来ています。意味がわからない人のために説明すると、「Rock(岩)」と、頼りになる、または「心の支えを意味するRock」を掛けています。つまりディーゼルにとってブルーノは頼りになるのだと。これ、めちゃくちゃ尊くないですか?
それ以外に特に言うことはありません。同じくバレンタインのコンセプトであるオリジナル第22シリーズ『ロージーはあかい』ほど独創性があるわけでもなく、「贈り物より気持ちを伝えることが大切」というテーマはむしろAEG第1シリーズ『おもいでをおくろう』に酷似しています。『おもいでをおくろう』と決定的に異なる点は、贈り物が無駄にならず、事故に納得した仲間たちの協力を得て最終的にぬかるみから引っ張り上げることですね。テーマ性も含めて非常に健全で心が温まります。
テンポの悪さはやや気になる部分です。本題に入るまで6分費やしていますので。
挿入歌「What's Really Real」は、事故を起こしたことを謝罪しながら各位贈り物がどのようなものでどんな気持ちを胸に送ろうとしていたのかを配達者目線で語る穏やかなアコースティック・ロック。最初は合意させるためのようにも聞こえて烏滸がましさを覚えましたが、2回目以降はパーシーに終始誠意を感じられたので、だからこそラストが輝いて見えるのでしょうね。こういう事故、現実にないわけでもないし。ただ、歌よりも真摯に向き合うような場面だったら良かったのにと思います。
【チェックポイント】
背中合わせの相手にポエムを送り合うアニーとクララベルがシュールで笑いました。何気に正面の窓が使われたの初めてじゃないですかね。どうやってポエムを書いたのかはさておいて。
ジョークとしてハート型の車輪を貨車同士で送り合うの可愛い。
全体的な面白さ:☆☆
遊び心:☆☆☆
キャラクター:☆☆☆
BGMの良さ:☆☆☆
アニメーション:☆☆☆
独創性:☆
道徳:☆☆☆
【最終的な感想】
特別素晴らしいとは言えませんが、みてくれ通りハートフルな物語でした。CG期にも共通するパーシーらしさがあります。
総合評価: 6/10