※この記事にはネタバレが含まれています。
また、記事の内容は個人的な意見であり、他者の代表ではありません。
AEG S3 E08 『Choo Choo Check In』
監督: キャンベル・ブライアー
脚本: レオレ・ベリス
内容: トーマスとカナは燃料の残りを気にせずカーニバルの配達に出向く。
【このエピソードについて】
Choo Choo Check In。なんのことだかさっぱりわかりません。2回連続でカナ(とトーマス)が主役なので楽しみですが、あらすじからは嫌な予感がします。
サブタイトルの言葉は、ゴードンがちびっこ機関車たちに燃料や電力の残量を確認するための子どもをあやす造語のようなものでした。睡魔と燃料の残りがどう関係するのかは描写されませんでしたが、いわばそれらを含めた体調管理に関わる道徳ですよね。リフレッシュとリチャージ。人間で例えると体力ですかね。子どもはもちろん、大人にも関係するもので、道徳自体は重要な話と言えます。ありきたりだけどね。
しかし、肝心の物語は… 正直がっかりでした。まあ、予感は的中しました。
まず、主役です。確かにAEGのトーマスとカナは考えるより先に行動しがちなタイプです。でも、彼らが水や電力を使い果たすのはこれで何度目でしょう? 甘く見過ぎどころか、一度学んだことを再び繰り返していることで退屈さに拍車をかけています。前回の『Duck Duck Whoosh!』はカナの成長が引き継がれて、その成果を見事に表現できていただけに、残念です。
次に物語ですが…、そう、いつものAEGです。活発なちびっこ2台がゴードンの話を聞かず、その場に行って、燃料が切れて、行動を移し、浅はかな行動を反省する。ただそれだけです。会話自体もごく一般的な未就学児向けアニメと大差ありません。またしても…。
そんな調子なので、AEG第1シリーズに行っていれば自然だったかもしれませんが、そうしてもあまり面白くない平凡なエピソードです。ポップコーンの貨車も蒸気オルガン(蒸気駆動なのに電力で作動するとはこれいかに)ももはやお馴染みですし、疲れてぐっすり眠るトップハム・ハット卿や、氷を運んで凍えるいたずら貨車たちを除けば、目新しい部分はありません。
良いところを挙げるなら、美術とアニメーションです。タンクの挿入口が四角いのはひとまず置いといて、水を補給した直後のトーマスの元気な動きが好きです。クモが自分の糸を伝う様子もリアルだったし(苦手な人は要注意?)、終盤でカーニバルを目指すときの陽の光り方も素敵でした。
【チェックポイント】
ヴィカーズタウンという玄関口かつ大きな駅で給水塔がないの致命的では?
なんでせっかくあるのに冷凍車を使わなかったんでしょうね(苦笑)
凍えてる様子が可愛いので良いけど、無蓋貨車で直接氷を運んだら、日差しによって簡単に解けるのでは?
AEG第1シリーズ『ミステリー プレゼント』で発電用の風車が建てられた充電場は、『ニアのかんぺきなパーティー』の急な坂の麓にあったんですね。何気にレールの描写も初めてかも。
全体的な面白さ:BORING
遊び心:☆☆
キャラクター:☆
BGMの良さ:☆☆
アニメーション:☆☆☆
独創性:☆
道徳:☆☆
【最終的な感想】
皆さんが想像するAEGのイメージまんまだろうと思います。道徳は悪くないけど、物語はもっと工夫してほしかった。これではあまりにも退屈で陳腐です。少なくともトーマスとカナの扱い方は112話にもなって行うものではないでしょう。
総合評価: 1/10
【AEG第3シリーズ総合評価】
1 What's the Buzz? 6/10
2 Bells are Ringing 5/10
3 Abraca-Diesel 5/10
4 Overcommitted 5/10
5 Sandy's Fine Mess 6/10
6 Nia's Green Surprise 9/10
7 Duck Duck Whoosh! 7/10
8 Choo Choo Check In 1/10