Z-KEN's Waste Dump

喋りたがりの きかんしゃトーマスオタクによる雑記

Thomas & Friends: All Engines Go 第3シリーズ第12話レビュー

※この記事にはネタバレが含まれています。

また、記事の内容は個人的な意見であり、他者の代表ではありません。

 

 

 

AEG S3 E12 『The Can-Do Crew』

監督: キャンベル・ブライアー

脚本: アダム・ロレンツォ

内容: トーマスといたずら貨車たちは汚れ仕事のために全員を集めなくてはならない。

 

【このエピソードについて】

 このサブタイトルが、知らないサイトの番組表で判明した時、正直デマ情報かと思いました。しばしば偽情報の書き込みがなされるIMDbを連想したんです。だって、AEG第1シリーズ『せんすいかん だいさくせん』の原題『The Can-Do Submarine Crew』から潜水艦を取っただけのタイトルです。『ボブとはたらくブーブーズ』ネタかなって思っちゃうじゃないですか。

とにかくカナダの番組表に掲載された一文のあらすじからは内容が全くわかりません。見てみましょう。

 

©︎Mattel

 私はAEGのいたずら貨車たちが苦手です。お馴染みの個体として確立したため機関車たちと一緒に教訓を学ぶことがあるのは良いのですが、オリジナルシリーズ(具体的にはどのシリーズとも)ほど愉快なキャラクターではなく、知能の低さと比例しない声のアンバランスさも相まって不快に感じる時さえあります。最初の頃は好きだったけど、『Sameroo』辺りから冷めてきました。"うるさいだけの存在"的な感じがきつい。

 本作は『Sameroo』と同じ脚本を書いたアダム・ロレンツォによる物語です。あれは教訓自体は良かったのですが、ペースと台詞が酷くとても退屈に感じました。ペース配分は脚本家のせいではないと思いたいです。

 さて、本題に入ります。

同じくトーマスといたずら貨車たちが主人公と『Sameroo』と似てる部分がありますが、個人的には結構面白かったです。まず第1にペース配分はとても良いです。繰り返しの台詞も無く、終盤の『おんがくはあちこちに』のインストゥルメンタルに合わせて韻を踏んだ恥ずかしい台詞を除けば不快感はありません。第2にいたずら貨車たちが魅力的に描かれているんですよね。港が好きだという設定も気に入りましたし、事故は悪意よりひょんなことから始まった悪ふざけで、惨事を目の当たりにした際に貨車たちが素直に謝ったことや、成長した描写がすごく好きです。

 

©︎Mattel

 物語は「責任」と「Can-do attitude(やればできるという心構え)」をテーマにしたシンプルなものです。一見綺麗事のように思えますが、学校に行く時も、社会に出る時も、ポジティブな心構えを持つことは結構大事なことで、子どもにも大人にも共通する道徳です。誰のせいか話し合う前に行動するのも良い点です。

態度の見直しは、オリジナル第20シリーズ『ふくれっつらのジェームス』と似ていますが、あれほどユニークではないにしても、ペースと一貫性を保っています。

 ウィフがメインランドへ出張に出ることもあるのは興味深いですが、お留守番を務めたサンディーと雌鶏のヘネロペも含み、これらはプロットに貢献するポイントではありませんでした

また、メンテナンス・ヤードは再び散らかっています。なんでだろう。

 

©︎Mattel

 ディーゼルが、落ちた不用品を拾い集める場面は、AEG初回の『トーマスのやくそく』のオマージュのように見えました。

というか、『トーマスのやくそく』との共通点があるどころか、その正統版とでも言えるんですよね。キャラクターがバカではなく、アニメーションは良いし、退屈でもなくて見やすいです。交差点で誰も前方を確認しないで衝突することを除けば。

 

©︎Mattel

 最終的には、事故の後でディーゼルに「Who are you?」と言われるくらい貨車たちが態度を改めて成長したのが好きです。エンディングも良かった。

願わくは、今後もこの連続性が欲しいところです。ガラは悪いままでいいので、この教訓を忘れないで維持して。

そうそう、連続性といえばカーリーが磁石を使いこなす姿が良かったですね。

 

 

【チェックポイント】

©︎Mattel

 屁理屈を言われた時の顔、可愛いですね。

 

©︎Mattel

 この回で、いつもの交差点がクロスビーにあることが判明しました。

 

 

全体的な面白さ:☆☆

遊び心:☆☆

キャラクター:☆☆

BGMの良さ:☆☆

アニメーション:☆☆☆

独創性:☆☆

道徳:☆☆☆

 

【最終的な感想】

 これは『トーマスのやくそく』の正統進化バージョンにして、いたずら貨車たちが明確に成長する良い物語です。いくつかの欠点を気にしなければ、道徳も良いし、オチは心地よかった。AEGのいたずら貨車たちを再び好きになれそうです。

 

総合評価: 7/10

 

 

【AEG第3シリーズ総合評価】

1 What's the Buzz? 6/10

2 Bells are Ringing 5/10

3 Abraca-Diesel 5/10

4 Overcommitted 5/10

5 Sandy's Fine Mess 6/10

6 Nia's Green Surprise 9/10

7 Duck Duck Whoosh! 7/10

8 Choo Choo Check In 1/10

9 Percy's Little Problem 4/10

10 Fill-in Friend 7/10

11 Cake It Easy 2/10

12 The Can-Do Crew 7/10

 

 

※この記事に添付したスクリーンショット著作権は全てMattel, Inc.に帰属します。