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喋りたがりの きかんしゃトーマスオタクによる雑記

Thomas & Friends: All Engines Go 第2シリーズ第31話レビュー

※この記事にはネタバレが含まれています。

また、記事の内容は個人的な意見であり、他者の代表ではありません。

 

 

 

AEG S2 E31 『Speedster Sandy』

監督: キャンベル・ブライアー

脚本: ジョーダン・ガーショヴィッツ

内容: カナに勝負を挑むサンディーに仲間たちは心配するが、彼女は小柄な車体を活かして勝負のルートを決める。

 

【このエピソードについて】

©︎Mattel

 トーマス版『ウサギとカメ』といえば、オリジナルシリーズにも存在しますよね。そう、第8シリーズ『いだいなエドワード』です。足の速いウサギをスペンサー、遅いカメをエドワードに置き換えただけ*1でしたが、ソドー島の機関車を下に見ているスペンサーとのソドー島の凄さをかけた闘いということで一定の面白さがありました。

そんなこんなで、AEGもポピュラーな童話を題材にした話はやはりやるものなんですね。まあ、サンディーも、彼女のようなモデル機だと小さくても意外と速度は出るので別にカメではないんですが、ポイントはそこじゃないのでひとまず置いといて。

冒頭の競走はカナの速さを際立たせる為とはいえ今更何をって感じですが、内容はいかがでしょうか。

 

©︎Mattel

 そうですね。個人的にはテンポが良くて楽しめました。『いだいなエドワード』もとい、『ウサギとカメ』と大きく異なるのは、カナが相手を舐めていないことと、さまざまなスキルを持つサンディーが自信を持っているという点です。特に、カナが相手を舐めておらず余裕を持っているという点は長編映画『めざせ! 夢のチャンピオンカップ』からの成長を感じられます。カナは競走を通してサンディーが何らかの仕掛けをすることを楽しみ、勝負の後にサンディーを潔く認めるのは視聴者として気持ちよかったですし、多くの魅力を持つサンディーだけでなくカナも好きになれる描写が良いです。

舐める代わりにハンデあるいは自信過剰なのか残量の少ない電力で挑んだのは、特に元ネタを知っていたら始まる前から先の展開が読みやすくなってしまいますがそれでもたとえ電池が満タンで、サンディーがどれほど勝利への策を練って翻弄されたとしても、スピードで勝るという絶望感を演出するにはぴったりでした

 

©︎Mattel

 レースの途中で流れる挿入歌「Sandy's Strengths」は、レースに自信満々のサンディーが自分の魅力について歌うテンポの良いポップソングです。歌詞にもあるとおり、本作のテーマはトーマスシリーズでは原作からお馴染みの教訓「本を表紙で判断するな」ですね。「大きく吠える小さなトラ」という表現がいいですね。まさにそれがサンディーを表していると思います。

グリー・ダンゴの歌声が安定していて素敵です。

 

©︎Mattel

 テンポが良いのか、曲が良いのか、どっちもあるとは思うのですが、物語は大して中身がないにしても、サンディーの魅せる技とカナの魅せる速度のおかげでダレず楽しく見ることができました。ラストの判定は目を見張るものがありました。

 

©︎Mattel

 アニメーションにも力が入っているように思います。挿入歌での音ハメが気持ちいい。

 

 

【チェックポイント】

©︎Mattel

 ライトいらずですね。綺麗。

 

©︎Mattel

 最初は疑わしげだったカーリーがずっとサンディーを信じてるの尊い

 

 

全体的な面白さ:☆☆

遊び心:☆☆☆

キャラクター:☆☆

BGMの良さ:☆☆☆

アニメーション:GREAT

独創性:☆

道徳:☆☆

 

【最終的な感想】

 はい、物語は決して多くの要素を含んでいるわけではありませんが、楽しかったので以下の点数になります。アニメーションとキャラクターで魅せるという手法は個人的には嫌いじゃありません。むしろ大好きです。特にそれぞれの個性を活かして友情を深め合うとかはね。

 一つ大きな不満があるとすれば、『めざせ! 夢のチャンピオンシップ』であれほど坂道の走り方を学んだカナが実践していないことです。

 

総合評価: 7/10

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*1:エドワードは決して遅い機関車ではないけど重い列車を牽くためそういう扱いになっています